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45 反省

翌朝、アズサさんはなかなか起きてこず、結局合流して宿を出たのは昼過ぎであった。




「頭が痛いわ……」




「飲みすぎなんですよ。もう大人なんですから、少しはセーブしてくださいね。」




「そうね……一応毎回反省してるの。でもお酒が入ると、楽しくなっちゃって、全部忘れちゃうのよね……」




ダメじゃん……お酒飲んだらダメな人だ。




「そうですか……とりあえずギルドに行きましょう。」







「おはようございます。アンジュさん、昨日はご迷惑をおかけしてすみませんでした。」




「い、いえ……気になさらないでください。」




また顔が引きつってるよ……そんな顔見たら気になるよ。




「とりあえず依頼をこなしてアンジュさんに何かしら還元できるように頑張りますね……」




「はい!ぜひ宜しくお願いしますね!」




あ、笑顔に戻った。

この笑顔を守れるように頑張ろう。




「では依頼の件で、調査結果は昨日お伺いしましたが、ギルドの規定で、調査報告内容については真偽官のチェックが入りますのでご容赦ください。こちらのお部屋でどうぞ。」




アンジュさんに案内され別室に入ると、目以外の顔を布で覆った怪しげな人が椅子に座っていた。

そして僕らはその人と向かい合う様に対面の席に案内され、椅子に座った。




「アンジュから話は聞いている。あなた達は廃村の魔物の調査依頼に向かい、スケルトンを100体以上確認し、スケルトンクイーンを含めたすべての魔物を殲滅した。生き残りの魔物はいない。それで合っているかしら?」




真偽官はどうやら女性のようだ。声を聴く限り、若い女性のように思う。

顔も見えないので分からないが、まともな人のようにも感じる。




「間違いありません。」




「そう。分かったわ。あなた達は嘘は言ってないわね。もう部屋から出て行っていいわよ?」




「え……もう終わりですか?」




「同じことを2回も言わせないで。それとも嘘ついてたってことにした方が良かった?」




「いえ……とんでもございません。すぐに部屋から出て行きます。」




「そう。良かったわ。じゃあね。」







「あいつ何なの?偉そうね。」




部屋から出てきて、アズサさんはかなりお怒りのようだ。




「いや、僕らが嘘をついてないって証明してくれたので、良しとしましょう。対立してもいいことはないですよ?」




「た、確かにそうね。うん。もう何も言わないわ。」




「ヒロキ様、アズサ様。それでは報酬のお支払いへと進めさせていただきますね。」






調査依頼に加えて、殲滅のインセンティブ、魔物討伐の追加報酬を加えて、合計で金貨32枚が報酬となった。

スケルトンクイーンを討伐したことも大きかったようだが、これはかなり嬉しい。




「凄いわ!金貨……32枚!いっぱい飲めるわね!」




「昨日飲んだでしょ……それに反省したって言ってましたよね?当分お酒は禁止です。」




「えー。ケチ!」



ケチじゃねぇよ。

こっちは被害を食らってるので、反省してもらわないと困るんですよね。




「ヒロキ様、アズサ様、昨日お伺いしたところ戦闘中に魔力切れ、また体力低下による硬直状態になったとのことでしたが、魔力回復ポーションや体力回復ポーションはお持ちでしょうか?」




「ポーション……持ってないですね?アズサさんは持ってます?」




「私も持ってないわ。それって高いんじゃないの?」




「品質によって値段はピンキリですが、初級ポーション程度でしたらいずれも銀貨5枚程度あれば購入できると思います。ご購入を強くお勧めします。今後回復職の方がパーティに入った場合も、必ず必要になると思いますので、購入しておいて損はありませんよ。」




 「そうですね。確かに購入しておいた方が良さそうですね。購入できる場所を教えてもらっていいですか?」




「承知しました。それでは地図をご用意しますので、少々お待ちください。」




アズサさんが地図を用意するために、席を外した。




「今回の依頼で分かりましたが、回復職のパーティって必要そうですよね?」




「うーん……そうね。死にそうになったのはあんただけだけど、いた方が安心よね。」




やっぱりこの人は一言多い。

事実なので言い返せないのが腹立たしい。


 


「そうですね……今すぐにという訳ではありませんが、何か回復職で仲間になってくれそうな方が今後出てくれば勧誘しましょう。




「分かったわ。でも条件があるわ。」




「条件……何ですか?」




「イケメンがいいわ。あんたは……フツメンで、なんか地味だし。イケメンが入れば華やかなパーティになると思わない?」




「却下で。能力と性格で選びます。」




「な、なんでよ!」




「生死がかかってるので、さすがに顔基準では選べません。これは譲れませんので。」




「わ、分かったわよ。ふんっ。」




一応は納得してくれて良かった。

そんな話をしているときにアンジュさんが戻ってきて、ポーションを購入できる道具屋までの地図を渡してくれた。

 


「有難うございました。さっそく購入してきます。」



 

「はい。本日は依頼を請けられませんか?」




「今日は疲れもありますし、やめときます。また近いうちに来ますね。あ、そういえば今日も能力鑑定をしてもらっていいですか?」


 


「承知しました。こまめに能力鑑定されるのはいいことだと思います。」




この間してもらったばかりだが、再度鑑定してもらうことにした。



鑑定の結果……

アズサさんの能力UPはとどまることを知らないようだ……

いつか総合的な能力も抜かれるかもしれないな……頑張らないと……



――――――――

冒険者ランク: D

名前: ヒロキ

レベル: 8→9

種族: 魔人

STR(力): 900→1000

VIT(防御): 800→900

AGI(敏捷性): 900→1000

MP(魔力): 1200→1300

LUK(運): 3

魔法属性: 炎


〈スキル〉

肉体強化

疲労回復

回避

集中(new)


〈魔法〉

収納

ファイアボール(new)

ファイアアロー(new)

ウォッシュ(new)

――――――――


――――――――

冒険者ランク: E→D

名前: アズサ

レベル:6→9

種族: 人間

STR(力): 120→400

VIT(防御): 100→350

AGI(敏捷性): 450→1100

MP(魔力): 600→900

LUK(運): 88

魔法属性: 風

 

〈スキル〉

探知

隠密

危険察知

逃げる

看破

暗殺(new)

魔力操作UP(new)

 

〈魔法〉

ウインドカッター(new)

ウインドアロー(new)

風刃(new)

ウォッシュ(new)

――――――――

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