片翼との出会い
……これは、どうゆう状況なんだ。
僕は昨日やらかしたから。友達も出来ずに1人で過ごす学校生活が待っていると思っていたのに。目の前には女の子が目を爛々として僕を見ているわけで。
「えっと、何かな」
「汝の名前は」
「え、日生真実」
「……どのような、字を」
「日に生きる真実って書くんだ」
「ふふふ。見つけたぞ、我が片翼っ」
「……は?」
女の子はくるりと一回転して僕を指差した。
形には、なってるけど。周りの視線が凄いことに。
「我が名は神木紗凪!!
待っていたぞ、お前に会うのをっ!!」
あー。察した。
彼女は、そうゆう人な訳だ。あの入学式を見て、僕を同族だと確定したのだろう。
でもごめんね、僕は厨二じゃないから!!
「今まで失っていた我が片翼が見つかり、本来の力を取り戻せそうだ!!さぁ、我と来るがいいっ」
手を取り、ぐいぐいと引っ張ってくる。
拒否権はないのね。なら、仕方ないかな。
「わかったよ。共に、行ってやるから」
「ふっ。そう言うと前から知っていた。ならば行こうぞ!!」
スキップしてる神木さんの後ろをゆっくりとついて行く。それを見て美海は楽しそうに笑っていて、少し心配そうに双葉は見ていた、らしかった。