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あ
ひとっ飛びはウェーブという技を見せた時がある。駄肋が、、、、の宿題を可視や私と同じくしていなかった時だ。「外に出ろ!」とひとっ飛びが言ったが駄肋は聞こうとしない。怒ったひとっ飛びは駄肋の机の上のテキストをまとめて左から右へ手でスライドさせて投げ飛ばしたのだ。テキストたちは宙を舞う。そのことをウェーブというのだ。可視は女子だったし、私はまだ宿題点検の順番が回っていなかったので駄肋に標準が合わされたわけだ。ひとっ飛びは大変興奮していて、二人がやっと泣く泣く外に出ると戸を閉めたか閉めなかったか、おそらく閉めたろうが、後の人の宿題点検をすっぽかして授業をさっさと始めてしまった。それで私は危機を免れたわけだが、ずっと後で怒るなよと前置きをしてから私もやっていなかったことを駄肋に告白すると、それからウェーブの伝説が語られるとこちらを睨む。




