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英雄(ヒーロー)と呼ばれる俺。2

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。


 月奈が靴を玄関に置いて戻ってきた頃、光介は朝食を作り終わり、食べ始めるところだった。


「遅かったな。もう少し早く戻ってきて懇願でもすれば作ってやらなくもなかったぞ。」


「残念ながら今日も朝ごはんは食べてませ〜ん。」


「だろうな。だと思って作ってある。キッチンに置いてるからそれ持ってきて食え。」


 しかし月奈はニヤニヤとした笑みを浮かべ、


「光介くんやっぱり優しいね?そうやっていつも作ってくれるじゃん。」


「それはお前が弁当は作ってくる割に朝飯をいつも食べてないからだろ。しかもそれはそれで食べなかったらお腹空いたってやかましくなるしな。」


 今度はニマ〜とした月奈が明るい声で


「えへへ、ありがとうね。」


と感謝を述べる。


 その様子に若干呆れながらも光介。


「感謝するぐらいなら、まずは朝飯を家で食べることを覚えろ。」


と意味がないと分かりきっている注意をする。


「だって光介くんのご飯が美味しいんだもん。」


「お前、それは俺をおちょくってんのか?」


少し不機嫌そうな光介の様子を見た月奈は楽しそうに答える。


「そんなわけ無いじゃん。」


「じゃあなんで俺は料理の味付けをいつもしていない?」


「味付けができないから?」


「そう正解だ。で、もう一度聞くが、俺をおちょくってんのか?」


「もう一度言うけどそんなわけ無いじゃん。だってご飯作ってくれる人に美味しいって言ったらその人は嬉しいじゃん?だからだよ。」


 一応は納得したのか光介は頷き、再び朝食に目を向け食べ始める。


 月奈はなぜかわざわざその横に朝食を置いて座った。


「なぜ俺の横に座る。向かいに座ればいいだろ。」


 すると、なぜか月奈はフォークにベーコンをさし、光介の目の前に持っていく。いわゆるあーんの姿勢だ。リア充爆発しろ。


 しかし光介はあからさまに嫌そうにし、


「俺はもう食ったからそんなことしてないでさっさと食え。しかも横に座る理由にはならん。」


と素気なく断った。訂正しよう。リア充消し飛べ。


 若干ムスッとした顔で朝食を食べている。そうだ。そうだ。その調子で光介への思いも冷えちまえ。


「んっ?なにか言った?」


何も言ってないですはい。あいや、光介くんに言ったようですね。ヨカッタ。


「もうすぐ時間になるから急いで食えって言った。」


「は~い。」


そんな間延びした返事をしつつ若干食べるスピードを早める。


 髪を整え、制服へと着替えた光介がリビングへと戻ってきた時、ちょうど食器を洗っているところだった。


「あっ!もう準備できた?」


光介に気づいた途端、すぐに手を拭き、カバンを取りにソファーまで行き、カバンを肩に引っ掛ける。


「ねえねえ、今日はお姫様抱っこして学校まで連れて行ってよ。」


「嫌だ。なんでそんなことをしないといけない?」


「だってえここから歩くの疲れるんだもん。」


「もんじゃねえよ。だったら毎日ここまで来なければいいだろう。」


「毎朝会いたいからって言ったら?」


「今すぐ回れ右して帰っていただこう。もしくは今すぐ学校へと向かえ。」


「だから、今から向かったら間に合わないんだってば。私の足じゃ。」


すると光介はやれやれとでも言うように首を軽く振り、ため息を付いた。


「たった10キロだろう?それぐらいなら十数分で着くだろう?少なくとも朝早くからこっちに来るぐらいだったら。」


おっとバグっておりますね。


「毎朝4時起きしてるからね?」


「毎度思っていたが、なんで、そうまでしてここに来る?」


それを聞いた月奈は何故か自慢げな顔をし、


「それは『ライティングナイトメアーを推す会』会員ナンバー0001だからね。もちろんその本人に毎日会いたいのは当然でしょ?」


と答える。しかし、その目の前には光介の姿はなかった。


「え?ちょっと待って!ホントに!光介くんが学校まで運んでくれないと遅刻するって!!」


 よし、ナイスだ。光介くん!そのまま置いていけ!そうすれば学校に大遅刻して光介くんの株は一気に下がる!ただえさえイケメンなんだから性格までイケメンである必要は...


「まだ家の中にいるぞ。少し部屋に忘れ物を取りに行ってただけだ。」


「じゃあ連れて行ってくれるってこと?」


「今後無茶な真似はしないって言うんだったら、連れて行くのもやぶさかではないが。」


「それは約束できないかな。」


 結局根負けした光介によって連れて行ってもらうことになったらしい。評価下げてからあげんなよ。俺みたいな器の小さい男が嫉妬するだろ。...今のは聞かなかったことに。


 そして、二人は靴を履いて外に出た後、すぐに跪き、背中を月奈に向け、背負う体制になる。


「ねえ、お姫様抱っこは?」


「するわけ無いだろう。はい、5,4,3,2...」


月奈は慌てて飛び乗るように背中におぶさった。その際、光介の背中になにとは言わないが柔らかいものが当たった。...とでも思ったか?背中に当たっているのは柔らかくない硬い胸です〜。残念だったなあ!光介さん。そこにあるのは夢の詰まった虚無だ!すでにパンクしているんだよ!


 おっと、少し寒気がするので私は失礼します。殺意も感じますね。あとのナレーターは私のまま行います。死ぬ覚悟はとっくにできている。


 ごめんなさい。決してそのことを気にしている人をバカにするような言葉ではないです。私、醜い男の嫉妬の類いですハイ。すんませんでした。


 そんな事を言っている間にもうあんな遠くに...1キロもうすぐ行きそうですね。頑張って追いましょう。まあ走る必要性はないんですが。場面が変わればね?追いつ......((殴



 いかがでしたでしょうか?先に言っておくと作中のナレーターは自分の性格とは720度ぐらい違うので、ご了承ください。こんな失礼なこと言いません!(震え声)


 それと、ほぼほぼ勢いで書いている部分もあるので、誤字や脱字があった場合は申し訳ありません。見つけ次第修正したいと思います。


 次回の投稿も来週の土曜日の予定です。※都合により遅れる場合があります。


 それではまた次回お会いしましょう。


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