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間に合わせメイドは笑わない

作者:深川えにし
ライエン家の一室で、ガヴェインは従者のエリードと共に頭を抱えていた。
王族エンディミア家に、何とかして「メイドを1人」寄進しなければならない。
だが、血縁者に年頃の少女が1人もいない。どこにもいない。
追い詰められた2人は、ついに決断する。

「こうなったらもう……あの手しかない」


その頃、娼館の下働きのスーは、今日も1人静かに仕事をこなしていた。こんな世界、どうだっていい、大っ嫌いだ。いつしか彼女は、感情を忘れていた。

タランディヴァ国は、本日も晴天である。
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