恋は捻れて擦れ違う
馬鹿なのかわたしは!!まぁ自覚してるけどね!!でも、今は最近の中で一番馬鹿だと思うよ!!
なんで、素直になれないんだわたしは。
ずっと、マコちゃんが好きなのに。
こじらせてしまって、いつも声を掛ける時は心臓がバクバクで死んでしまいそうになる。
でもあのわたしに向けてくれる優しい言葉や、守ってくれる背中に憧れを抱いた。
いつだったかは、もう覚えていないけど。
目を合わせてくれないのは、わたしを嫌いだからなのだろうか。お父さんに言われたから守ってくれるのだろうか。
本人に聞く勇気があれば、とっくに告白してるしね……でも女の子とマコちゃんが2人きりってのが我慢出来なくて、少しのやきもちにブレーキが効かなくて。
「はぁ……否定しちゃった。わたしの馬鹿」
独り言は勿論自分に対する注意であり、後悔だ。
わたしが嫉妬深いのを初めて知った。それ程にこの恋は今までの、2人しかいないという状況とは変わってきているということで。
気を、引き締めないと。
マコちゃんと同じクラスになれたのは本当に嬉しかった。でも、神木さん……なんで、マコちゃんに?
「あー!!モヤモヤするぅ!!」
休み時間とはいえ大声は目立つ。
わたしを見る視線を振り切るように、廊下は走らず教室へと急ぐのだった。