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12 報酬は

12

まだギルドに登録したばかりなのに初心者を卒業してしまった。

この世界の強さの基準は知らないが、あの化物を瞬殺しておいて初心者はないだろう。




だが気になる点がいくつかある。




 

なんといってもLUK(運)か3であることだ。



 


「すみません。LUKって本当に上限100ですか?」


 



上限10の間違いじゃないのだろうか。




「これまでの報告で最高値は100です。でも100なんてほとんどあり得ない値で、平均は50前後と言われていますね。」




「へ、へぇ。そうなんですね……」



 

まずいよ。

ほとんど運がないってことだよね。

確かにこの世界に飛ばされてる時点で運は悪いな……




【主よ、こんなものただの数字である。根拠などないわ。我と出会えた時点で主は、運が良いと言えるだろう。】



 

サタが何か言っている。

お前さっきまでステータスにちょっと満足してなかったか?




確かに、異世界に飛ばされたのは運が悪いが、結局サタに出会えたおかげで生き残ることができたし、ステータスも結構良さそうなのでそこまで運は悪くないよな……

まぁいいか。




あとは種族だが、魔人……

悪魔と人間のハーフだからか?

他に種族って何があるんだろう。




「そういえば種族って人間以外いるんですか?」


 


「え?」




受付のお姉さんが戸惑っている。

あれ?聞いてはまずかったのだろうか。

もしかして人間以外の種族はない?

僕の種族を問い詰められのか?

魔人って良くないよな多分……


 


「変な質問してすみません。やっぱりいいです。」




「いえ、大丈夫ですよ。そんな質問されたことがなくてびっくりしてしまいました。すみません。ドワーフや獣人、エルフなど人間以外の種族はいますよ。この街にも多くの人間以外の種族が暮らしています。どうかされましたか?」



 

エルフ!

漫画の世界だ。ぜひ会ってみたいものだ。

それよりも墓穴を掘らなくて良かった。

魔人についてはまたの機会に聞いてみよう。




「教えていただき有難うございます。この街に来たばかりで実は記憶も失っており、よく分かっていなかったんです。」


 


「そうだったのですね。だから仮身分証なのですね。お気の毒に……他にご不明な点あれば何でも聞いてくださいね。」




優しい……

でも僕は信じない。つい最近騙されたばかりだ。

言葉通り受け取ってはいない。

何でも聞いていい、は嘘である。間違いない。



 

まぁそんなことはさておき、



 


「冒険者ランクについて教えてもらっていいですか?」



 

「承知しました。ご説明いたします。」



それから大体の内容を教えてもらった。

ランクは高ランクから順にS•A•B•C•D•E•Fと7段階あり、全員がFランクから始まり、貢献が貯まるつれて、一つ上のランクに上がっていくらしい。

仕事もそれぞれのランクに区切られており、Eランク冒険者はEランクとFランクの仕事しか請けれず、Dランクの仕事は受けれないといったように、自身のランクより上の仕事は請けれない仕組みになっているらしい。




お姉さんが言うには、地道にコツコツやりましょうとのことである。


 


「ありがとうございます。大体理解出来ました。では早速、仕事を受けたいんですが、いいでしょうか。」




「承知しました。ヒロキ様はFランクですので、Fランクのお仕事のご紹介のみになります。」




そうして目の前に提示された仕事のチラシを眺めた。




汚部屋の掃除: 銅貨8枚

どぶさらい: 銀貨1枚

引越し手伝い: 銀貨3枚

薬草採取: クラル草10本で銅貨5枚、100本採取した場合は銀貨6枚



 

うーん……

高いもので、うまくいけば銀貨6枚……

日本でいうと6000円くらいか……



 

今は早く生活基盤を整えないといけないしな。

仮身分証の費用だっているし、宿屋だっていつまでも無料のところにいる訳にはいかないだろう。


 


有料の宿屋の値段を尋ねてみると、安くても1泊銀貨3枚みたいだ。

3000円と考えるとかなり安いが、持ち金ゼロの僕からすると大金である。



 

なるべく報酬が高い仕事が良いだろう。




「それでは薬草採取の仕事を受けます。」





「承知しました。それでは詳しくご説明いたします。」




クラル草が生えている場所、雑草との見分け方、採取方法を教えてもらい、イニシオの街の周辺地図と魔物図鑑をもらった。

それからスコップと袋、あとナイフも貸してもらった。


 




クラル草は、ここから東に10kmほど歩いた場所に群生地があるらしい。

採取の期限は7日間みたいだが、余裕である。というかお金がないのですぐに終わらしたい、

 


 


「群生地付近では特別強い魔物は出ませんが、ゴブリンの生息地となります。稀にホブゴブリンの発見報告もありますのでご注意ください。もし遭遇された場合は無理せず逃げてくださいね。討伐された際には、左耳を持ち帰って提出いただければ追加報酬があります。でも無理しないでくださいね。」


 


多分、僕はかなり弱いと思われているんだろう。

それは仕方ないのだ。

この国では見かけない服装、半袖半パン、しかも武器どころか荷物も何も持ってない。

ギルドにいるべき人の格好ではない。

そりゃ弱いと思われる。


 


「無理はしませんよ。ほどほどにします。ちなみに追加報酬ってどれくらいですか?」




 

「ゴブリンですと1体で銅貨1枚、ホブゴブリン1体で銅貨5枚ですね。」



 

なるほど。

安いがチリも積もればというやつだな。

僕にはお金が必要だ。



 


「全て始末してお届けいたします。」



 



 

「……は?」



 

僕が答えたときのお姉さんの呆れ顔は忘れられない。


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