2. 鑑定します
第3話です、
ブックマークが7人も!?
ありがとうございます。
外に出ると、そこは村の様だった、
人数は少なそうだが賑やかそうな村ですね...
おっと、そうじゃない...カルトさんは...
辺りを見回してカルトさんの背中を見つけたので、慌てその後ろについた、
靴下のままで外に出て大丈夫かな?
と思ったが、靴下が変化し、靴になり驚いた、
カルトさんの後ろについて歩いていると村の人達の話し声が聞こえた、
「あ!カルトさんだ!」
「後ろについている女の子は誰かな?」
「まさか子供とか?」
「いや〜まさか、でもどこか似てる様な」
女の子と言われ少し反応してしまった、
だって本男何ですもん...
ただ、話しを聞く限り、カルトさんは結構な有名人っぽいです、
みんなカルトさんと僕の方をみている、
僕は恥ずかしくなり、下を見ながら話しが聞こえないように耳を塞いだ、
気が付くとカルトさんはもう遠くの方にいたので、
僕はダダダッと少ない体力で走って追いかけた、
カルトさんはこの村の中で一際目立つ神殿の様な建物に入っていく所だった、
僕はカルトさんが待つのは嫌いと言っていたのを思い出し急いでその中に入った、
「む?やっと来たかシャル」
僕が膝に手を置き肩を上下させていると、カルトさんの声がかかった、
すると後ろの方からカルトさんと比べると少し低めの声がした、
「ん?その子が今回調べて欲しい子か?」
カルトさんの後ろから、白く長い髪を後ろでまとめて
細めの赤眼をし、黒いローブを身につけた、
180cmぐらいだろうか?
背の高い青年が歩いてきた、
「俺は《ヘリック》よろしくな、嬢ちゃん」
そう言ってヘリックさんは元々細い目をさらに細めて笑った、
「ところで孃ちゃん?名前は?好きな食べ物は?好きな男のタイp…」
ヘリックさんが言い終わる前にカルトさんの拳が
ヘリックさんの脳天に入った、
ゴン! と良く響く音と共に、
「すまないな…シャル、コイツは『これ』がなければ良い奴だ…許してやってくれ…それとヘリック…コイツは話すのが下手だ、執拗に話しかけるな嫌われるぞ」
「はいはい、ごめんね?孃ちゃん?」
全く反省していなさそうな返事をし、
ヘリックさんは大きな台(大人が三人並んで寝っ転がれるぐらいの広さ)
に立つと僕に手招きをした、
僕は指示通りヘリックさんの近くに立った、
「それじゃぁ始めるぞ…《鑑定》」
ヘリックさんがそう言うと壁にシュパン、という感じで文字が映し出された、
が、文字が読めない…
カルトさんに聞いてみようと思いカルトさんの方を見た、
すると二人とも口をポカンと開け目を点にしていた、
そして声を揃えて、
「は?」
と言った、
「ありえん…本来俺らが持つことのできんスキルをもっている…しかもLv1でSPが50だと?」
「カルト…それより初期ステータスでスタミナ150ある方が凄いと思うんだか…こんなケース聞いた事ねぇ」
そう言いながらヘリックさんはいつの間にか手に持っていた紙を渡してき、
「はいよ、シャルちゃん!これがシャルちゃんの〈鑑定書〉だ!自分が新しいスキルとか手に入れたら自動で上書きされるし、スキル詳細も見れる、知らない人には見せちゃダメだよ?そして更に、この〈鑑定書〉は魔道具で、自分の体にしまうことが出来るんだ!」
「すまんヘリック、それはもう言った」
「…そ、そんな事よりシャルちゃんがプルプルしてるナーどうしたー?」
「…な…い」
「?何が無いの?」
文字が違いすぎて読めない!!
僕は鑑定書を後ろに投げかけたが、何とか抑えた、
「…そうか、シャル、お前文字読めないんだったな」
「え!そうなの...何か理由でも?」
「シャルは記憶がほぼ無いみたいなんだ...」
「そ...そうか...」
「困ったな…そうだ...」
そう言ってカルトさんは自分のローブに手を突っ込みあの仮面を半分に割り片方を渡してきた、
「この仮面は、スキル《解読》というものが着いているこれで読めるはずた、シャル、お前にやるよ」
「いいのか?カルト…お前それ…」
すると突然カルトさんがヘリックさんを睨みつけた、
あの仮面には何かあるかもしれないな...
そう考えていると、ヘリックさんは肩を竦め、
「シャルちゃん、それに何か名前付けたらどうだ?愛着湧くと思うぜ」
と言ってきた、
名前か……ハズキ…いやなんでもない、
「カルト…さん…つけて…」
「え!?俺?」
「お願い…します…」
カルトさんは又、 考える人みたいなポーズをとり、
「…ドクロさん…いやなんでもない…」
「うわっ…おまっ…ドクロさんとか…おもしれぇ」
ヘリックさんはゲラゲラと笑い転げている、
カルトさんが顔を真っ赤にしていたので、
「…いい…どくろさんにする、ありがと、カルトさん」
僕はできる限りの笑顔でそう言った、
「です...けどカルト...さん意外...とネーミング...可愛...らしいのにす...るね?」
「アッハハハハ!シャルちゃんにまで言われてやんのー!」
ヘリックさんは見た目より精神年齢低いんですね...
カルトさんはと言うと、
スッゴク顔を真っ赤にしていました、
あぁ...クールな人イメージが...
「スキル《解読》」
僕はそう言うと仮面を付け、鑑定書を見てみた、
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〈ステータス〉
名 《シャル・デスターナ》種族《死神》《Lv1》
残SP50 HP35/35 MP80/80 SP150/150
力 2 速 4 防1 魔攻10 魔防12
〈スキル〉
《魅力》 《学力向上》 《貧弱》 《不老》 《魂時操作》 《暗黒物質》 《HP自動回復》
〈称号〉
無し
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なるほど…こんな感じか…にしても、死神って種族なんだね…
「読めた…ありがとう、カルトさん」
「そうか、ならいい、次は俺達死神の仕事を見せる、着いてこい」
と言い出ていった、
ヘリックさんはというと、相変わらず細い目で笑い、手を振ってきた。
ケモミミ〜モフモフしたい〜