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2種類の人間

なろうで投稿するのは初めてです。(だからどうした)気軽に読んでいってください。

「この世の人間は2つに分けられる」


 突然、雲雀は言い出した。


「ん?」


「モテるやつ、モテないやつの2つさ」


「はぁ」


「クラスの陽キャ、それもリーダー格的なやつはモテるやつに分類されるよな?」


 それはそうだろう、陽キャのリーダーそれはまずほとんどの確率でイケメンでコミュ力があって人望もあるだろう。余程のことがなければ比較的モテるやつだ。


「まぁ、そうだな」


「顔がいい、そして文武両道なやつがいたら、どちらかと言われればモテるやつだ」


 まぁ、顔がいい、つまりはイケメンだ。

 そして文武両道ときたならば余程そいつの性格が悪くなければ凡人よりはモテるやつだろう。


「そうだろうな」


「だけどよ、クラスの端っこでずっと本読んでて、ブツブツ言ってるやつはどうだ?モテるやつか?どっちと言えばモテない方だろ?」


 前の2つが強すぎるせいかは分からないけど、確かにモテるかモテないかならモテないんじゃないかと思う。


「どちらかと言われたら、モテない方なんじゃないか?」


「だろ?じゃあ、放課後、3階の隅っこの教室でダラダラ時間潰してるだけの奴はどう思う?」


「なんか急に抽象的になったな」


「まぁ、いいから」


 なんだ?まあ、健康的に体を動かしている体育系の部活やしっかりと活動している文化系の部活とかと比べたら確かに、だらしなく感じる部分がある。そう考えるとモテない方…


「どっちかと言えばモテないやつだ。けど、なんか抽象的すぎじゃないか?」


「そこはどうでもいいんだよ、明」


「は?」


「今の俺達の状況を見てくれ」


「今の俺達の状況?あっ…」


 今の俺達の状況。

 それはあまりに高校2年生としては悲しいものだった…

 放課後、普通の高校生ならば友達と出かけたり、恋人とイチャイチャしたりしている時間帯に3階の隅っこの教室で女子とワイワイ放課後ティータイムしているわけでもなく、野郎2人で、ただただ人生に一度きりしかない青春タイムを雑談というなんの意味もないことに浪費しているだけではないか!悲しいモテない非リアになっていることになぜ気が付かなかったのか…


「気がついたか、明。このままではいけないということに」


「あぁ、気づいたよ、雲雀。俺達が悲しい非リアになっていたことに…」


「だが、不幸中の幸いと言ったところか…俺達はコミュ障ではなかったから、友達は少なくない」


 そうだ、雲雀の言うとうり友達はいる。ただ…


「明も思った通り俺達は花の高校生としていなくてはならない存在がいない。そう……彼女だ」


「くそっ、今まで目を背けてきた問題がついに…」


「なんでこの話をしたか、分かっているな?明よ」


「あぁ、分かってるさ」


 その理由は、俺達の友達のほとんどが彼女持ちなのにもかかわらず俺たちは未だに彼女が出来たことがない童貞だ…そんな非リアの俺達が話すこと、、、

 まぁ、つまり


「彼女が欲しいってことだろ?」


「あぁ、その通りだよ。まさか近藤に彼女が出来るとは思ってなかったから…正直焦ってるんだ。確かに面白いやつだけど…」


「確かに、あのユニークデブに先を越されるとは思ってなかった…」


「まぁ、近藤の話はいい。とりあえず今日から俺達は彼女作りを始めようと思う」


 少し、いやだいぶいきなりな気がするけど

 彼女は俺も欲しい、賛成だ。


「だけど、具体的何をするんだよ」


「特にそんな課題とかは出さない、というか出せない。ろくに恋人なんていた事ないからな、俺達。ただ、この教室を活動拠点にして、俺たちの戦い(彼女作り)を始めようと思う」


「課題とかは出せないしなぁ。え?じゃあ何すんの?ここで」


「…いや、なんとなく集まれるところを作って置こうかと」


 考え無しかよ…たまにこういうのあんだよなこいつ、胸張って物言うけどあんまり考えてなかったりする。俺は少し微笑みながら言った


「まぁ、おっけー。大事だしな、集まれるところ」


「おし、じゃあ始めようぜ!これからの青春のために…えいえいおーでいくぞ明」


「え、なに、やんの?恥ずかしいんだけど」


「何言ってんだよ、俺ら二人しかいないだろ?恥ずかしがんなよ」


 雲雀が立ち上がってそう言った。雲雀はこういうことを恥ずかしがらない人間だ。

 まぁ、たまにはいいか、こういうことも。何かを始めるのにはスタートが重要って言うしな。


「いくぞ?えいえい…」


「「おー!!!」」


 その瞬間、1つしかない教室の扉が開かれて


「おー!!!」


 と、人一倍大きな声で、1人のJKが入ってきた。

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