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死神さんは死神したくない  作者: 海
第一章
2/18

1. 転生したみたいです

第2話です、

更新ペースは週一を予定しています



「ん...う~ん...」


何か物音がして目を覚ましたら、ドクロがこちらを覗き込んでいた、

夢かと思い目を擦った、

もう一度見る、

やっぱりドクロがこちらを覗き込んでいる、

皆さんはこんな事が起きたらどうするのでしょう、

僕は思わず「ふぇ?」と、間抜けな声を出していました、


「目が覚めたか?」


ドクロが僕に声をかけてきた、


「あ…はい…」


僕のコミ力は無いに等しい、普通の人のような返しは期待しないでください、


「そうか…それならよかった」


ドクロはそういうと満足そうに頷き、自分の顔に手をおいて取り外した、

ドクロだと思っていたそれは仮面だった様で、

仮面の中からは、

所々跳ねた髪型をした銀髪、

形の整った顔、

刺してくる様な鋭い赤い目をした青年、

一言で言うなら『美男子』がそこに立っていた、

その美男子は身に付けた黒いローブを翻しながら


「詳しい説明は後でする、準備が出来たら早く来い、俺は待つのはあまり好きではない」


とだけ言うと部屋から出て行った、

僕が呆気にとられていると、

先程の美男子が顔だけチラッと見せて、


「あ...服と一緒にメモ置いておくからな...ちゃんと見ろよ?」


と言うと、顔を引っ込めた、

...取り敢えず...悪い人では無さそうですね...





あの美男子が寝かせてくれたのだろう、

僕はベッドから降りた、

少しふらっ...となったが、体制を立て直し周りを見回した、

うっすらと光が漏れた窓、

所々禿げている壁、

天井ぐらい間である大きな鏡、

先程まで僕が寝ていたベッド、

それだけしか無いシンプルな部屋だった、

シンプルいずベストって言いますもんね...?


「えっと…僕は転生…したんだよね?」


その割には前世の記憶は有るけど?

自分の声の高さに違和感を感じながら、僕は大きな鏡の前に立って言葉を失った、



人形のような形の整った顔、

絹のような透き通った腰の辺りまであるさわり心地の良さそうな綺麗な銀色の髪、

だが、光の通っていない死人のような赤い眼、

年齢は9歳ぐらいの小さな女の子が立っていた、

何となく分かっていながら鏡に手を振ってみる

向こうも振り返す、

じゃんけんしてみる、

...相子...


……どうやら僕はこの女の子に転生したみたいです…



そんな事より、

今の自分の格好を見て恥ずかしくなり、

急いで服を探した、




ベッドの横に服が置いてあった、

白い柄のないシャツ、

真っ黒のローブ、

下着類などだ、

少しためらいもあったが、

僕はそれを着て、先程の美男子が出ていった扉から出ていった、

女の子しか履くことのないあれは…うん、ご想像にお任せします、

ただ、なにか大事なものを無くした気分だ、




「遅かったな」


部屋を出ると、先程の美男子がコップに入ったお茶らしきものを啜りながら座っていた、

しばらくすると、美男子は僕を見てもう一つあった椅子を顎で刺した…座れ、という事なのかな?

僕が自分より大きな椅子によじ登り、座ると美男子は持っていたコップを置き口を開いた、


「…カルト」


「…はい?」


「俺の名前だ、お前は?」


と、美男子…カルトさんは刺すような鋭い目で見てきた、

困ったな…前世の名前はあるけれど…今の名前はなんなんだろう…

僕は首を横に降った、


「分からないのか?」


と、言うとカルトさんは困った顔をした、


「…は…はい」


僕がそう言うとカルトさんはおでこに手を当て、

脚を組み、[考える人]のようなポーズをしていたが…やがて口を開くと、


「…シャル」


「…はい?」


「…お前の事をシャルと呼ばせて貰う事にする、いいな?」


…シャルか…何だか唐突に決まった気がするけど...まあ、いいか!


「…はい…ありがと…ござい…ます」


と、僕はできる限りの笑顔で言った、


「それよりシャル、お前さっき時間かかりずぎだったぞ、何かあったか?メモ用紙置いといたと言ったんだが…」


「…メモ...何?それ…知ら…ない」


変な紙ならあったような...

僕がそう思っていると、カルトさんは紙を渡してきた、


「読んでみろ」


「…何これ…ぐちゃぐちゃ…分からない」


紙にはぐちゃぐちゃの文字?が書かれていた、


「お前文字読めないのか...」


カルトさんが又々困った顔をした、

あれがこの世界の文字なのか…


「世界の法律?でいいか...についてある程度おしえてやる、よく聴け、この世界には、《ステータス》《スキル》などというものが存在している」


…な...なんですって!?

スキルや、ステータスですって!?

するとカルトさんは少し困った顔で僕を見てきた、


「…シャル…お前眼は死んでるのに顔は死んでないんだな…死んだ眼で顔をキラキラさせるな、反応に困る」


…失礼な…


「そうだな…鑑定書作ってやる…ついてきな」


「…かん…てーしょ?」


まったく...次から次と初めて聞く言葉ばっかりですよ...

なんとなくは解るが、聞いてみた、


「自分のスキルや、ステータスなどが書かれた紙だ、自分の体にしまうことが出来る」


そう言ってカルトさんは自分の鑑定書をヒラヒラさせていた、

そして椅子から立ち上がって一際大きな扉から出ていったので、

僕はその後をおった。


修正完了しました、

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