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27話:世界での紛争、テロ、異常気象

 ウクライナで2月に親ロシア派のヤヌコビッチ政権が反政権デモで崩壊。親欧州連合派政権が発足した。その後、ロシア系住民が多数を占める南部クリミア半島にロシアが軍事介入、3月に編入に踏み切った。武力を背景に領土拡大を強行したロシアの行動に、冷戦後の国際秩序は大きく揺らいだ。


 その後ウクライナ東部でも、ロシアが後ろ盾の親ロ派武装勢力と政府軍が激しい戦闘を続け、死者は4000人を超えた。7月には東部上空でマレーシア機が撃墜され、298人が死亡する悲劇も起きた。欧米や日本は、ロシアが事態収拾に応じていないとして、制裁を発動している。


2014年、日本では、昨年に引き続き、地球温暖化による、自然災害が起きた。8月20日、広島市北部で豪雨に伴う土石流が複数箇所で起き、多数の住宅が流された。未明の発生で被害実態がすぐに把握できず、断続的に降り続いた雨のため捜索も難航。


 最終的には安佐南区の八木、緑井の2地区を中心に死者は74人に達した。避難指示・勧告は一時15万人以上に出され、全面解除までに3カ月かかった。広島地方気象台は災害当日の午前1時49分に非常に激しい雨を示す「1時間70ミリ」の予測を発表。


 それにより広島県全域に土砂災害への警戒を促していた。しかし、広島市は災害発生後の同4時すぎに避難勧告を出すなど、情報が生かされず対応の遅れが指摘された。


 イスラム過激組織「イラク・シリアのイスラム国」が6月、イラク第2の都市モスルを制圧し、指導者のバグダディ容疑者をカリフとする「イスラム国」の樹立を宣言した。


 シリア内戦でアサド政権の統治が及ばない北東部やイラクの北西部で活動し、少数派や他宗派の迫害などの残虐行為を続けた。米軍は8月、イラク領内でイスラム国を標的とした空爆を開始。


 オバマ政権は有志連合を形成し、9月に開始したシリア空爆にはサウジアラビアなどの中東諸国も参加。イスラム国は3万人超の戦闘員がいると見られ壊滅には数年を要する見通。


 パキスタン北西部ペシャワルで12月16日、イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動」が軍運営の学校を襲撃し、生徒ら140人超が死亡した。パキスタン軍は6月以降、北ワジリスタン地区でTTP掃討作戦を展開した。


 今回の学校襲撃は、その報復とみられる。シャリフ首相は「子供を標的とした残忍な事件だ」と非難。「テロ組織を駆逐するまで軍事作戦を継続する」と述べ、掃討作戦を強化する意向を示した。その後、2015年を迎えた。


 2015年は、世界各地でイスラム過激派のテロが激しかった。まず1月にパリで風刺週刊紙が国際テロ組織アルカイダに共鳴するイスラム過激派に襲撃されて以降、過激派組織「イスラム国」などによる大規模テロが各地で多発した。


 チュニスで3月に起きた博物館襲撃では、邦人3人も犠牲になった。10月にはアンカラで自爆テロがあり、エジプトではロシア旅客機が爆破された。11月もベイルートの自爆テロに続き、パリで同時テロが発生し130人が死亡。


 いずれもISが犯行声明を出した。米国でも12月にカリフォルニア州で過激思想に染まった夫婦による銃乱射事件が起きた。パリ同時テロを受け、英仏がシリアのIS拠点への本格空爆に踏み切った。


 こうした米主導の有志連合に加え、ロシアもアサド政権を支援する立場からシリア空爆を9月に開始。ISに対する国際的包囲網が強まっている。そして、シリアを中心に中東やアフリカの紛争や迫害を逃れ、欧州を目指す難民が急増した。


 粗末な船などに乗った難民が連日大量に押し寄せ、国境にフェンスを設けて流入を抑える国も。9月にトルコの海岸に打ち上げられた3歳男児の遺体写真が報じられるた。


 すると、世界的に受け入れの動きが広がり欧州最大の受け入れ国ドイツのメルケル首相はノーベル平和賞候補になった。欧州連合は加盟国全体で16万人を分担して受け入れることを決めたが、すでに100万人以上が欧州入りし対策は追い付いていない。

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