表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/177

習慣

後書きには、本文で出て来た、用語を載せています。

読まないと、何のことだかさっぱり分からなくなるよ。


11月29日修正

誤字を修正しました。

 公園で夕方の鐘が鳴るまで寝ていたというのが、周りの証言だった。昼食に訪れるであろう場所にいつまで経っても来ないことから、探しに行っていたらしくそこで、探していたら、大広場で仲良く3人寄り添って寝ていたのを発見していたらしく、夜遅くに付き合わせていたのだから起こさなかったらしいく、夕方の鐘がに鳴ってから大広場から慌てて出て行った俺たちを見たというのがSSPの街の住人の証言があったのだ。

 エルナトさんは、そのことについて謝罪していたのだが、俺たちも気付かなかったのが悪いと、言って収集が付かなくなったのだが、最終的にはお互い様だということになった。

 だが、エルナトさんには本当のことを話した。タルタロスという人物に逢ったことをとアルデバランという人物に会えということも話し終えると同時に夕食に呼ばれた。

「話は夕食後にしようか」

 というエルナトさんの言葉に頷いた。


 夕食は、シンプルに、親子丼に似たなにかだった。料理名は訊いたのだが、親子丼ではないらしいが見た目が親子丼。味も親子丼。ただし、料理名は親子丼ではない何かという謎の疑問をもちつつ、夕食を済ませてからエルナトさんの部屋に訪れた。

「ああ、待っていたよ。アルデバランに逢いに東の街に向かうのだったな。その前に王宮に戻るのだろう? これを王宮の王様に渡してくれ」

 と言ってエルナトさんは白い封筒を俺に渡した。俺はそれを受け取り四次元麻袋の中にいれる。

「タルタロスは、確かに18000年前に現れた魔王の1人だ。彼は、少し先の未来を見渡せる力を持っているのだが、詳しいことは、アルデバランが知っているはずだ。彼は、魔王の詳細を詳しく調べる専門家のような人物だ。私の友人でもあるのだが、彼は少し人見知りでね。それまでは、根気強く粘ってくれると嬉しい」

 アルデバランさんの人物像を創造しながら俺たちは頷いた。


 数日後、俺たちは、SSPを後にすることにした。

 魔王の正体やらの詳しい事情を知るには専門家がいいだろうというエルナトさんの勧めでもあった。SSPの住人は俺たちが出ることをどこかで聞いたのか、本にサインを強請られてしまい、長蛇の列が出来たのは前日のことだった。

 この数日間で、SSPでスズカとカズキと俺は鍛錬の練習を地元住民と一緒に行足り、戦いの戦術について詳しく教えてもらった。念話で疲れて眠くならないようにスズカとカズキは練習を行ったり、俺は、エルナトさんに魔法の特訓をしてくれてそれなりの経験を積んだと思う。

 朝には出発するので、見送りはエルナトさんとダリスさんの2人だけだ。

「お世話になりました」

「気にしなくていいよ。私も君達と話せて楽しかったよ。困ったことがあれば、SSPに尋ねると言い」

 俺がそう言えばエルナトさんは微笑みながら答えてくれた。

「道に迷うことはありません。ただ真っ直ぐ進めば山小屋に着きますので。そこに着くまでには、SSPの幻惑魔法は解除されますので安心してお帰り下さい」

 ダリスさんの言葉に頷きながら、俺たちは手を振ってSSPを後にした。


 ダリスさんに事前に振り返ったら駄目だということを教えてもらって小屋に着くまで振り返らずに進んで行く。何か事情があるかと思ったのだが、事情はないが、困惑するだけなのでと言われただけで、いまだに謎のままだ。

 だが、多分だが、幻惑魔法が解けたことによってSSPの本来の大きさを見た時に驚愕しない為だろうとなと俺たちは思ったのだ。

 しばらく無言のまま先に進むとペーパーさんが落ち着かなく右にいったり左に行ったりと動いていた。

「ペーパーさん。どうしました?」

 とカズキが声を掛ければ、ペーパーさんは動きがピクリと止まったかと思えば俺たちを見て、驚愕した。

「ああ! ごめんなさい! あたしは不合格です。道案内をすると言ったのに、あたしは、そのまま帰ってしまいまして!!」

 と早口でまくし立てたので、俺たちは驚愕しつつ

「落ち着いてください。ペーパーさん。僕たちは気にしてませんよ」

 カズキはペーパーさんを慰めようとするがペーパーさんは話を聞かない。

「ですが! 貴方たちを困らせたのは事実です! ですから、こうしてもどってきているでしょう!?」

「ん?」

 何かがおかしい。明らかな矛盾を感じたぞ。

「あの、ペーパーさん。今は何日ですか?」

 スズカの言葉にペーパーさんは不思議そうな顔をしつつも

「何を言っているんです? あたしが小人の住む住処に案内した日付ですよ」

「え? それって結構前ですよね?」

「はい?」

 日付が合わないのだ。明らかな日付の矛盾に俺たちとペーパーさんは首を傾げた。

「もしかしたら…………」

 スズカは小声で俺とカズキに聞こえるように話した。

「もしかしたらなんだけど、SSPの時間内だけ、時間の流れが早かったんじゃないのかな?」

「はぁ? ………………………………いや、そうか」

 スズカの言葉に呆れていたカズキだが、少し考えてから納得する。

「とりあえず、ペーパーさんに話は、合わせようぜ」

 俺の言葉にスズカとカズキは頷いてから

「すみません。少し安心したので、変なこと言って」

 カズキは笑顔でそう言えば

「そうでしたか。私も慌ててしまい申し訳ございません。つい素の口調が出てしまい…………お恥ずかしい限りです」

 ペーパーさんは、落ち着きを取り戻したようで、俺たちは安堵の溜息をつく。

「戻るときに少し迷っててでも用は済んだので帰ります」

「そうですか? すみません。小人の住処に案内すると宣言したのにも関わらず、何もできなくて」

「いえ、気にしないでください」

 2度目の再来になったなと俺は思いつつも、どうにか場を収めながら小屋の前へ向かいつつお互い様ということで納得することにした。



 王宮に戻って来た時、日は傾き既に夜だったので、俺たちは、部屋の前で別れたのだが、そこで、今までずっと持っていた2冊の本を返却していないことを思い出し、俺は、開けかけた扉を再び閉めて、持ち出した本を返却しに図書室に向かった。元々、この2冊は勝手に持ち出しは禁止だったので、貸し出しに紙に持ち出す本の名前だけ書けばそれだけで自由に持ち出せたので、それを利用して持ち出して、返却期限箱にその2つを入れて返した。【洞窟の発生】と【異世界アトランダム召喚術式について】は、いい勉強になったと感謝を心の中で伝えて、薄暗くて広い廊下を歩きつつ、俺の部屋に戻って任務完了。

 これで安心して眠れる。明日は、王様の所に向かって小人から預かった手紙を渡してソフィさんとラーシュの所へ向かおう。もう完全回復しているはずだ。


 翌日。

 顔を洗って着替えて、部屋を出ればカズキとスズカが待っていた。特に待ち合わせをしたつもりもないが、一緒に行動していることが多いのか、自然に集合してしまう習慣が付いてしまった。いわゆる慣れである。慣れって怖いな。

 一緒に応接室に行き再びパン生活に戻った。和食から洋食に変わっただけなので、問題はないのだが、いつもはいるパドラーさん達がいないことに首を傾げると、昨日から出発したばかりだと初めてこの世界に来た時に、通訳係になってくれた女性兵士はそう言う。

「それと、パドラー様からの伝言で、ドロシー様も一緒に同行するようにとのことです」

「ドロシーも? また、なんで?」

「それは、分かりません。ドロシー様たちは謁見室にいますので」

 多少の疑問は生まれつつも、ピザトーストのようなものを食べ終えた俺たちは、ちゃんとご馳走様をしつつドロシー達のいる謁見室へと向かった。

【親子丼ではない何か】

味は親子丼、見た目も親子丼。ただし、親子丼ではない。

料理名を言っていたがキオリは訊きそびれてしまった。


【時間帯】

平和組がペーパーさんと別れたのは、朝方の8時過ぎだけど、平和組が小人にあってからSSPに滞在した期間は5日と2時間なのだが、SSPは基本、新しく向かい入れた人物に幻惑魔法を掛けないとSSPが潰れてしまう為、時間帯も基本的に2時間分ぐらい流れが早めに流れている。

平和組がSSPから後にして戻って来た時には、ペーパーさんと別れてから2時間しか経ってないのだ。

太陽が傾いたと平和組は思っているけど、小人に合流した時点で幻惑魔法を掛けられていたよ。つまり幻惑に惑わされていたってだけ。

ただし、平和組が幻惑魔法は小人と同じ2頭身半になる幻惑だと思っているため、時間の流れが違うだけだと勘違いしている風となる。


【慣れ】

同じことを何回か繰り返していたら、次にどのようにすればいいのか分かってしまうので、似たような行動を起こすことになる。それが慣れ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ