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新たな光、照らす先。9

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。



 一行は歩いていると、他の奴隷たちがいるところとは違う、奥からポォッと青い灯りが溢れているのが見えた。


 そこへ向かうと、すぐにその光は消えたが、代わりに鋭い眼光の目が見えた。


「…誰?」


 明らかに警戒している。言葉に棘があり、加えて怯えてもいるようだ。


 そして何より、スキルで気配を消していてもこちらに気づいたという点だ。


 普通は気づくことはできないはずだが、水晶の力か、はたまた異常な怯えからなのか、警戒の範囲が常軌を逸しているようだ。


 ここで姿を晒すか迷ったが、それより先にサーナが月奈から手を離して、その子に駆け寄った。


「メルシーちゃん、怯えないで。私ですよ。」


「ぇ?」


 どういうことかわからなかったのか、首を傾げて声のする方を向く。


 そして、そこにサーナの姿を見つけ、固まった。しかし、すぐに檻の中から駆け寄り、ペタペタとサーナの体を触り始める。


「サーナ…おねぇちゃん…?ホンモノ……?首輪が取れてるけど……」


 そして警戒したのか、すぐに後ずさる。


「ホントにサーナおねぇちゃん?違ったら違うって……言って。」


 どこか祈るような含みを込めてサーナに言う。


「もちろん、私は本物ですよ。メルシーちゃんに話したこと、何か一つ言いましょうか?」


 そして、メルシーをちょいちょいと近くまで寄せ、コショコショと話す。


 その内容はわからなかったが、メルシーの目に涙が浮かび、堪えきれなくなったとでも言うように体を震わせる。


「ホンモノ……ホンモノのおねぇちゃんだ……!」


 すぐにでも抱きつきたいという、そんなふうに見える。


 サーナの話によれば、過去に少しの間だけ檻が隣同士になったと言っていた。


 しかし、それだけではここまでの感涙は起こり得ないだろう。


 もちろん、サーナが興味本位から話しかけ続けていたというのもあるのだが、基本的に地下では孤独であり、誰も誰かを知ろうとしない。


 そう言う点においてサーナはイレギュラーではあるのだが、その人懐っこい性格がメルシーの心の支えとなっていたようだ。


 そのため、このように慕っていると考えられる。


「ちょっと待ってね、メルシーちゃん。」


 サーナはメルシーのいる檻から一度離れ、光介たちの方へと近づく。


「あそこの牢屋の鍵とかってあります?多分鍵に『029』と書かれているはずです。


 言われ、光介は手元の鍵を見ると、なるほどたしかに番号がついている。


 光介はなるべく音を立てないように鍵を探し当て、その鍵をホルダーから外し、サーナからも分かるように地面におく。


 それに気づいたサーナがそれを拾い、牢屋の中からメルシーを出す。


「メルシーちゃん、やっと会えた......!心配したんですからね?」


「おねぇちゃんこそ、勝手にいなくなったじゃん......」


「それは......なんというか、すみません。」


「うぅん、おねぇちゃんが謝ることじゃない。来てくれてありがとう。」


 二人はヒシッと抱き合い、再開を噛み締めている。


「うんうん、なんといい話なのでしょう。」


「まあ場所とこの子の置かれてる状況は良くないけどね。」


 そんな二人の様子を見た、エルノと月奈が話している。


 その一方、光介は辺りを警戒しつつ、メルシーのいた檻の毛布のなかで微かに漏れる青い光を見ていた。


 光を放つのは別によいのだが、その中でなにか黒い影が動いているのが見える。形は分からないが、恐らく、これがこの水晶に宿るモンスターなのだろう。


 敵兵なども警戒しつつ、水晶の中のモンスターにも気を付けないといけないという、中々集中力がいる状況となった。


『.....る?..........こえる?光介くん、聞こえてる?』


 光介の耳につけたインカムから声が聞こえる。どうやら未来のようだ。


「聞こえるぞ。どうした?」


『よかった。一個言っておきたいことがあって。その青い水晶の生物はペガサスらしいよ。あの翼の生えた馬みたいなやつ。見た目に反して相当気性が荒いらしいから気を付けてね。以上。』


 ブツッと通信が切れるおとがする。


 ペガサスという未知の生物に胸の高鳴りと警戒心が沸き上がるのだった。




 いかがでしたでしょうか?今回はやっとメルシーを見つけられましたね。そして、水晶の中の生物は結局どのようにな扱いとなるのか?お楽しみに。


 次回の投稿も再来週の土曜日の予定です。※都合により遅れる場合があります。


 面白いと感じたら、ブックマークや評価をぜひ、よろしく願いします!モチベーションや、物語の流れにもにつながるので!


 それではまた次回お会いしましょう。


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