第4話
「ミリレアに婚約者が決まったんだ。」
「まあ、そうなのですか..。」
ふ~ん。
わたくしの隣に立って恥ずかしくない方なのでしょうね?
「その御方のお名前を伺っても?」
「ウィアドル・オーラン公爵だよ。
騎士団の騎士団長をやってる。
歳は18、だからミリレアの1歳年上だね。」
「そうですか・。」
騎士団長、、、。
名前だけは聞いたことがありましたけれど、
顔を見たことはありませんね......。
爵位や職業はわたくしの隣に立つ者として申し分なし。
知りたいのは、、、、、、、。
顔、ですかね。
わたくし美人ですから、それなりの人じゃ無いと、、、、。、。、。
普通よりちょっとよくないと、ねえ。
さすがに。不細工のなかの下の下の下、とかは。
お断りしたいですし。
ただそれはわたくし個人の意見であってドゥーンドール家としては
断れないですわ。
とにかく、まずは情報収集ですね。
「ミリレア、3日後にウィアドル様と初見ですから、。
用事は、調整をしてね。」
「分かりましたわ、お母様。
お父様、お母様、お兄様。
これにて失礼いたします。」
ドアを静かに閉じる。
廊下に出たその瞬間から活動開始です。
「ラージュ、いるでしょ?」
『何でしょうか?ミリレア様。』
「さっきの話、聞いてたわね?」
『婚約の件、ですね。』
「ええそうよ。
できるだけ早く、多く、ウィアドル・オーラン公爵の情報をちょうだい。」
『了解しました、ミリレアさま』
「よろしく。」
ラージュ..........。
彼女はわたくしの影。
この影はわたくしを殺さなきゃいけなかったのですけれど、
当時3歳のわたくしは寝相がそれはそれは悪くて・・・・・。
運悪く鼻をスーパーキックしてしまったのよ、、、、、、、。
お詫びに影を、影のご主人から引き取ったのです。
ちなみに元ラージュのご主人はわたくしに罪を暴かれて
レッツゴー牢屋、となりました。
何故か、寝ながらのスーパーキックでラージュに尊敬&忠誠、を
してもらったわけですが。
ラージュにはお世話になりっぱなしですね・.。
この婚約者騒動がおさまりましたら、
1週間旅行でも手配して、ラージュに行ってきてもらいましょう。
休まないと、いくら影でも体、壊しますのでね。