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考察したい人とされる人
適度に身体を動かしたり、魔法と魔術の鍛錬をしていた。
「ティアマトさんの可愛らしいお願いで、君を監視しているんだ。悪く思わないでくれよ」
と腕を組みながら不機嫌そうに言う、コシャル・ハシスさんは俺が展開している魔法式を目を逸らさずに見ていた。
魔族と天族と外族が展開する魔法式には、ある程度の法則が決められているというのを魔力測定の時にコシャル・ハシスさんは話していたのを俺は思いだしつつ、簡易魔法に当る水を生み出す魔法を展開させると同時にコシャル・ハシスさんの視線が俺のというより魔法式の方に移動し、それを凝視した。
コシャル・ハシスさんは、魔法と魔術がどういう原理で物体として現れるかという研究をしている科学者だ。