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異世界に召喚された勇者候補達が魔王を討伐する物語【修正中】  作者: 華鳩羽
異世界への転移と修行まで
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突然の異世界召喚+魔王討伐の依頼

初めまして作者の華鳩羽です。

あとがきでは、作中に出て来た用語の説明をします。

今後、主人公たちの名前は全員カタカナで表記します。


8月31日修正

文章の段落開け

魔物→モンスターに変更しました。

数字の所に【,】←を追加しました。

お金の説明を後書きに追加しました。

誤字修正


9月13日修正

誤字修正


12月13日修正

あとがきの魔物をモンスターに変更しました。


2月18日修正

文章を大幅に追加。

前置きQ&Aをあとがきに変更。

異世界アトランダム召喚術式。


 数多に存在すると言われている各惑星から、勇者資格を持つ異世界から来る人物をアトランダムで選び、召喚する術式の事で、この召喚術式に伴い、各異世界から二十二人が呼ばれた。同じ系統の服を着ている人物が三人、多いところでも四人と人数が固定されている。その中にはドワーフと魔術師がいた。

 魔術師の人数は三人。一人は落ち着いているのにも関わらず残り二人は、魔術の呪文を唱えたりしているし、ドワーフはこの状況を無視して同じドワーフの人物と会話していたりと、各々好き勝手やっていたりしているのだが、誰一人として、この場から離れるという行動は一切なかったのは、困惑故なのか不明である。


 さて、話は少し遡るのだが、ある少年の話をしよう。

 少年はそこそこ平凡な人生を送っていた。上下灰色のブレザーの制服に白のカッターシャツ、青のストライブのネクタイがもうすぐ着れなくなる高校生活最終日三日前に、いつものように学校に登校して卒業式の練習を行った後、同じクラスの女子たちには、男子として見られないぐらい女子力が高く、また別のクラスの男子から女っぽい男子と言われるほど女顔をしている少年なのだが、その三日前の放課後の帰り道、足元に突然として現れる術式が展開。逃げればよくないかと思うが、逃げても追いかける意思があるんじゃなかろうかと疑うぐらいの術式に巻き込まれ気づいた場所が見慣れない景色であったというわけである。


 灰色のタイル張りの床には、少年の顔が映るほどの輝きがあり、白色の石造のような壁は、ところどころ錆びれていて年代を感じる。

 今いる場所の内装の説明をしたって問題が解決するわけではない。少年が知りたいのは、何故ここにいるのかということだ。

 何故異世界なのかと分かったのは、少年の通っている学校では卒業する一週間ほどは半日授業と言っても自習時間に割り当てられ、各々半日は学校で好きに過ごしていいという決まりがあった。その三日は、友人と雑談しつつ図書室にある本を全制覇するという無謀すぎる挑戦をしていた為、本来の下校時間を疾うに過ぎて下校時刻を知らせるチャイムで帰宅しており、夕方十七時前後の時間帯に学校を出た記憶があったからである。だというのに、ステンドグラス越しに漏れる光は七時か八時ぐらいの燦々(さんさん)と照りつける太陽の日差しに加えて、見たこともない連中が少年を含めて二十二人いる。ああ、ここは異世界なんだなと察してしまうぐらいには少年の脳内は意外と落ち着いていた。それに少年は通学用の鞄を離さずに持っていたのにも関わらず、手ぶらの状況だった為、両親に連絡を取る手段が一気に絶たれた。

 脳内では落ち着いていても、少年は内心では焦っていた。卒業する三日前ということもあり、少年は焦りを通り越して両手で頭を抱える羽目になって座り込むぐらいには、身体は落ち着いていないのだ。

 彼はゆっくりと深呼吸をしてから、再び周りを見てみたら少年とほぼ同じポーズをしている人物が約二人ほどいたのだが、すぐに視線を違う方向にむけた。視線があって気まずいだからではないと念を押して。

 そんな彼ら三人の状況を無視するかのように玉座に座りながら話を進める少し白髪交じりの髭を生やしている王様らしき人物。青紫色のマントの裾に綿菓子のような綿が付いており、全く見たことがない服装をキッチリと着用している王様らしき人物は両手を使いながら説明しているのだが、彼には何を言っているかさっぱり分からなかった。彼の知っている言語ではないようだと確信した。

 それにより、彼の焦りは、どこかへ飛んでいくようなぐらい衝撃的である。例えば、初めての海外旅行で知らない言語で戸惑っている日本人という表現が正しい。そして、彼はある疑問が浮かんだ。言葉が通じない世界で、どうやって生活していけばいいのかと。

「あれって、何言ってるんだろう…………?」

 と彼の真後ろからソプラノ声が彼の知っている言語で喋っていた。彼は振り返れば、エプロン型ワンピースの制服でおさげで黒縁メガネをかけた女性がいた。振り向いたのは、彼だけではなく、緑のブレザーに深緑のチェック柄のズボンを履いた短髪の男性もいた。先ほど彼がチラっと見た人物である。


 王様らしき人物は、悠々と語っていたのだが、ここで彼らの存在にようやく気付いたようで、驚愕した表情を浮かべた後、玉座から立ち上がり、俺たちを通り抜けてどこかへ呼びに出て行ってしまった。王様らしき人物以外の人は周りにいなかったのが理由だ。

 一時会話が中断した所で、彼は二人も同じ世界から来たのではないかという淡い希望を胸に抱いて少し緊張気味に話しかけた。

「えぇっと……初めまして。もしかして、同じ日本人でいいのか?」

 声が上ずってないのか心配する彼をよそにお下げの彼女と短髪の彼は目を輝かせ破顔の笑みを浮かべた。

「! ああ、よかった。同じ日本人がいて…………」

「僕だけじゃなかったんだ。よかったよ」

 彼も同様だが、言葉が通じるというだけで安堵感が生まれたのか二人の強張った表情が緩んだのが確認できた。

 彼は、お互いの事を知っておくべきだろうとまずは、自己紹介をすることになった。

 お下げでエプロン型ワンピースの制服の彼女はスズカ。緑のブレザーに深緑のチェック柄のズボンを履いた彼、カズキと名乗った。

「俺は、キオリだ。よろしくな」

「へぇ……キオリって珍しい名前だ。どう書くんだい?」

 カズキに尋ねられたキオリは、説明すると二人は、神妙な顔になっていた。

「それでキオリって読むの? あたし、絶対教えられなかったら読み間違える自信があるよ」

「それは、僕も同感。その漢字は人によっては好まないかもしれないね」

「じゃあ、スズカとカズキはどう書くんだ?」

 キオリは二人の言葉に少しだけ不貞腐れながらそう言えば、二人の漢字は、意外と普通に読まれる漢字だ。


 キオリ達が楽しそうに会話に興じていた時に、王様らしき人物は、一人のメイド服を着た女性を連れて戻ってきた。

「初めまして。あなたたちの通訳をさせていただきます、ココアです」

 腰まで長くうねった髪、赤い生地に黒色のフリルであしらったメイド服で丈は膝当たりまであるココアと名乗った女性は、キオリ達の知っている言語で笑みを浮かべて挨拶をした。彼女にキオリ達はお礼をいった後、王様らしき人物だと思っていた人は、この国の王様であることが分かった。

 その王様の話を通訳を通して訊けば、冒頭の異世界アトランダム召喚術式でキオリ達が選ばれた理由と、魔王討伐をして欲しいという話であった。

 それにしては、勇者が二十二人って多すぎやしないかとキオリは思っていると、一人の人物が王様に向かって質問を投げかけていれば、魔王は一人ではないようで、各地に存在する魔王が合計七人いるという回答でをしつつ、世界中が安堵した二千年後に魔王が再度到来していると付け加えた。過去に何度も魔王は一人以上現れ、その度に異世界アトランダム召喚術式を用いてこことは違う異世界からの勇者候補者を召喚しているようだ。ちなみに今回の魔王復活は約十四万年ぶりなので、歴代王様の遺品を探っての召喚だったらしい。

 何故二千年に一度の召喚なのに、十四万年ぶりかという質問に対して王様は曖昧に答えを濁した為、キオリ達勇者候補は理由を分からずじまいだ。

 ちなみに、この異世界の勇者は、この世界が滅亡の危機だというのにとある理由で魔王討伐をしないらしく、こことは別の異世界で勇者候補を召喚するのが主流なのだが、キオリとカズキとスズカは同じ疑問を抱いた。

(とある理由?) 

 さらに歴代王様の遺品を探した結果、どうやら魔王は同時討伐しなければいけないという決まりりが記されていたらしい。魔王は七人なので三組でチームを組み、魔王を当時討伐すれば、異世界アトランダム召喚術式は、永久的に展開しなくて済むらしく、魔王個人個人に違う特殊能力や得手不得手があるので、各方面で話し合ってくれというの付け加えたのだが、後半部分はほぼ投げ槍だったとキオリは思った。

 ちなみに一組だけ四人パーティーになるのだが、唯一魔物や魔王もいない平和組と王様らしき人物に言われたキオリ達たちのことで、戦闘も無ければ野宿や訓練などを常日頃から行っているわけでもないという理由まで付け加えられた。王様は、別の異世界から召喚された人物の中で最も多かった人物を平和組の同伴者を加えるよう命じた。


 獣人と呼ばれる種族が四人で召喚されたので、その内の一人を俺たちのパーティーに加わることとなった。

「ヤア! アタシ、獣人オオカミのラーシュ!」

 ラーシュの服装は、動きやすい服装を重視しているのか、革製で造られた胸当の鎧に布で造られたTシャツっぽい上着に少しこげ茶の七分丈のズボンを履いており靴などはなかった。

「ラーシュは、少しお転婆だが、頼りになる仲間だ。仲良くしてやってくれ」

 と同じ獣人の猫戦士はそう声を掛けた。ちなみにラーシュは、最年少なので、言葉をあまり覚えていないので、聞き取りにくかったら連絡してくれと、一枚の葉っぱをくれた。唇に当てて吹けばどこでも駆け付けられるらしい。草笛というやつなのだろう。


 王様はキオリ達たちに魔王討伐の前金として通貨を渡した。金貨、銀貨、銅貨の三種類だ。

 銅貨二千枚で銀貨一枚。銀貨二百枚で金貨一枚と交換できる事を教えてくれた。通貨の袋の中身は、他の人達と平等らしく、金貨三十枚、銀貨九十枚、銅貨二百七十枚だ。それがら三人で一組の割り当て。なので、平和組と称されたキオリ達の場合は四人で一組なので、金貨四十枚、銀貨百二十枚。銅貨三百六十枚となっている。

 王様は玉座から立ち上がり、俺たちを応接室で寛ぐようにと託をされたあと、王様はココアさんを連れて応接室から出て行った。応接室の天井にはシャンデリア。中央に黒茶色のテーブルと椅子、暖炉と見たこともない肖像画が幾つか飾られていた。

 魔王七人。四天王ならぬ七天王の弱点は全く分からないため、旅をしながら現地調査なのだが、ここで問題が発生するのは、俺たち平和組だ。魔物も居なければ、襲ってくる敵もいない。さらに野営経験がないとくれば、同時討伐も難しくなるのだ。

 各種族の人物たちが何かを話した後、それぞれの代表格らしい人物たちがやってきた。どうやら俺たちの言語が分かるのは、代表格である最年長さんたちのようだ。


「どうも、平和組。君たちは何もできないんだってね?」

 魔術師の格好の彫りの深く顔が濃い男性がそう尋ねたので、俺たちは頷くとエルフの金髪赤眼の女性は

「野営経験もないのでしょう? それならドワーフの彼なら野営に詳しいと思うわ」

 とドワーフのこげ茶の髭を蓄えた男性に尋ねれば、彼は、やたら低いボイスで

「うむ。なら、わしが、君らに火起こしやらの資源を教えよう。エルフの姉さんは、狩りやらを教えてやったらどうかの?」

 と言ってきた。エルフの女性は頷いた。

「ええ。私も狩りや罠の設置などを教えましょう。ハーフエルフの貴方はテントの張り方などの生活に必要な知識を教えてあげてくれませんか?」

 エルフより一頭身小さいハーフエルフの女性は、高いボイスのようだ。

「もちろん! 構わないよ。魔術師のキミは治癒などを教えればよいし。獣人は戦いに長けているからな。戦い方を教わればよい。妖精は得意な物はあるかの?」

 ハーフエルフの二頭身ぐらいちいさく、ドワーフより一頭身大きい妖精の男性は何かを考えたあと

「それなら、私達の通話を遠くからでも分かるように繋げましょうか。それなら、何かあった際には役に立てます。平和組の君たちもそれでいいですか?」

 とがめられることもなく、追い出されることもなく、優しく接してくれることに俺たちは安堵をして

「はい! よろしくお願いします」


こうして、魔王討伐の為に呼び出された俺たちの旅は始まるのである。

【異世界アトランダム召喚術式】

勇者資格のある人物をアトランダムで選び召喚した人物の元へ強制に連れて行く術式のこと。

勇者資格がある人物術式展開は、その人物を必ず連れて行くことが条件になるので、逃げても自動的について行ってしまう。つまり逃げられない。


【異世界】

主人公からみたら異世界の主人公が召喚された場所は王宮の王様がいる中央部に同時に召喚された。モンスターが住む世界と人間が住む世界と別れているのだが、2000年に一度だけ、通じてしまう謎の穴の出現により、魔王が人間が住む世界を侵略しようとするので勇者召喚を行ってる。


【エルフ】

13頭身ぐらいあるエルフ。勇者召喚御一行のなかでは一番高く。長寿。

耳はとがっており、金色の長髪で赤い眼が特徴。

服装は男女統一し蚕で造られた服装をしている。狩りが得意。


【ハーフエルフ】

異世界だと12頭身ぐらいあるハーフエルフ、エルフより少し長い耳に金色のピアスを男は左、女は右に着けられて性別を分けている。銀色の長髪に青い眼が特徴。

服装は男女共通で蚕で造られた薄緑色の服装をしている。生活に必要なことが得意


【妖精】

異世界だと10頭身ぐらいある。妖精。掌サイズの妖精ではないのは、異世界によってのイメージが異なるため。

男女共通の淡いピンクの羽で勇者御一行の中で、唯一飛べる人種。2人持ち運びができるぐらい力が強い。甲高い声音が特徴。ワザとではない。念話などの術式が得意。


【ドワーフ】

9頭身ぐらいある長身型のドワーフ。ちなみに5頭身ぐらいのドワーフもいるが、こちらは召喚されていない。ドワーフは男性しかいなく、生存させるためには、嫁がドワーフのいる村に行く必要がある。

女性がドワーフになる確率はないに等しいという世界。

嫁いでもらう代わりに生活に必要な知識を教えるという交換で成り立っている。


【獣人】

7頭身半ぐらいある獣人。手以外はほぼ毛に覆われている。勇者召喚されたのは、猫、狼、兎、狐。

他に豹、獅子、犬などがいる。唯一4人召喚。

それぞれ戦闘に長けているのは、住んでいる場所が、やたら危険な地域な為。引っ越さないのは、居場所が決まったら200年ぐらい居座る習慣があるため。


【魔術師】

人間と容姿が似ているが、3人とも100歳越え。

治癒や防衛などを行い一般市民と交流し人里離れた場所で暮らしている。

魔術関連は大体できる。


【平和組】

スズカ、カズキ、キオリの3人のことを表す。

魔王やモンスターも居なく、至って平和な異世界で暮らしている為、王様により平和組と称されている。これからも呼ばれる。


【金貨、銀貨、銅貨】

銅貨2,000枚で銀貨1枚と交換でき、銀貨200枚で金貨1枚と交換できる。

現実世界の単価だと銅貨1枚は100円、銀貨1枚は10,000円、金貨1枚で1,000,000円となっている。


Q:あそこにいたのは王様だけ?

A:術者本人以外巻き込みがある恐れがあったので、王様だけです。主人公を呼んだ張本人。主人公のいる年齢だと70歳前後だが、異世界では43歳で2番目に若い王様なので、一人で呼びに行けました。


Q:王様が連れて来た人物って?

A:異世界語が通じる王様直々の偉い人達です。勤勉家なのが役に立ちました。


Q:なぜ、この世界の勇者は動かない?

A:魔物討伐だけでもそれなりに稼げるので、動きません。


Q:なぜ2000年周期なのか

A:もともと、モンスターが住む世界と人間が住む世界は別としてあり、2000年に一度発生する謎の穴が現れるから


Q:魔王が居座るとどうなるのか

A:人間が住む世界のモンスターが活性化し凶暴で村を襲ってしまう為。


Q:主人公の名前の漢字は難しいのか

A:これでキオリと読めるかどうかぐらいわかりません。苗字すら珍しいので主人公のあだ名は【女顔】【珍名】など。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 第一話部時点の感想ですが、最後に異世界人の特徴で、13,12などの頭身とありますが、人間の美醜感だと、かなり奇妙に見えると思いますが、それは意図してのことでしょうか?
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