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西の街のモンスター討伐前日

樽の数え方はあるらしいんですが、1つ2つって事にしておきます。


10月19日修正

後書きの[を【に修正


 西の街基、漁業の街におけるモンスターは、外のモンスターとは比較的に違いがあり、その一つの特徴として出ているのが、頑丈さである。

 甲羅系のモンスターもそうだが、獣系モンスター、植物系モンスターのなども甲羅を被ったような硬さを誇っていた。

 そのため、西の街の住人は、妖魔に夜用の軍人兵を金貨7枚と漁業で取れた魚の2割を対価として軍人兵を雇っていた。


「夜しか現れないんですか?」

 スズカの言葉にメンカリナンと名乗った男は、ワザとらしく頷いてから

「漁業で一番捕れる時期が、昼と夜なんだ。特に夜はァ、大漁さ。大体そうだな、アンタたちの言葉で」

 と一旦言葉をとぎり辺りを見回してから、キッチン裏にあったらしい大樽を持ってきてから

「この大樽が大体1トン前後なんだが、この大樽が大体7つだな」

 と樽を叩きながらそう言った。

「え!?」

 大樽の大きさは、メンカリナンさんの身長の半分ぐらいだ。俺の身長より少し高く大樽をメンカリナンさんと顔に傷のある男が二人がかりで運んでいたぐらいだからな。それが7つも大漁なのか…………。

「どうしてそんなに多く。捕れるんです?」

 スズカは尋ねれば、顔に傷のある男は

「なんでだろうな…………? 先祖代々から大漁に捕れるのが普通だったからな」

 と悩んでいた。謎が増えただけだ。


 俺たちは、宿屋兼料理屋に泊まることにした。

「泊まる場所はここしかないからな。二人一部屋でいいか?」

 ということで、好意に甘えることにして、俺とカズキ、スズカとラーシュで別の部屋に泊まることとなった。

 部屋の広さは風呂場と洗面台、トイレ付の部屋で3Lぐらいの広さだ。開けてすぐにシングルベッドが2つ。その正面には海が見える円状の窓が3つ均等に並べられてある。右側に風呂場と洗面台が一緒。トイレが別ので、左側には大きな見たこともない肖像画の絵が一枚。壁紙は海をイメージした柄で床は陸地をイメージした砂場の色をしたカーペットが敷いてあった。テーブルと椅子が一つずつ。テーブルには本が3冊ほどある。

 カズキは肖像画ある右側のベッドで俺が風呂場がある左側のベッドで寝ることを決めたと同時に軽く3回ほどのノックする音が聞こえてカズキが返事をすれば、スズカとラーシュが入ってきた。

「あたしたちの泊まる部屋もそうだったけど、結構広いね。あ、ここ座っていい?」

「いいぜ。それで、どうしたんだ?」

 カズキはそう促せば、ラーシュのは

「硬いモンスターの対処法、パドラーが知ってイルカモと思ウ。それで、念話で試しタラ、ドウかな?」

 といい案でしょうと言わんばかりにドヤ顔をかます。

 だが、うん。いい案だと俺は思う。

「それも、そうだな 知らなくても火が弱いってだけで、対処法を教えてもらおうか」


 こういう時に念話は非常に便利だ。

 俺は受信も送信も出来ないがカズキとスズカはそれが出来る。

 スズカとカズキに任せて俺とラーシュ、備え付けられていた、オセロのような遊具で遊んでいるとラーシュは

「キオリたちがいる世界にハ、居ます?」

「? ああ。動物園とかあるぐらいだしな」

「オオカミハ?」

「オオカミは、テレビで見たことあるが…………」

「テレビ?」

「あー…………。そこからか」

 俺はラーシュにどう説明しようか悩みつつ、俺が知る限りの情報を話したら頷いた。

「ベンリ! 情報、スグ手に入ルね」

「そうだな」

 ラーシュは周りに花を咲かせるエフェクトを持っているのではと疑うほど、花が舞っていた。

 高校卒業したら独り暮らしするし、犬を飼うのも悪くはないかもな…………。


 受信と送信がどちらも終わったのか、オセロのような遊具に結局ルールが分からず決着をつけることが出来なくて投げやりになったところで、カズキとスズカは同時に深いため息をついた。

「大丈夫か? 水でも入れようか?」

 顔色は悪くはないが、疲労が少し見え隠れしていた。念話は体力を使うのだろうかと思いつつ俺は二人に尋ねれば、お願いされて、俺は外に出てから、メンカリナンさんにコップと水を頼めば、察しのいいのか念話でも使ったのかと尋ねて来た。

「ええ。まぁ。俺は出来なくて他の2人がですけど」

 と言えば、メンカリナンはおぼんに、水の入ったコップを俺に渡してから

「勇者が出来るやつだなァ。ご先祖様の日記に、念話は念話の受信者、送信者が遠ければ遠いほど、疲れると言っていたなァ。おっと、念話で思い出したが、自称勇者御一行は、念話が使えないらしいぞ。言語はこっち側の言語だ。本物勇者御一行は、こっち側の翻訳が出来ないからな」

 その通りである。

 あ、そうだついでに聞きたいことが逢ったんだ。

「その、強化モンスターは火に弱いって言っていましたけど、俺たちがやるとして、被害は最小限にした方がいいですか?」

「ん? あァ。そうだなァ。大体陸地に上がるモンスターばかりだ。海と住人に被害が出なけりゃァドンパチしても構わないさ」

「……………そうですか。有難うございます」

 俺はメンカリナンさんにお礼をいって2階へと上がり、部屋に戻ってからスズカとカズキに水の入ったコップを渡した。

「ありがとう。キオリくん」

「ありがとな。キオリ」

 疲れた顔を見せないように笑顔で答える2人に少し申し訳なくなる。


「パドラーさんの話だと、硬いモンスターには物理攻撃に特化していて逆に魔法だと弱いって」

「それで、基礎知識として火、水、風とか習っただろ? あれを使えば物理に行かなくてもいけるんじゃないかっていうのがパドラーさんの助言だ。戦闘系でテトさんにも尋ねたんだが、強化系のモンスターは、獣鱗界でも滅多に見かけない希少なものらしく戦う際には、避けているらしく参考にはならないと言っていたな」

 スズカとカズキの情報で

「なラ、あたし! 魔法使えル。火は得意」

「俺もだな。じゃあ、作戦指示はカズキとスズカで任せていいか? さっきメンカリナンさんに訊いたら、魚と住人に影響が出なければ、ドンパチしても構わないらしいから、魔法の攻撃は俺とラーシュでいいか?」

「いいヨ!」

「了解」

「作戦指示ね。任せて」

 一通りの作戦は伝えて、スズカとカズキにメンカリナンさんから訊いた念話のことを話したら、どうりでという顔をしたのち、倒れるように気絶した。

「大丈夫! 眠っていルだけだヨ! スズカ達が起きてから海のほうヲ、明日観に行こウ」

「分かった」

 ラーシュの言葉に俺は頷いて、ラーシュはスズカを軽々しくお姫様抱っこしたのち部屋から器用に出て行った。

 俺は床に倒れたカズキを横抱きにしてから、左側のベッドにやさしく置いてから上着を脱がしてから布団カバーをかけて上着は椅子に掛けておいた。

 空になったコップをオボンに載せてから1階を慎重に下りてメンカリナンさんにコップとオボンを返した。

「おう。どうだ? 作戦は」

「俺とラーシュで火の魔法で退治することになりました」

 メンカリナンさんの言葉に俺がそう言えば、彼は満足そうな笑みを浮かべた。

「そうかそうか。そりゃ、よかったなァ。俺も手伝うからさ。その時は頼むぜ 兄ちゃんよ」

 メンカリナンさんは、ガハハハッと笑いつつコップとオボンを手に取った。


 メンカリナンさんと別れたあと再び2階に戻り部屋に入れば、カズキはまだ眠っていた。

 余程疲れたのだろうと思い、勢いよく開けた扉を静かに閉めてから、ベッドに座り、四次元麻袋から紙とペンを取り出してから、パドラーさんに教えてもらった術式をカズキが起きるまで書くことにした。

 あれから定期的に書いていた術式を見つつ、出発する前に、王様から勇者一行全員にと貰った白紙の本のようなノートを広げつつそこに書いていた術式と間違っていないか見比べた。

 カズキが起きた時には、陽が暮れていて、俺も腹を空かせていたことに思わず笑ってしまったのだが、それを知らないカズキは首を傾げつつ、夕食を食べに一緒に一階へ向かう時に隣の部屋だったスズカとラーシュも出てきて一緒に一階へと降りた。

【強化系】

物理攻撃には、効かなく、刃が直ぐに駄目になってしまうほど固い。

この世界では魔法全般の主に火に弱くそれを中心的にやれば倒せる。


【甲羅系モンスター】

カニやサソリなのど甲殻類のモンスターのこと


【獣系モンスター】

キマイラやコカトリスなどの羽毛系のモンスターのこと


【植物系モンスター】

人食い花などの植物のモンスターのこと


【大樽】

メンカリナンが魚を保管するために入れている大樽。メンカリナンが9頭身前後の身長で8頭身半ぐらいの大樽。二人で運んだり転がしたりする。空では転がして運ぶのが主流。


【宿屋の部屋】

基本的に左側にはこの異世界の著名人の肖像画が飾られているのが主流。基本的に料亭が兼任していることが多い。


【メンカリナン】

港の漁業関係者で宿屋と料理屋を兼任している。

スズカが返事したのは彼で顔に傷のある男は、彼の息子。

眉毛が濃く肌が色黒男。日本語を喋れるのは彼と顔に傷のある男だけ。

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