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異世界に召喚された勇者候補達が魔王を討伐する物語【修正中】  作者: 華鳩羽
異世界への転移と修行まで
5/177

休息と突然の来客

読み仮名に関しては[]で通します。



8月31日修正

文章の段落開け

後書きの巨人の身長を追加

途中の文章の修正。


10月5日修正

後書きの『を【に変更

後書きの誤字を修正

 テトさんによる猛特訓の後、疲弊しきった俺は、カズキとスズカに心配そうな顔をされつつ、何とか夕食を食べた。疲労により食べないという選択肢もあったのだが、疲弊しきっている時は食べた方がいいと、カタコトでラーシュさんに言われて、食べることにしたのだ。

 テトさんは脳筋であると心の辞書に刻み込みつつ、王様から一人ずつに与えられた部屋に入ってふかふかのベッドに横になった。

 王宮内にある個室の部屋にそんなに余っているのかと思ったのだが、ただ単に多く部屋があるらしく、王宮内で働いている使用人やら兵士なども個室で割り当てても部屋が余ってしまっているらしく、この王宮や城下町は、宿屋というのが存在せず、無料で寝泊まりが可能なのだと、唯一俺たちの会話が通じる王様が慌てて連れて来た使用人の一人がそう説明してくれた。


 個室の説明をしよう。身長が高いエルフの人が寝ても余りそうなぐらい大きなシングルベッド、高さが50mぐらいのと40mぐらいの広さの個室なのだが。俺たちには広すぎる個室だ。ホテルより広いと思う。自室より広いのに有り余っている王宮の広さは未だに分からない。

 助かったのは、この異世界にも風呂の文化があるということだ。ただしエレベーターなどの機械は存在しない。天井には、既に設置されていた、視たことがない植物が植えられて吊るされた状態の物が幾つかあった。部屋に案内してくれた俺たちの言語が分かる使用人によると、大昔に巨人が暮らしてた王宮を改造したものらしく天井が高いのはその名残であると教えられた。

 床にはライム色の絨毯、壁は見たことがない絵画が幾つか飾られていて、机と椅子、近くにソファー。机には読めない本が幾つか並べてある。大きな宝箱は荷物入れとして使われている。それでも余ったのか、お風呂まである。

 など、巨人が暮らしていた名残がいくつか残っている個性的な部屋だ。

 カズキとスズカの個室も同じなのかと思えば違うらしく、スズカの部屋は水槽が幾つもあり、カズキの部屋には、見たこともない観葉植物のようなものがあるらしく部屋によって違うようだと俺は思った。

 ただし、どの部屋も共通して家電製品などが存在しないことが分かった。


 さて、疲れていた身体を何とか起こして風呂に入る前に、午前中にクータンさんからもらった手紙を開くことにした。

 手紙を開くと棒人間のような絵柄で四コマ漫画のようなサイレント式の物語で、その四コマサイレント漫画によると、励まし漫画であることうことが分かった。

 タータンさん。意外と優しい人だな。後でお礼をしよう。

 俺は思わず顔が綻んで、大事な物なため、王様が用意してくれた麻袋にそれを入れて風呂に入ることにした。


 風呂から上がり、少し暗くなった部屋に近くにあったロウソクにマッチで火をつけて多少の明るくなったところで、ソファーに座り背伸びする。

「今日もいろいろあったな…………」

 ここに来てからまだ2週間しか経っていない。その間に、魔法を覚えたり、戦闘を覚えたり、念話を覚えたり、とにかく覚えることばかりだ。戦ったことがない平和な世界から来たばかりだからな。優しさを無駄にするわけにもいかず、必死に覚えなければいけない。そして魔王を討伐する。

「できれば、夕食に食べた名前が知りたいな。見たことがなかったからな。元の世界でも作ればいいのだが」

 と独り言を呟きつつ、2時間ぐらいぼーっとしたあと、ロウソクの火を消してベッドにもぐりこんでそのまま睡魔に身を任せた。


 地面が揺れる振動で俺は目を覚ました。

 ガタガタと揺れる音に、俺は思わず、部屋の外へ出ると、寝間着姿の、カズキとスズカが部屋の外にいた。

 二人は直ぐに俺に気が付き、俺は、未だに揺れる振動になんとか耐えつつ、カズキとスズカに話しかけた。

「この、振動はなんだ? 地震ってわけじゃなさそうだが…………。というかここって、地震があるのか?」

 俺は首を傾げれば、スズカが俺の質問に

「さっき、使用人さんが話しかけたんだけど、ジェスチャーで、巨人が来ているらしいよ」

 と答えた。

「巨人? この王宮を去った?」

「そうそう。巨人は夜型で行動するはずがないらしいから、今、王様が話し合っているみたいなんだけど、巨人は誰かを探しているらしいって」

「それもジェスチャーで?」

 スズカの言葉にカズキは尋ねると頷いた。

「あたし、介護の専門学校に進学する予定だったから、何となく分かるの。手話が通じるか分からなかったけど、試したら、通じたみたいで。それで」

 新発見、手話が通じる。

 と、冗談は置いといて

「で、物が倒れたりする可能性があるから、外に出て待機してろって言われて、それでキオリくんを起こそうかって考えた時にキオリくんが出て来たってわけ」

 とスズカは教えてくれた。

 なるほどな。


 暫くして揺れが収まった。どうやら巨人が帰ったらしいが、俺たち平和組は、兵士に連れられ謁見室へ入った。

 そこには、帰ったと思った巨人が胡坐をかいて座っており、王様の話を使用人が話すと、どうやら巨人は俺たちを探していたらしい。

 何故?

 背中だけしか見えない巨人は、振り返り俺たちを見ると

「オォォ! 人間!! 逢いたかった!!!」

 デカい。声がでかい。反射的に耳を塞いだのは悪くないはずだ。

 巨人の男の服装は全身緑色で構成されていた。ただし裸足。

 彼は身体ごと振り返り、大きい手を床に置いて、乗るように言われて、俺たちは乗ると、それを持ち上げて顔までに合わせた。

「平和な人間。来ると思っていた。俺。お前たちを待ってた」

 単語ことに区切る喋りをする巨人。どうやら俺たちの言葉が分かるらしい。

「日本語が分かるんですか?」

 スズカは尋ねると、男は頷いた。

「俺。の村。で。平和な人間。の。言葉。は。覚える。のが。決まり。この言葉。日本語?。というのか?」

 と尋ねられて俺たちは頷けば、巨人の男は名前をラードと教えてくれた。

 ラードたち巨人は、王様からの伝書鳩の知らせに俺たちが勇者候補として召喚されたことを知ると、歓喜だったらしい。そんなに有名なのかと思いたいのだが、この世界はかなり有名すぎるぐらい諸本が幾つか存在しているらしくその物語まであると言われたら、俺たちは困惑するしかない。

 そこでラードは、巨人代表として俺たちに会いに来てくれたのだという。


「俺。逢えて。嬉しい。ここの。王様。話。訊いた。魔王。討伐の為。練習してる」

「そうなんだよ。この町を他の勇者候補達と一緒に平和にしたいからな」

 カズキがそう言えば、ラードは目を輝かせた。

「旅。出る時。巨人住む。森。遊び。来て欲しい。長[おさ]。喜ぶ。仲間。喜ぶ」

「ああ。ぜひ、寄らせてもらうよ。な?」

「もちろん」

「もちろんだ」

 カズキの言葉にスズカと俺は同意するように頷けばラードは嬉しそうにほほ笑んだ。

「巨人住む。森。あっち。馬車。使う」

 ラードが反対の手で指をしたのは、右斜め後ろの方だった。どっちが北なのか分からない為、方角は不明だが、馬車を使う必要があるらしいことを教えてくれた。

 俺たちは脳内で記憶しつつ、後で方角について他の人達に教えてもらおうと思った。


 ラードは俺たちを床に下ろした後、俺たちに手を振って謁見室から出て行った。振動がしてそのまま遠ざかってやがて収まった。

 俺たちもそのまま部屋に戻る際に、女兵士に方角につて尋ねたら南南東であると教えてくれた。方角は東西南北で成り立っているようだ。

 そしてそのまま俺たちが分かる道まで案内したあと、俺たちに手を振って別れたあと、俺たちはそれぞれの個室へ向かって行ってそれぞれの個室でスズカとカズキと別れたあと、俺の個室へ赴き布団に再び潜った。

「本当。いろいろあったな…………」

 俺はそう呟き再び眠りについたのだった。

【王宮】

大昔に巨人が住んでいたがなんらかの理由で王宮を手放しそれに人が移り住むことになった。

宿屋がないため、王宮側が宿屋として寝泊まりの提供をしている。

電気などは普及していない。


【部屋】

巨人が住んでいた名残から高さ50m広さ40mとなっている。

13頭身のエルフが寝ても余るシングルベッド、机と椅子、ソファー、風呂がある。

家電製品がない。水槽だったり絵画だったり、観葉植物だったり、何かしらの巨人が住んでいた名残が所々ある。


【巨人】

大昔に存在していた巨人で、何かしらの理由で王宮を手放し、一人の若者に王宮を明け渡した。

巨人と魔物とその他種族と共存している。平和組がダイスキ巨人。

巨人の身長の平均が大体3階建てマンションとほぼ一緒。その中でも大きい巨人は、39m前後である。

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