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異世界で闇落ちした俺は大好きだった彼女の宿敵(ラスボス)となりました。  作者: ドットオー
最終章 月野木天音とプリミティスプライムの伝説

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第97話「再構築された世界で」

「「「「「「きゃあああ!」」」」」」

強いブレーキ音を上げてバスは急停車する。

「なんだったのさっきの?」

「え? え?」


『東堂好きだ!』


「急になんなの東坂!」

「す、すまない。今、言わないといけないと思ったんだ」

「だからってこんなみんながいる前で⋯⋯」

「あ⋯⋯」

「アレ? 月野木さんと右条君は?」


***

「それで天音さん。記憶が残っている方もいらっしゃるようですが

その方たちの様子はいかがですか?」

疲れてベッド横になっている私の隣で女性はノートにペンを

走らせながら食い入るように質問を続けた。


ほとんどの同級生は忘れているーー


***

「ドット・アイ⋯⋯」

「みおちゃん、左目治ってよかったね」

「だけど、どうして金色なのかしら」

「まだ能力使えたりして」

「もうこりごりよ。だけど4歳、同級生たちより長く生きているのに4歳若返っちゃうなんて不思議」


『おーい!お前ら席につけ』


「先生来たね」


『授業はじめるぞ。おい!肥後! こんな時間から早弁食っているからブクブク太るんだ!』

「やっべ。鬼軍曹の佐倉に見つかった」

「(小声で)なんでメイちゃん先生、竹刀なんて持っているのかしら」

「みおちゃん。他の先生たちも“教師2年目の貫禄とは思えん”ってビビってたよ。

とくに学年主任の先生なんて」

「逆にダメ出しさているんでしょ。10年以上のベテランも形無しね。やっぱり踏んできた場数が違うのよ。

この世界に中世の王様たちと渡り合った教師なんていないわ」


「今日は転校生を紹介する。入れ」


「「「「「ええええっ外人の子」」」」」


「年下じゃね?」

「かわいい」


「エルム国から来ました。ニュアル・ウルム・ガルシャードです」


「どこの国だ?」

「聞いたことある?」


『お前たち、ちゃんと敬えよ』


(一同) 「? (うやまう? ⋯⋯仲良くしろよとかじゃなくて)」


「よーし。席は間柴壮吾のとなりだ。座れ」

「はい」

「?」

「よろしくな壮吾。 そなたが願ったとおりになったの」

「??」

「一緒に学校生活を楽しもうぞ」

「ああ⋯⋯」


***

放課後ーー

「つーばき。一緒に帰ろう」

「は、はい。あ、あの紡木さんどうして僕と⋯⋯」

「ねぇ椿、婿養子になりたいと思わない?」

「え、ええ⁉︎」


***

「あとは確か櫻井君って方と葉賀雲君って方でしたよね?」

「櫻井君はこっちの世界でしっかり医療の勉強してまたあっちの世界で病院を開業したいって話してた。

それと葉賀雲君はーー忍者だから今頃、日本政府のために働いているわ」

「はぁ⋯⋯」

「もうこんな時間。そろそろ記者会見の時間ね。行くとするわ」

「今日は、単独取材に応じていただきありがとうございました」

「いい記事を書いてね」


***

扉を開けるとそこはまばゆいフラッシュの嵐ーー

「月野木天音さん、失踪から1週間、無事のご帰還ですが、異世界から戻られての感想を」

「はい。まずは私と右条晴人さんは、私たちが異世界と呼んでいる世界で4年という長い時間を過ごしてきました。

帰ってきてまずはこちらの世界がまだ1週間しか経っていないことに驚きでした」

「私たちも未だに信じることができませんが、1週間で仲の良かったお友達たちと4歳も年が離れてしまいました。

戸惑いもあると思いますがこれからどうお過ごしになれますか」

「私はこの記者会見のあと、すぐに異世界に帰ります」

「それは」

「異世界で待っている人たちがいますから」


***

魔法陣をくぐり抜けると、そこは春の匂いがするリッグリット村の草原。

「戻ってきたな」

「遅い。アマネ」

「ごめんね。ハルト君、イリスちゃん」

「早く行こうぜ」

「そう急かすものではないですぞ」

「そうだよ。ライル」

「ライル君もオッドさんもセレスさんもお待たせしてごめんね。

記者の人たちがしつこくて。おんなじ質問ばかり」

「さぁ行こう」


魔王クライム・ディオール。

あなたの告白は嬉しいけど、ごめんなさい。

私には他に好きな人がいます。

それはファンタルスフレイム最強の剣士ハルト君です。

あなたが命がけで再構築で再現したこのファンタルスフレイムの世界で

ハルト君たちと生きていきます。


「まずは復活したルーリオたちのパーティーを探そう」


おわり








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