一時的な休憩所
目が覚めれば、見覚えのない白い天井が目の前にあった。しばらく天井を眺めていたのだが、何故気を失っていたのかを思い出し、上半身を勢いよく起き上がると同時に右脇腹と左肩に電気が走るような痛みに思わず顔をしかめた。
「っ!」
右手で右脇腹を抑えた。本当は、左腕で右脇腹を抑えたいのだが、動かす度に走る激痛に諦めざる終えなかった。
「あぁ! 急に動いたら痛むのは、あたりまだろう?」
薄い茶色の木製の扉を開けて驚愕しながら両手に持っていたトレーをテーブルに置いてから俺を支えるようにした。
「大丈夫かい? 君は、本来ならここに来るべきはずじゃないだろう?」
「…………? それは、どういう? というか、ここは高天原じゃないのか?」
青年の言葉に俺は首を傾げながらそう言えば、青年は何かを納得したような表情をつくり、視線を俺に合わせてから
「なるほど、迷い込んだのか……。君は既に知っているだろう? ここがどこなのか。既に一回だけ体験しているはずさ。と言っても私たちにとっては未来の出来事だが、君にとっては過去の出来事さ」
落ち着かせるように丁寧な口調で俺に尋ねてきた。
既に知っている? 俺には過去で私たちが未来の出来事。