プレゼントはしましまの
12月24日の午後、僕の中では時間の流れがとてつもなく遅く感じた。
何度も何度も時計を眺めては、時間が進んでいないのを確認する。
「1時くらいに集合って言ってたっけ。パーティーって何時間くらいやるんだろう?」
まだ午後2時を回ってきたところだから、まだこれから盛り上がってくるところだろう。多分。
こういう時の時間の潰し方というのを僕は知らない。何かをしようとしても集中できないのは分かっていて、何かに手を付けるという事が出来ない。
午後4時34分、スマホに待ちに待ったメッセージが届く。
(終わったよー、いつものところで待ってます)
(おつかれさま! すぐに行くね)
(ゆっくりでいいよー)
メッセージは画像付きだった。チョコちゃんと猫のチョコの自撮り画像。宝物が増えた。画像を保存フォルダにコピーして、僕はクリスマスプレゼントを持ってチョコちゃんに会いに行く。
画像によればチョコちゃんは猫のチョコと一緒にいる。だから駆け寄って行って猫を驚かせるのはNGだ。言われた通りにゆっくり歩いて近づいて行った。
「おまたせ」
「待ってないよー」
チョコちゃんは猫のチョコと遊んでいた。だから時間流れが速く感じられていたんだろう。今日の僕とは真逆だ。
「パーティーはどうだった?」
「楽しかったよ。春香ちゃんが王様ゲームで無茶ぶりばっかりしてね」
「その内容は聞かない方がいい感じ?」
「そ、そうだね……その方が嬉しい」
「そうだ、これ。メリークリスマス!」
僕は普段使いのバッグに入れてきていたプレゼントをチョコちゃんに渡す。
「わあ、ありがとう! これは、わたしからだよ。メリークリスマス!」
チョコちゃんにも同じようにバッグから可愛いラッピングを施された紙袋を僕に渡す。
「ありがとう! うれいしなぁ。これ開けても?」
「ダメ、帰ってから開けてね」
「え、そう。そうする」
その後、チョコちゃんと少しおじゃべりして別れた。チョコちゃんもプレゼントを開けるのは帰ってからのお楽しみにするという話だった。反応が楽しみではあったけど、微妙な感じだと辛いのでその方が良かったかもしれない。
急ぎ帰宅して自室に入ると、早速プレゼントを開ける。
出てきたものは……白と青のストライプ、縞々の……布?ハンカチ?こういうデザインのハンカチってある?
いや、違う。その布のふちにはゴムが入っている。……いやな予感がする。
広げてみるとその予感は的中する。
「これは、パ、パ、パ……」
パンツだった。それも女性用の。
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