雨宮「本当の休日」
慈乃「おいこらはる」
藤宮「おーこら文どした?あぁ?」
慈乃「てめぇまた強制終了しようとしてんのか?」
藤宮「んなわけねぇだろ」
慈乃「じゃあ活動報告のタイトルなんだありゃ?終わらせる気満々じゃねぇか!」
藤宮「てめぇ中身もちゃんと確認しろや!あぁ!?」
慈乃「内容表すタイトルにしろよ!あぁ!?」
藤宮「タイトルとかめんどくさいんだよバーカ!」
慈乃「ちゃんと考えろやオラ!」
藤宮「てめぇも変な文章書いてんじゃねぇよ!」
慈乃「セッ○スしたくてなにがいかんのじゃ我ェ!」
藤宮「そういうことを公でするのが駄目なんだよ!」
もうあと三日でバトル大会か。時間が経つのは早いな。
あれから数日、水谷との特訓も続けて十倍速も自由に使えるようになった。というかあいつは本当に俺を一切ライバル視してないのか。火野にはズタボロにされたけど特訓中も大体は勝ってるんだぞ?
ちなみに今日は特訓無しとかなんとか。理由は鈴さんの家に客が来るらしく、特訓の場所がないからだ。と、水谷から電話があった。俺は最初に特訓した山を思い出したが、たまにはゆっくり休みたかったからそのまま何も言わずに電話を切った。というかそういうことは昨日のうちに言ってくれよ。
時刻は午前九時。特訓が無いとすることがない。夏休みの宿題は水谷と一緒に鈴さんの家でやってしまったのでもう残っていない。ここまですっきりとした夏休みも初めてだ。とりあえず二度寝でもしようかと思い部屋に向かうと、ハナがベッドの上で横になって俺が貸していた携帯ゲームで遊んでいた。
「あら?今日は彼女のとこに行かなくてもいいの?」
ハナはゲームを中断し、ニヤニヤしながら話しかけてくる。俺は仕方なくその辺に座りハナの質問に答えた。
「あぁ、今日は場所が無いから休みだとさ。つーか彼女じゃねぇよ。」
「毎日呼ばれたらすぐ行くくせに?」
「…………?」
ここで俺も少し自分の気持ちに疑問を持った。なんで水谷の言われるがままにしてきたのだろうか。少し考えて最初に思い浮かんだのは、特訓……つまり戦えるようになっておきたいからだろう。俺はハナのせいでバトルに参加することが決定している。死なないように多少は強くならないといけないし、山でやった特訓はなんとなく要領が悪い気がする。水谷、鈴さんとする特訓は相手がいて、疲れたら回復できる(疲れる前の状態に体を戻す)。山でやったようなのよりもこっちのほうが俺としては強くなってる実感が湧く。実際、十倍速も使えるようになってるからな。
「ホントにそれだけかしら?」
ハナは見下すような笑みを浮かべながら俺に問う。
「何が言いたいんだ?あと勝手に心読むのやめてくれ」
「私はズバリあなたはその水谷って子に気があると思うわ」
神の使い……天人でも所詮は女の子。そういう話が大好きなようだ。
「心読めるくせに推定かよ」
「私が読めるのは意識だけで無意識は読めないわ」
つまり、俺は無意識に水谷のことを気にしていると……?うーん、たしかに水谷は可愛い。なんというか……小動物的というか、うまく表現できないな。性格は純粋っつーか馬鹿っぽい、もしくはアホっぽい感じがする。よく思い返してみると俺ってあいつにすげー気に入られてるんじゃないか?あれ?あいつ俺のこと好きなんじゃ……
「ぷっ……あははははははは!!」
ハナが急に笑いながらベッドの上を転がる。俺の心読んでたんだろうな……うわ恥ずかしい。
「なぁ、そんなに俺をからかって面白いか?」
俺は少し呆れたように聞いてみた。
「へ?え、えぇ。とってもおもしろいわ。り……ま、前の能力者はあんまりあなたみたいな反応しなかったから面白くて」
ハナは笑いすぎてすこし涙目になりながらそう答えた。少し呼吸を落ち着かせて話を再開。
「その子があなたに好意を持って無いとは断言しないけど、話が飛びすぎじゃない?」
「ぐぬぬ……」
「仲間が出来て嬉しいとかそんなものかもしれないわよ。普通の能力者は友達とか仲間とかっていうのが作りにくいみたいだし……」
さっきまで笑っていたかと思えば急にしんみりした話しやがって……よくわかんねぇなあ。
「あなたには期待しているわ」
「は?いきなり何だよ……?」
なにやらこちらに笑顔を向けてきたが、どうせ大会で優勝とかそんなことだろう。
「あら、よくわかったわね」
「もう隠す気はないんだな……」
俺はため息混じりに答える。
「他にも隠してるわよ?たとえば……一つ。あなたの能力は単純な加速だけじゃないわ」
何?俺と最初に特訓したとき、能力の内容で揉めたのに加速だけじゃない?
「どういうことだ?」
「さぁ?真実は自分で掴みなさい。さっきのはヒントよ」
なんか怪しくなってきたな。というよりも胡散臭くなってきた。能力自体はあるし、他にも使える奴がいるから疑いようは無いが……ハナは知っていることをちゃんと話してくれてない。ということ……か?
済まぬまぬまぬ済まぬまぬ