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クラスメイト救助作戦開始。3

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。


「そんなことはないと思うけど......月明かりのせいじゃない?」


 なるほど。普段は銀髪の髪が月明かりに照らされ、絹糸のような輝きを放ち、白金色に見えている。この髪は気づいたら色素が抜け、銀髪になっていたそう。原因は不明だ。


「そっかぁ。でも、髪がサラサラなのいいな〜。私は毎日寝癖付いてるし、絡まるしで大変だよ〜。」


 それは寝相のせいだろうと、光介は思ったが、それを口にはしなかった。たまに布団から抜け出しているのだ。絡まることもあるだろう。


「まあまあ、私も髪をすく必要はあるんだから。月奈が思ってるほどサラサラじゃないよ。」


 いやいや、と手を振ってやんわり否定しつつも、褒められて嬉しそうだ。だがしかし、肌のことは言及していないことから肌にはきちんと手入れしているということだろう。


 毎回こういうノリになるのだろうかと、話しているのを眺めながらため息をつく光介。


 ふと、部屋の中の違和感に気がついた。違和感というより、視線だ。殺気などではないものの、生物的な視線を感じる。


ベッドのすぐ右の壁の前まで行き、そこに手をつく。


「博士、ここにいるのは小麦(コムギ)か?いつも博士の近くにいただろう。」


 ちょうど話が一段落した頃を見計らって光介は未来に訊いた。


 突然光介が言ってきたことに驚いたのか、そこに人がいることを知らなかったのかはわからないが、未来は目を丸くしていた。信じられないというような表情から察するに、おそらく前者だろう。


「......一応訊いておくけど、なにか赤外線カメラとか使ってないよね?」


 驚きのあまり、そんなことはありえないと思いつつも、つい口にしてしまう未来。それに対して、当たり前のように光介は答える。


「当たり前だろう。そこまで仕込めるほど俺はできていない。ちょうどここから視線を感じたんだ。」


「えっ、人っ!?そこに人がいるの!?」


と、月奈は少々混乱していて状況が飲み込めないようだ。


 バレたのだったら仕方ないと、未来は壁に向けて頷いた。


 すると、光介の足元に、まるで崩れ落ちたかのような体制で座っている人影が。


「ううっ、いきなり光介さんに壁ドンされるなんて思いませんでしたよぉ......」


 怖かったのか、目に涙を浮かべ、気弱な態度で、語尾が弱々しくなっていった。この子は「飛雷 小麦(ひづち こむぎ)』。地球にいたときはいつも博士の近くでお手伝いをしていた。ここでもそのスタンスは変えないようだ。


 また、基本的にいつも空気に紛れており、自分の存在そのものに気づいてもらえず、部屋すら用意してもらえなかった、非常にかわいそうな人物でもある。その存在を認知できるのは、気配に敏感な生物か、親友である、未来ぐらいのものである。


 小麦は自分の部屋がなく、かといって廊下で寝るというわけにもいかないので、未来が自分の部屋で一緒に過ごそうと、提案したのだ。食事に関しても、二人ともそこまで食べないので、半分こして食べているようだ。


「そうか。そういえば光介くんは、小麦の存在に気がつける数少ない人の内の一人だったか。月奈もたまに一緒に遊んでくれてたね。」


 思い出したようにポンッと手のひらをうち、納得したように頷く未来。どうやら、小麦の認知度の低さゆえ、この異世界において小麦を認識できるのは自分しかいないと、忘れてたのだろう。


 そう考えてみれば、確かに。先ほど光介は「いつも博士の近くにいた」と発言していた。普段から認知できていた理由にほかならないだろう。


 となれば、姿を完全に消していた小麦は何者なのだろうか。まさか、月奈と同じく『暗殺者』なのだろうか。小麦の職業について考え始める光介に、未来は言った。


「そういえば、光介くんたちもここに来たときに、小麦みたいに姿を消してたけど、スキルと職業っていうのに関係ある?ちなみに、私は『発明家』で、小麦は『忍者』だったんだけど......」


 小麦の様子を見て思ったのだろう。いかにも興味津々といった様子で、質問していた。


 そして、『忍者』という言葉に反応する者が一人。


「えっ、小麦ちゃん忍者なの!?いいな〜。私なんて『暗殺者』だよ?しかも、毒使う感じの。さすがに怖いよね〜。」


 グイグイと、小麦に迫る月奈。予想外の食いつきに、小麦が壁に追いやられているのもあって、この場において空気に紛れることはできないようだ。


「そんな...全然良くないですよぉ......できるのは隠れるぐらいですし......」


 眉を下げ、なんとなく目をそらして困ったように言う様子は、人と話すのに慣れていないといった印象だ。


「いいじゃん!忍者!かっこいいよ!!こう手裏剣をシュッシュッて飛ばしたり、クナイ......だっけ?そういうやつを投げて悪い奴らを退治するんでしょ!?」


「えっ...いや...あの......」


 月奈の勢いに小麦は押されているようだ。


 その様子を笑って見守る未来。


「なんで嬉しそうに笑っているんだ?」


 単純に気になるという様子で未来に笑っている理由を訊く。すると、こんな答えが。


「だって、月奈の食いつきの勢いもそうだけど、そのおかげで小麦が少しは会話できてるからだよ。あれぐらいグイグイ行かないと、そもそも話をしてくれないからね〜。」


 私も最初は苦労したよ......と、思い出しているのか、苦笑い気味に言った。



 いかがでしたでしょうか?今回は、未来と同じ部屋で暮らしている小麦という子が出てきましたね。影が薄すぎるという少々特殊な子ではありますが、未来はどうやって小麦に話しかけたのか、少し気になりますね。


 次回の投稿も来週の土曜日の予定です。※都合により遅れる場合があります。


 面白いと感じたら、ブックマークや評価をぜひ、よろしく願いします!モチベーションや、物語の流れにもにつながるので!


 それではまた次回お会いしましょう。


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