『執筆狂い』
『執筆狂い』
・・・程よい、執筆狂気
㈠
小説やエッセイを執筆していると、ともかく、そのモードに入る訳であって、書いていれば、文字は羅列されていくのは当然だから、前進はする。それは、既に、執筆狂いなのである。一種の、快楽的オプティミスト境地であって、文字は自動的に進んでいくことが、この上ない執筆狂気狂いだ。
㈡
何かを考えて書くことは、もう随分と前に、止めてしまった狂いである。右手左手にまかせて、パソコンでとにかく、文字を打っていく、その流れに乗ることで、どんどん執筆は進んでいく。それでも、それなりに、此処ではこういうスタンスで、こういう言葉遣いで、というものは、直感的に選び取っているのだ。
㈢
そういう、不可思議な、程よい、執筆狂気は、いつからか、体全体に浸透してしまった。もはや、理念や概念のない世界で執筆に狂うことは、最上の狂い方である。自分の狂気が、正当化できる現象、それが、執筆時に於ける、執筆狂いなんだろうと、自分は理解しているよ、狂いである。