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  作者: 師走
9/14

駄肋はうるさいやつだった。ちょっとのことで「あのなあ、お前なあ、ちょっとは常識ってもの知ったら?」と嫌みたらしく言うのだ。それは私の行動全てにおいてだった。そのくせ反論すると声を小さく、早口にして何やら喋る。「え?なんて?」と聞くと「ああ?!だから常識がないってよんや!」などという。無敵だった。私は駄肋を避けた。でもあいつから噛み付いてくるので、やっぱり無敵だ。だから私は、学校のクラス替えで別のクラスになった時、ひどく嬉しがった。


それから1年ほど経った。あいつは朝にイライラした風でやってきた。聞くと、席替えで二回連続で輪宅の隣になったのだという。そこにいた私のクラスメイトは、「あいつそんなに悪くないと思うけどなあ。」とか言う。私は「わしなんかお前と違うクラスになったらめっちゃ嬉しかったけどな。常識常識言う奴がおらんなったけん。でもお前ほんまにこの頃言わんなったなあ。」「言っても無駄だと分かったんや。…俺の方が常識知らずだったなあ。」「ええ!お前、変わったなあ。」一年でこれほど変わるものか。私は驚きと感動を抱いた。同時に駄肋ともっと話せるようになるかもしれないなと感じた。

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