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焼きまんじゅう

 寛容で心が広く、突然の訪問だってのに笑顔で対応をしてみせるガギエルさんから貴重な情報を貰たので、突然押し掛けたことの謝罪も含めてヘルヘイムしか売っていない限定のお菓子であるヘルヘイム饅頭(まんじゅう)を渡した所、瞳をキラキラさせてから

「っ! これはっ!! ヘルヘイムでしか売られていないとされている焼き饅頭じゃないかっ! 外はカリッとしていて中身はふわふわの肉と野菜を組み合わせた具材がたっぷりと入っているあの!!」

 普段は大人しいガギエルさんだが、焼き饅頭(七個入り)を目にすると人が変わったかのように解説を始めた。

「やけに詳しいわね…………。説明する手間が省けて助かるのだけれど」

 ガギエルさんの興奮状態にティアマトさんは引き気味に苦笑いと困惑の両方を浮かべながらそう言っていた。

 その言葉にガギエルさんは、我に返り

「おっと。失礼。ヘルヘイムから来たリツノという女性からこの焼きまんじゅうを頂いて、それから忘れられないぐらいとても美味だったんだ」

 どうやら、ガギエルさんも俺の母さんに逢ったことがあるらしい。

「あら、そうなの? でも偶然ね。リツノという女性は、キオリの母親らしいわ」

 ティアマトさんはその理由に納得してから、微笑ましそうに俺をガギエルさんの前に差し出しながらそう言えば、ガギエルさんは、これでもかというぐらいに目を見開いてから

「本当なのか? 君が、あのリツノの息子?」

 信じられないと言わんばかりに問いかけである。

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