表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/97

クフの街へ

どうして・・・?




朝見た時には、クフの街は黒くはなっていなかった。


あれは、解放されたという事だと思っていたが、もしかしてまだ侵略されていなかったという事なのか?


それとも、他の場所から魔人が攻めてきたという事なのか?




どちらにせよ、今すぐに行かないといけない気がする。


いや、気がするという事ではない。行きたいんだ。助けたいんだ。


あの街を、救いたいんだ。




机に広げた地図を囲み座っている中、俺は立ち上がり、集まっていた兵士たちに伝える。


「皆さん、俺は今すぐクフの街に向かいます!」



今日はもう休もうかと思っていたが、そんなことを考えていられる状況ではない。


「クフの街は、朝は侵略されていませんでした。なのに今は黒くなっています。可能性は二つ。侵略される時期が違ったか・・・再侵略されたかということです。」


「何だと?!それは真か?!」


フェレディさんの大声が響き渡る。よほど興奮しているのだろう。だが、今は声量を気にしている場合じゃない。嫌な事だけど、伝えないといけない。


「えぇ、俺もエリーも確認していますので、それは確実だと思います。もしクフの街が再侵略されているのだとすれば、この街ももしかしたら再侵略される可能性があるということです・・・。」



場に重たい空気が流れる。でも、いずれは誰かが推測するに決まっている。だから、今のうちに伝えなければならなかった。


「ハルヤ殿!何を言っているのだ!!」


フェレディさんの声量がまた大きくなった。この人の限界はどこにあるのか。


「そんなことを今気にしてもしょうがないであろう!!それに、この街には我らアンデーキア軍がいる!あのモンスターの大群を前に、1日耐えた猛者たちである。それに、再び侵略する可能性があるとしても、今度はそのための備えをする時間もある!次があったとしたら我々だけで返り討ちにしてやろう!」


「そうだそうだ!!」

「再侵略がなんだ!俺は今日の戦いでレベルも上がったし、怖いもんなんてねぇよ!」

「何ならこっちから攻めていくか?!」



至る所から、血気盛んな声が飛び交う。



「だから、心配するでない!!この世界は、皆で守っていくのだ!お主一人が背負う必要はないのだ!!我らのことは気にするな!今は、必要な場所に向かえば良いのだ!!」



やっぱり、この街の軍は、とても強いな。それにフェレディさんは、その大声のせいなのか、いつも心に来るものがある。



「ハルヤ殿!とにかく今はクフの街が先決であろう?!フェレディが言ったように、こちらも備えさえすれば戦うことはまだまだ可能である。だから、我らのことは気にするな。無事を祈っているぞ!」


アレクセイさんも快く送り出してくれる。




「ありがとうございます!行ってきます!」



そう言って、俺は飛び出そうとする。が、エリーを忘れていた。危ない危ない。


エリーはどうするんだろうか?と考えていると、既に隣に来ていた。


「ふふふ。最初に来たところがアンデーキアで良かったですね。」


確かに、アンデーキアに来てよかった。おかげで、勇者をやる覚悟が出来た。


「あぁ、救いに来たんだがな。結局、救われた気分だよ。」


「ふふふ。持ちつ持たれつですね。では、行きましょうか?」


「・・・エリーは大丈夫なのか?朝から動きっぱなしだし、もしかしたらクフの街はここ以上に危険かもしれないぞ?」


多分、こいつはついてくると言うと思う。だけど、一応聞いておこう。


「ふふふ。私はパートナーですから。」


「いや、いつパートナーになったんだよ・・・。」


「では道ずれと言いましょうか?」


はぁ、もういいや。時間が惜しい。どうせついてくるだろしな。この街に一人残されても困るだろうし。何かあってから悩もう。


「まぁいい!何かあったらその時考える!では、アンデーキアの皆さん!行ってきます!」



そう言って、俺は聖装を装備した。すると、兵士たちから歓声が上がる。



「おぉまさに勇者だ!」

「この輝きは光の勇者と呼んだ方がいいか・・?いや、あれは!」

「さ、鞘だ!本当に鞘の勇者だったんだ!!」

「鞘の勇者!ありがとう!!」



最後までうるさい人たちだった。でもまぁ、いつかまた会いたいな。そんなことを思わせてくれる人たちだった。



俺とエリーは、別れを惜しみつつ、時空魔法でクフの街まで飛んだ。


と言っても、いきなり街中に行っても状況を見辛いから、とりあえず門まで1キロほどの場所に飛んだ。





すると、遠目でも分かった。クフの街が襲われている。



しかも、街の中からも煙が起こっている。これは街の中まで侵略されているという事だ。




俺は急ぎ浮遊を使い上空に飛び立つ。




上空から見ると、クフの街を襲う魔物の数の多さに驚かされる。


明らかに、リトラスやアンデーキアの街を襲っていたモンスターより多い。


何だこれは?街の規模によって送られたモンスターの数が変わるのか?!




よく見ると、上空から襲っているモンスターがいるが、結界は生きているようだ。とすると、どこかの門が破られたのか・・・。


とにかく、まずは上空を襲っているモンスターを例のごとく始末する。


だが、数があまりにも多い。それに今はエリーを背負っているから動きづらい。少し苦戦していると、エリーが察したのだろう、提案してきた。



「ハルヤさん。私を街中に転移させることは出来ますか?」


「あぁ、可能だ!だが、街中にも火の手が回っているという事は、既に街中にモンスターがいるということだ!危険だぞ?!」


「構いません。まだお伝えしていませんでしたが、私は先の戦いでレベルがかなり上がっています。理由はわかりませんが、恐らくハルヤさんが倒したモンスターから得た経験値を私も獲得したという事でしょう。か弱い女ではなくなってしまったようです。」



レベルが上がった?なぜだ?もしかして、【パーティー】にエリーが組み込まれて経験値が流れたという事か??なんでだろう。理由は分からないが、今は好都合だな。



「わかった!!じゃあ街の教会の前に転移させる!頼んだぞ!」


「ふふふ。任せてください。」


「あと、エリーは最初からか弱くなんかないぞ。表現するなら、図太い女ってところだ。」


「なるほど。ハルヤさん、言いたいことが出来てしまいました。無事にまた会いましょう。フフフ」



エリーの笑顔が怖くなったので、そのままエリーを転移させた。


レベルも上がっているという事だし、何かあっても、何とか逃げてくれるだろう。心配ではあるが、今はエリーに頼むしかない。


それに、さっき覚えた付与魔法で武器も強化したしな。大丈夫だろう。





さて、本日二度目の大暴れだ。俺のレベルもだいぶ上がっている。


どれだけのモンスターが来たとしても、俺には関係ない。



―――――――――――――――――――――


名前:ハルヤ・セガワ

性別:男

年齢:23

職業:勇者

状態:正常

称号:異世界からの救世主

レベル:1939

体力 :36941

魔力 :38519

筋力 :17490

防御 :16204

敏捷 :16843

知力 :17769


スキル:

【共通スキル】

棒術Lv.5、格闘術Lv.9、剣術Lv.MAX、短剣術Lv.6、槍術Lv.8

水魔法Lv.MAX、火魔法Lv.9、風魔法Lv.MAX、土魔法Lv.MAX、光魔法Lv.MAX

闇魔法Lv.MAX、無魔法Lv.MAX、回復魔法Lv.MAX

雷魔法Lv.MAX、氷魔法Lv.MAX、重力魔法Lv.MAX、召喚魔法Lv.1、音魔法Lv.MAX、時空魔法Lv.MAX

生活魔法Lv.MAX、付与魔法Lv.9、結界魔法Lv.8

薬術Lv.MAX、錬金術Lv.MAX


体力回復速度上昇Lv.MAX、魔法操作Lv.MAX、魔力回復速度上昇Lv.MAX、瞑想Lv,MAX、溜め時間省略Lv.MAX


投擲Lv.7、隠密Lv.MAX、忍び足Lv.MAX、気配察知Lv.MAX、観察Lv.MAX、回避Lv.MAX、視力補正Lv.MAX、聴力補正Lv.MAX、加速Lv.MAX、跳躍Lv.MAX、暗視Lv.MAX、嗅覚補正Lv.MAX、気配偽造Lv.MAX、マッピングLv.MAX、逃走Lv.MAX、サバイバルLv.MAX、看破Lv.MAX、目利きLv.MAX、足さばきLv.MAX、浮遊Lv.MAX、器用Lv.MAX、手加減Lv.MAX、保育Lv.MAX、教育Lv.MAX、マッサージLv.MAX、作法Lv.MAX、並列処理Lv.MAX


勇気Lv.MAX


採取Lv.MAX、解体Lv.MAX、調理Lv.MAX、鍛冶Lv.MAX、大工Lv.MAX、裁縫Lv.MAX、家事Lv.MAX、筆記Lv.MAX、細工Lv.MAX、絵画Lv.MAX、農業Lv.MAX


【固有スキル】チートパック


―――――――――――――――――――――



もうすぐ2000レベルに到達しようかと言うところだ。改めて見ると、やっぱり人外だな。



ステータスが高いからなのか、耐性を持っているからなのかは分からないが、朝から活動しっぱなしだというのに未だに眠気すらやって来ない。


むしろ高揚感なのか、全能感なのかは分からないが、今なら負ける気がしないとも感じてくる。



・・・いかんいかん。冷静にならないと。戦いは何が起こるか分からない。冷静に対処していこう。


そう考えるが、それでも沸々と怒りが沸き上がり、俺の高揚感を増幅させていく。




魔人め、魔王め。よくもクフの街を襲ってくれたな。


この街は、少しの間しかいなかったが、この世界の俺の故郷みたいな場所なんだ!


そこに手を出したことを後悔させてやる!!




俺は、上空からモンスターの大群めがけて重力魔法Lv.9【範囲圧力】を放った。


この魔法はある程度範囲を指定することが出来る。


前線にいるモンスターは既に人と交戦しているようで攻撃が難しそうだったので、とにかく後方のモンスターを攻撃していく。割とモンスターが密集しているので、一発の攻撃でかなりのモンスターを倒すことが出来た。



ただ、クフの街は大きい。囲っているモンスターの数も多すぎて、どこから手を付ければ良いのかという状態だ。だから、初めにモンスターの侵入経路になりかねない門の周りのモンスターから攻撃していくことにする。


と言っても、門だけでも四つの場所がある。


恐らく、そのどこかが破られて中に侵入されたと考えていいだろう。



一番初めに近づいた北門は、まだモンスターと交戦状態であり、破られたようには見えなかった。

りあえず門の周りのモンスターの大群めがけて何発か魔法を放ち、次の門に向かう。


とにかく、緊急性の高そうな場所を先に救出しないといけない。


俺は東門、南門と回るが、どこもまだ兵士が交戦中だった。まだ破られてはいない。


ということは西門か!俺は急ぎ何発か魔法を放ってから西門に回る。




そして、西門に着いた。


だが、西門も破られてはいなかった。


兵士たちが何人も倒れているが、それでも門が破られた様子はない。




おかしい、どういう事だ?!どこからモンスターが街中に侵入している?!




すくなくとも、街の中から火の手が上がっているし、上空から見た限りでもモンスターが侵入し建物が何件も破壊されていた。




俺は急ぎ街の周りを見て回る。



すると、一カ所、街壁に穴が開いている場所を発見した。


あまり大きな穴ではないため、大きいモンスターは入れそうにはない。それでも、2メートルぐらいのモンスターなら通れそうだ。


幸い、堀があるため全てのモンスターが入れるという事ではないが、それでも飛び越えて入っていくモンスターがかなりいそうだ。





俺は急ぎその場所に降りて、あたり一帯のモンスターを光の刃で倒していった。




そして街壁を土魔法で修復する。かなりの魔力を込めて街壁を作る。


これでしばらくは大丈夫だろう。



もしかしたら他にも破られた箇所があるのかもしれない。


そう思い全ての場所を見ていったが、破られている場所は他にはなかった。とりあえず、これで街中への侵入経路は一先ず安心か。





この街の壁が破られているというのは、かなり強いモンスターがいることの証明になる。


この街の壁は魔法で作られている。かなり分厚く、強度も高い。それをぶち破るという事は、かなりの攻撃力を持っているという事だろう。警戒しないといけないな。





さて、どこから手を付ければいいものか。




四つの門すべてがモンスターに襲われている。


そして、街中にもモンスターが侵入している。


どこも、危険な状態だ。だが、体は一つしかない。全てのところに同時には行けない。






いや、防衛に関しては、街の人たちを信じよう。


俺は一人で何でもやらなきゃいけないわけじゃない。


今必要な場所に行けばいい。そう、フェレディさんが教えてくれたからな。






俺は気配察知を発動する。



一番強い気配を。魔人の気配を探る。魔人さえ倒せば、この状況を打破できるはずだ。




魔人を見つけた。


西門の後方、そこからかなり強い気配がある。





さっさとぶっ飛ばして、こんな状況終わらせてやる!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ