ボス部攻略・前半
ついにボス戦に突入!
リュートの目はまだ完治してません!
21 ボス攻略・前半
今日の昼、第三の街の中心部には俺も含めて合計三十人のプレイヤーと道案内のカルガルドさんを含めた三十一人が集まっている。
理由はボス攻略をするためだ。未だボス部屋まで行ったチーム、ギルドはゼロ。まだ死人は出てないみたいだがいつでてもおかしくない状況のため気おつけてほしい……と言うのがこの第三の街にいるギルドの長達の意見だった。
俺はそんなギルドの長達の会話を思い出しながら再び扉を見た。
そこには縦十二メートル横六メートルの巨大な石でできた扉がある。扉の左右には縦より大きな悪魔の像と天使の像が睨みあっている。
その余りのリアルさに今にも動き出しそうで少し怖い。
この扉の先にはこのフロアのボスがいる。
その事実をここにいる全てのプレイヤーは知っているからこそ今、この空間にはとてつもない緊張感と集中力の渦が巻き起こっているのだ。
十二時まで後五分、ここで俺の右横にいたザルドが武器の点検、ポーションの確認をするように伝えた。
俺もそれに習い愛剣ルシフェルの柄に手を当てると目を閉じ、集中力を高めた。
後一分、武器を抜く音が響き渡る。
それ以外の雑音は皆無であった。
そして、十二時を知らせる鐘が鳴り響いた。
俺は目を開けるとにザルドと頷き合い、扉に手の平を置くと一言、
「「解放せよ」」
次の瞬間、さっきまでの重厚感は嘘のように音1つたてずにゆっくりと扉は開いていった。
扉が全開になった。その先には真っ黒な霧のようなものが漂っている。これを通る事によってボス部屋がある計十階層の迷宮に行けるのだ。
まぁ初めて見た者達は少し顔が引きつっているがしょうがないだろう…
ザルドは腰にさしていた片手剣を抜くと顔を少し後ろに向け
「全員、このまま前進する。列隊を崩さないように!」
それだけ言うと最初にザルドが扉の先に入っていった。その後に俺、マヤと続き前衛が通り、中衛、後衛と続いていった。
全員が入った後、扉はゆっくりと再び元の姿に戻っていった。
ーーーー
中は一言で例えるなら土でできた坑道と言った感じ。広さは結構ある。それこそ列隊が五列くらいになっても余裕があるくらいだ。
「よし! 前は前衛が請け負う! 側面は任せたぞ!」
ザルドが鷹の爪のカールとユイに声をかける。すると威勢の良い返事が二人から返ってきた。
「よし! それじゃー前進する! 全員気を緩めるなよ!」
今度は全員が返事をすると列隊は進んでいった。俺は一応瞬時に魔法が発動出来るように両手に魔力を溜めながら歩き出した。
最初の敵はスケルトン六匹だった。
スケルトンは斬撃耐性を持っている為、剣の攻撃は余り効果がない。そのためスケルトンには魔法と打撃攻撃が有効なのだ。
まぁこれは俺の《ファイヤーボール》で灰にしてやった。
その後は一階層から三階層までは変わらずスケルトンばかりを倒した。
敵が変わったのは四階層からで、スケルトンマジシャンと言う魔法耐性を手にしたスケルトンが出始めた。普通のスケルトンは俺が倒し、それ以外のスケルトンを前衛全員が倒していった。
五階層には中ボス的存在がいた。
名前はスケルトンソルジャー。
銅の剣、盾、鎧を装備した通常スケルトンの上位に当たる存在である。
能力は斬撃耐性と魔法耐性の2つ。
全部で十匹いた。さらにスケルトン十匹、後衛にはスケルトンマジシャンが五匹、計二十五匹が待機していた。
今までの中で一番戦いと呼べるほど戦いをしたと思う。
スケルトンソルジャーは俺とマヤとアリサが請け負った。
それ以外のスケルトンを中衛と後衛で、マジシャンをザルド率いる前衛が対処した。
途中アリサや初心者プレイヤー達は危なかしい場面もあったが無事怪我人を出すこともなく勝利することができた。
ちなみに俺のレベルは十六、マヤは一上がってレベル十二、アリサも一上がってレベル十になった。
ここで一旦休憩を入れる。
HPは満タンでもこの世界は現実、肉体的疲労や精神的疲労は蓄積するのだ。
十五分程、休憩をとった俺達は再び移動を開始した。
その後はスケルトン五、スケルトンソルジャーが五、マジシャン三と言った感じのパーティーや複数のクリーアントが九階層まで出続けた。
九階層、ボス部屋の前で再び休憩をとった俺たちはついに十階層ボスがいる部屋の中に入っていった。
無駄に立派な黒光りする扉を超えた先にはめちゃめちゃ広い空間があった。
上を見てみたが天井が見えない。
広さ的には縦横八十〜九十メートル程かな?
ゲームの時より広いなと思っていると四十メートル程先で突如紫色の炎が噴き出した。
数十四4。これはボスが現れる時に起こる現象なのだ。
現れたのは三メートルはある巨大なスケルトンだった。巨大な金のカイトシールドとグレートソードを持ち、金の鎧と甲冑をかぶったこのスケルトンの名前はスケルトンキング。
その横にいる黒の長い髪と黒の皮鎧を身につけ、弓を持っており、頭には銀の王冠をかぶっているこのスケルトンの名前はスケルトンクイーン。
その周りを守るように四匹のスケルトンウォーリアと3匹のスケルトンソーサラーが守っている。
さらに前衛にはスケルトンソルジャーが五匹いた。
全ての敵の上にはHPバーとレベルが出ている。この中で一番高いのはキングでレベルは十五なかなか強い部類である。
スケルトンソルジャーもレベルは八。さっきまででてきた敵とはレベルが三も違う。
そんな感じで敵を観察しているとザルドが全員に指示を出した。
「敵はスケルトン! ボスはあのキングとクイーンだ! ギングはリュートとアリサ! 二人に任せる!」
「了解」
「わかったわ!」
「マヤとカイとミドリはウォーリアを頼む!」
「分かりました!」
「「はい!」」
「それ以外の前衛と中衛の半分はソルジャーを! 倒し次第、ソーサラーに攻撃をする! 後衛は臨機応変に対処を頼む! 晴之! 後衛は任せたぞ!」
「分かった」
「それじゃー全員! 攻撃態勢!」
「「「「「おう‼︎」」」」」
「攻撃……開始!」
ザルドの合図と共に俺はアリサの元にいった。その間にマヤとカイとミドリが前方からウォーリアに、ザルド達と中衛の半分はその横からソルジャー達めがけて飛び込んでいった。
後衛は魔法詠唱を始め、晴之の指示によってソーサラーとクイーンに攻撃を始めた。
ギングに攻撃しないのは俺達の邪魔をしないためだろう。
俺はアリサの元に行くと作戦を伝えた。
「アリサ、チェインはわかるな?」
「ええ、仲間が攻撃した後に続けて攻撃を繰り出すことでしょ?」
「そうだ。俺達はそれを使って奴を倒す。チェインが出来ると思った時はチェインと叫んでくれ、そうすれば半分は自分の意思で、もう半分は体が勝手に動いてくれる」
「分かった」
「よし! もし攻撃を食らったら一回下がれ、奴とアリサではレベルに差があり過ぎるから思ってるよりもダメージを食らうはずだ」
「了解したは」
「最後にどんな攻撃が来ても…」
「目を離さない、でしょ? 分かっているわ」
「そうだ。よし! もうちょっとしたらザルド達がソルジャーを倒し終わるはずだ。その瞬間から俺達の出番だ」
「腕がなるわ!」
「そのいきだ」
数分後、ソルジャー達を倒したザルドが俺たちに合図を出して来た。
「よし!行くぞ!」
「ええ!」
その合図と共に俺とアリサは数十メートル先の前線へと走り出した。
今回も読んで頂きありがとうございます!
ついにボス攻略に入りました! リュートとアリサ、マヤのこれからの活躍を期待しましょう!
いや、期待して頂けると嬉しいです!
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