観光からの…………?
アクションを書きますと言って、その描写が一切ない。アクション。
でも、魔王討伐って言っているし、そこはちゃんと書くけれど、アクションというのに慣れてないんですよね。
じゃあ、なんで、慣れないアクションを入れたのか。と言いますと挑戦です。慣れないものこそ慣れろです。
ので、アクションシーンをこういう風にした方がいいんじゃないかというのを活動報告あたりにコメントしてくださると嬉しいです。見てくれている人に分かりやすく描写したいので、お願いします。
Q:何故、地元住民は黙ってみていた?
A:事故現場とか、殺人現場に遭遇したら動けないと思う。遭遇したことは無いけど、そこに乱入したら怒られるのは、自分たちなので、黙ってみてましたが、謎の言語を話す少年たちの知り合いを探したりはしていました。
Q:消毒液痛いけど、キオリは何故、逃げなかったのか
A:迷惑かけたので大人しくしているのと、キオリそ祖父母が医療関係者だったので、怪我したら容赦なく消毒液がたっぷり染み込んだ白い綿を怪我の所にしていたので、トラウマです。
翌日。
朝食を食べ終えた後、俺とカズキとスズカの3人で、一緒に北の街を観光することとなった。3人で一緒に出掛けたことは無かったので、気晴らしにと言ってくれたソフィさんにお礼を言いながら夕方には帰るようにという言葉を忘れず。
泊まっている民宿から西の方向に行けば、北の街は商業の街のようで、商店街のような大通りに辿り着いた時、いろんなものが沢山売っていた。
例えば、この異世界に来てから何度も目にする観葉植物や魚、食べ物。民宿で見かける絵画。北の街で有名であろう絹で造られた白をベースしたパステルカラーの生地が奇麗に並べてあり、どこからか匂うスパイスの香りやら、甘い匂いが鼻を掠めた。
人通りも多く、遠くまで人が溢れかえってくるほど、この大通りの商店街のようなものは人気のようだと俺は思った。
「まずは、いろんなものを見ようよ」
とやや興奮気味に話すスズカの提案に俺とカズキは頷いていろんなものを見て回った。
スパイスの匂いが漂っていた方向には、カレーライスのようなものがあった。美味しそうだなって3人で見ていて、かろうじて日本語が喋れるちょび髭を生やした店主は
「スパイスライス。だ」
と教えてくれて試食してもらえるのでスプーン一杯分を貰うと、鼻にツーンと来るぐらいの大量のスパイスだ。鍋の中に大漁の野菜がごろっと入っていたのをみるにベジタブルカレーだろう。というか、カレーだこれ!
辛いのが苦手だというカズキは、口を両手で押さえて吐き出さないようにつつ、周りをうろうろとしていた。口から火が出るほど辛いカレーは今まで初めてだ。
2件目に口直しとして訪れたのは、アイスクリームのようだ。朗らかな女性はスズカの手話によると、甘いのと苦いものがあるらしい。
俺とカズキは甘い方でスズカは苦い方を選んだ。どうやらスズカは甘いものが好まないらしい。珈琲もブラック派だとか。
銀貨1枚でアイスを3個買うことにした。苺に似た果肉入りアイスが俺、スイカに似た果汁入りアイスがカズキ、抹茶に似たアイスがスズカとなった。
パクリと一口。苺に似ているのか酸っぱさの甘さが混ぜ合わさった味が口の中に広がる。どうやら果肉も引き当てたようだ。果肉が酸っぱく、アイスが甘いので、丁度いい甘酸っぱさに思わず顔が綻ぶ。
「キオリは、美味しそうに食べるよな」
「あ、それ。あたしも思った! 食事前とか喋っている時は結構冷静なイメージだけど、食べる時だけ、なんだか幼く見えるもん」
「え、そうなのか?」
カズキとスズカの言葉に俺の知らない一面を意外なところで知ったわけだが、ここで、思い出したのが両親や学校の友人らと一緒に食べる際にやけに生暖かい目線を向けてくることを思い出して、これのことかと納得してしまった。
3件目に行く前に、騒ぎが発生しているようで、俺たちは顔をお互いに見合わせた後、様子を見に行くと、5人ほどの男女が1人の地元住民を責め立てられていた。
「何があったんだ?」
「話聞いてみたけど、あの5人の男女が門番さんが言っていた自称勇者一行みたい。近くの店て盗みを働くのを、今責め立てられている男性が目撃したらしく、庇って殺意が方向転換してああなっているって」
俺の言葉にさっそく情報を手に入れたスズカは話す。今だに収まりそうにもないので、俺は思わず身体が動いた。
男性を庇うように前に出て両手で広げた。
「こういうのは、やめてください!」
通じないとは思うが俺はそう言った。とっさの行動にスズカとカズキは驚愕しつつ、直ぐに俺の近くに寄った。
スズカは手話で男性に店の中へ隠れるように指示しているのを横目でみつつ
「無意味な争いはお互い、避けるべきだと思います。貴方たちだって争いたくないでしょう?」
通じていないのを分かっているのに話をする。5人の男女は顔を顰めつつも、何かを言ってくるが言葉が全く分からない。
「俺だって何言っているか、分かりませんよ! けど、盗みは行けないことだって分かるんです。万国共通なんですよ!」
そう言って突然、右を向いた。そう殴られたのだ。
5人の男女の内、体格がよく筋肉付きが良い1人の男性がもう一回殴ろうとして俺はそれを受け止めた。
「いい加減にしてください! 暴力をふるったって何も解決にはならない!」
若干苛立っているのは、分かる。だが、それでも自称勇者一行を何とかしなければいけなかった。暴力は駄目だと目で訴える。そうしなければいけなのだと何かを奮い立たせた。
再び右のを方を殴られる。口の中が鉄の味がしてきたが、倒れることは許されなかった。
スズカとカズキは何とかして、俺をその場から離れさせようとしたし、相手側にも説得を試みたのだが、両者とも譲る気配はなかった。
キオリは両頬を腫れており、男性の両手は既に赤くなっていた。周りの住民は関わるのが怖かったのか、それとも見ず知らずの言語を話しているのに畏怖をしたのか、動こうとはせず、傍観していた。
それでも、キオリは倒れることは無かった。最初からその選択肢を投げ捨てるようにしていたのだ。どんぐりの背比べというのは、この場面に当てはまる。
男は、もう一度右腕を振りかざしキオリに殴ろうとしたが、頬に触れるか触れないかの所でピタリと止まり、男は腰が抜けるように地面にへばりついた。男の周りにいた4人の男女も項垂れて何かをしゃべっていたのだが、何を言っているか分からない。
「あんた達、どうしてそこまでするんだ? と言っています」
1人だけ日本語を喋った彼は、スズカが安全な場所に入るように手話で相手をしていた人物だ。
キオリは唾を呑みながら
「俺は、困っている人を放って置けないんだ。助けるなら助ける。それだけで十分だろ?」
そう答えて、彼はそれを翻訳したら、自称勇者一行は泣き崩れていた。
あれから、数分して、白の正装で現れた異世界の警察官らしい人物たちは、自称勇者一行を縄で縛った後、それを隠すように白い布をかぶせた後、俺を見た後、深々とお辞儀をしたのち、自称勇者一行と一緒にどこかへと言った。
男性と男性が庇った女性は、俺を無理やり店の中へ連れ込み救急箱を取り出して、俺の両頬を白くてふわふわしたアレでポンポンとした。
「いっ!?」
痛い。地味にいたい。
「もう! もう! キオリくん! 無茶して!」
語彙力がどこかに消失したらしいスズカは、もう! しか言えてない。
「あんまり、無茶はしないでくれるかい? キオリ」
逆に冷静なカズキはクドクドと怒られた。反省はしているが、後悔はしていない。スッキリしているからな。
「いっ!?」
2度目の攻撃。今度は左頬だ。しかも容赦ないから、傷の手当をしている女性もスズカと同じ気持ちだったのだろう。
「~~っ!?」
3度目の攻撃。今度は両頬。だが、おとなしく従う。逃げたら後が怖いし。
治療も終わって再び翻訳付きでお礼を言われたのち、店の外へ出た時はソフィさんとラーシュが腕を組みながら微笑んで待っていた。
ちなみに夕日、外は若干暗いので、微笑みが怖く見えたのは悪くないはずだ。
「ひぇっ」
カズキが悲鳴を上げた。
何も言わずに、黙って帰ってから夕食を食べ終えて、3階の男子部屋へ入ってから何も言わずに抱擁された。そして、数十分ほど経ってから
「無事でよかった。君たちが、主にキオリくんが暴力に遭っていると訊いた時は、焦ってしまったが、一般治療をしているんだね?」
「え。あ、はい。地元の住民がしてくれて」
俺はそう答えると、頷いてからソフィさんは頷いて
「そうか。そうか。スズカさんとカズキくんは怪我はないね?」
「あ、はい」
「大丈夫です」
「そうか。そうか」
笑顔で納得した後
「じゃあ、少し話しあいとしようか」
この後、無茶苦茶説教された。
【スパイスライス】
カレーライスより辛いもの水に香辛料をたくさん入れて、野菜をたくさんいれたカレーライス。ただしルーがないので、見た目は、ベジタブルスープライスである。
【アイスのようなもの】
キオリは知らないだけで、シャーベット状のもの。カップアイスとして北の街はでは普通に売られている。
【自称勇者一行】
5人の男女で盗みを働いていた。キオリの言葉に、自称勇者一行は多分今後名乗らなくなる。