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休息
休暇三日目を迎えた。
何時どんな時にも対応できるようにランニングをしていたらティアマトさんがやって来てから
「筋肉は付けないでね!!」
と鬼気迫るような表情でそう言われて、反射で
「あ、はい」
と答えたのは言うまでもないだろう。
ティアマトさんにとってこの身体の持ち主であるヘルモーズには、あまり鍛えて欲しくないようで、高天原の一件以来、ヘルモーズと鏡越しで対話することが出来るようになったのだが、ヘルモーズ曰く
「ティアマト様は、私の身体を着せ替え人形のようにしています。服のほとんどが女性ものなので」
と申し訳なさそうな表情をして説明してくれた。
確かに、今着ている服も女性ものだったとキオリは当たり前のように来ていた服装を見てから落胆した。