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現在~コンプレックス克服とその後~

猛勉強の結果、私は何とか医学部に現役で合格することができ、医師になるために勉強に励んでいる。弟は、私と同じ高校に入学したものの、勉強の成績は高校時代の私とは比べるべくもないほど伸び悩んでいるようだった。今現在では、私の弟に対するコンプレックスはほとんど解消されていると思う。弟が高校で自分が経験しなかったような青春を過ごしているのを見ると、なんだかうらやましいような気もするし、自分より先に彼女ができたという噂を耳にすれば、男として負けているような気もする。しかし、一時期のような弟に忌避感を覚えるほどではない。それは、自分も大人になるにつれて人付き合いや世間での立ち回りを学び、少しずつ普通の人に近づいていっているからではないかと思う。私は同い年の人間と比べて、情緒やコミュニケーション能力の発達に3、4年くらいの遅れがあるように思える。今、大学で新たな環境の中、3、4年ほど遅れてようやく私の対人能力が世間一般の高校生、大学生程度にまで育ったのかもしれない。もっとも、それは自分がそう思うだけで、他人から見ればまだまだかもしれない。この辺のことは、自分が大学を卒業してしばらくたってから、今自分が中学・高校までの自分に対して行っているような、客観視ができるようになってから明らかになるだろう。

そのころ、私と弟は今よりも関わることは減り、関係もまた異なるものになっているだろう。しかし、一時期私が抱いたような、暗い感情を弟に向けることなく済んでいるように祈るばかりである。できれば、今後一生仲のいい兄弟のままでいたいものである。


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