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新たな光、照らす先。2

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。


「らっしゃいらっしゃい。いい子たち揃ってるよ~」


「「「揃ってますよ~」」」


 入った途端、奴隷商が八百屋が野菜を売るときの呼びかけくらいのテンションで、首輪をつけた十代いくかどうかの子供たちが、自らをアピールしていた。


 その光景に光介たち一行は一気に肩の力が抜ける。


 そしてその奴隷の子たちがこちらを向くと、目を輝かせてこちらへと来た。


「久しぶり!サーナおねえ......」


「待って待って、今それは言っちゃだめぇ!」


 サーナは駆け寄ってきた子の口を手で押さえ、言葉を遮る。モガモガと少し抵抗していたが、サーナの格好を見て何か察したのかすぐにそれをやめた。


 サーナの叫びは少しばかり大きかったが、幸い喧騒にかき消されて広がりはしなかったようだ。


「その子は?」


 サーナに抱き着いている子供を見て、光介がサーナに問う。


「ええと、この子はですね、つい一月前ほどに一緒に遊んで仲良くなったのですが、お金持ちのイケメンの主人に引き取ってもらうことが夢みたいなんです。」


「だってぇ、金持ちでも小汚いおっさんは嫌だしぃ、イケメンでも貧乏な人は嫌なんだもぉん。」


 愛らしいが甘えるような声でサーナにほおずりする。どうやら、サーナはとても懐かれているようだ。あまりにも猫のような行動だが、まあ猫耳と猫の尻尾が生えているので実質猫なのだろう。


「お兄さんも私が欲しいならぁ......お金を持ってきてくださいね♪」


 猫の少女が光介に向かってウインクする。なるほど、このようにして自らの武器を使って自分を売りに行くのかと光介は理解した。


 だがまあ、この子は無理やり奴隷にされたという様子でもなく、生活に不自由であるという様子でもないので、多少顔を見知ったくらいの認識となった。


「あいにくそんな金は持ち合わせてないからな、期待しない方がいい。」


「ふぅ~ん、そうなんだ~。あ、もし気が変わったらいつでも来てね♪これ渡しとくねっ☆」


 光介は猫の少女から何かのメモを受け取る。それを開くと何やら名前が書いてある。


『ミィミだよ!よろしくねっ!』


 この子の名前はどうやらミィミというらしい。名前を頭の片隅には入れておいて、君目当てで来ることはないだろうと同時に思考する。


「そういえば、サー......お姉ちゃんは今日は何でここに来たのぉ~?」


 名前を呼びそうになったが、さっきのことを思い出したのか言い方を改めてサーナに聞く。その様子にサーナは目を細め、可愛がるように頭をなでながら答えた。


「今日は調査したいことがあってここに来たんですよ~。コッソリだからあまり騒がないでね?」


「は~い。」


 穏やかな声で語るサーナに、ミィミが元気よく返事する。光介が横目で月奈の様子を見ると、モフリたそうにうずうずしていた。


「月奈、落ち着け。お前が触りたい気持ちは抑えきれてないが、あまり勝手に触れるのは良くないからな?」


「わ、わかってるよ......でも、あのユラユラと上機嫌に元気よく動くしっぽと、たまにピクピク動いてる耳を見せられたらねぇ?触りたくてうずうずしちゃうのも仕方ないんじゃないかな?」


「......そういうものなのか?」


「そういうものなの!」


 よくわからないと首をひねりつつミィミとサーナの様子を見守る。


「ミィミ~!ミィミどこ~?」


 幼くもおっとりとした声がミィミを探す。その声に顔を上げミィミはサーナから離れて立ち上がった。


「お姉ちゃん、また今度遊んでね!あとそこのお姉ちゃんも次から一緒に遊ぼ~ねっ♪」


 月奈を指さしながら言って声のした方へと戻っていった。月奈を見てみると口元がモゴモゴしている。


「次からってことはさ、モフッてもいいってことだよね!?」


 目を輝かせていることに光介はため息をつく。


 あのミィミという子は人の感情を読み取るのが得意なようだ。しかしそろそろ月奈の意識をこちらへと引き戻さないと、心なしか呼吸が荒くなってきているように感じる。ただの不審者になってしまいそうだ。


「月奈、あそこに怪しい人物がいる。一度人ごみに紛れるから、その時にスキルを使って様子をうかがってきてくれ。その人物の所持物や周辺状況が分かり次第戻ってきてくれ。」


「えっ、どこどこ?」


「あそこだ。」


 光介は周りから見えないようにいくつか先の通路の曲がり角を指さす。そこには変に黒スーツとグラサンに身を固めた人物がこちらを見ていた。


 ここに入った段階からこちらの様子をうかがっていることに気付いた光介は、しばらく出方をうかがっていたが、向こうから来ることはないので、こっちから情報を調べようという手に出たのだ。


 無論、タスクを設けてもらった月奈は意気揚々と姿を消し、目標へと近づいていった。


 サーナはサーナで何人か顔なじみがいたようで、話しかけられて対応していた。光介も光介で奴隷商に何人か奴隷を勧められたりしたが、断っておいた。粗悪な扱いを受けているという様子も見受けられなかったため、特に気にすることはなかった。


 ただまあここら辺には、自ら奴隷となったもの達の傾向が多いようだったので、少なくとも奴隷本人たちや客層を見てみてもネガティブな印象は見受けられなかった。



 いかがでしたでしょうか?今回は、奴隷市場に入ってサーナが顔なじみと出会いましたね。それにしても光介たち一行を監視していた人物の正体とはいったい......何なのでしょうね?


 次回の投稿は再来週の土曜日の予定です。※都合により遅れる場合があります。


 面白いと感じたら、ブックマークや評価をぜひ、よろしく願いします!モチベーションや、物語の流れにもにつながるので!


 それではまた次回お会いしましょう。


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