表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

コンビニで決意

 

 彼女を見送ってコンビニに入る。


 中からずっとこちらを伺っていた店員さんの、

「いらっしゃいませ〜」白々しい声が響く。

 陳列棚を整理するふりをして近づいてくる店員さんの肩はすでに少し震えている。

「こんな時間に帰ってきたってことは、玉砕か?一夜限りの相手にすらなれなかったか〜」くくっと喉を鳴らす。


「僕は、そんなつもり全くありませんから」

「なんだ、その余裕は?何があったんた?」

「ナイショです」話してしまうのが、惜しい。

「気持ちわりーな。マジでストーカーとか勘弁してくれよ。まぁ、すでにギリギリ?」

「ちょっと気にしてるんで、言わないでくださいよ」出会いはかなりギリギリだ。付きまとったと言われれば、そうなのかもしれない。でも、まとわりついたわけではないから、大丈夫だ、きっと。

 店員さんは、新聞沙汰は絶対にダメだからなと顔をしかめながら、レジを打ちに立ち去る。


 細い冷たい指、抱きしめた肩の細さ、ぽってりと柔らかい唇、からだに残っている。

 あの人は、いつもああなんだろうか?

 そばにピタリと寄ったり、手をとったり、キスをしたりするのだろうか?

 僕だから?そう思うことはできない。

 彼女の表情は曇り、どこか遠くを見ているようで、僕を誰かに重ねているようだったのだから。

 始まったばかりだ。むしろ、まだ始まる前だ。

 再来週の水曜日、今度は何をしようか、どこに行こうか。

 水曜日を確実に休むために、全力で仕事をせねばならない。絶対にお客さんの用事を入れないように、雑用も、調べものも、水曜日は外す。

 明日から残業を心に決めた。




あんまりにも短いので、

もうひとつ更新します。


お楽しみいただけますように(*´-`)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ