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Time Accelerate  作者: 藤宮はる
非日常
1/11

雨宮「幼女は好きですか?」

ブリー○の巻頭ポエムってオサレだよね。

「せっかくの休日だってのにすることねぇな」


俺、雨宮速人(あまみやはやと)は17歳の普通の高校生だ。

何事もなく平和に暮らせているのだから普通だろう。

あえて違うところを挙げるならば友達が少ない。

だから休日なのに一人でその辺をブラブラ歩いてるんだ。

原因は自分でも大体理解している。俺は妙に真面目なんだ。

その割にフレンドリーな話し方とかでキャラが掴みにくいんだろう。

全体的な見た目もどことなくチャラいらしい、顔は……どこにでもいるような顔と俺は自負している。

母さんには「残念になったわね」とか言われる。知るか。


「なんか面白いことねぇかなー」


そんなことを考えていると何かが聞こえたような気がした。

「たすけてー」という女の子の声。だが周りを見渡してもどこにも女の子なんていない。

助けに行きたいが声のする方向がまったくわからない。

どこにいるのかわかんねぇよと頭の中で考えていると

「そこを右に曲がって20メートルほど」と聞こえた気がした。

あれ?何かおかしいぞ?なんで考えてることがわかるんだ?

(あなたの脳に直接語りかけているのよ。いいから早く助けに来なさい。)

急に態度が大きくなったな。てか脳内に直接?

考えても仕方ないしとりあえず行ってみるか。

言われたとおりその辺を右に曲がる。この辺は人通りも少ない。

距離はあるが様子はわかる。なんだか大柄なおっさんが幼女に詰め寄ってる。

危ない構図だな。助けるべきだ。俺は少し近づき声を上げる。


「おいそこのロリコン!」

「誰がロリコンだ!」

「お前だよ!反応してんじゃねーか!」

「ロリコンに勘違いされたからだろ!!」

「嫌がる幼女に詰め寄るのは悪いロリコンだろ!」


ドヤ顔で決めてやったぜ。

まぁ言葉で勝ててもコイツが殴りかかってきたりしたら勝てない。

体格差がありすぎる。いくら俺がDQNとの喧嘩慣れしてると言っても勝てそうにない。

何食ったらそんなでかくなれるんだよ。どんなトレーニングしたらそんな筋肉つくんだよ。

この幼女を助けるだけなら戦わなくてもいいよな。

幼女のほうへ回り、抱える。そして逃げる!!


「テメッ!待ちやがれ!!」

「待てといわれて待つ馬鹿がいるかよ」

「クソッ!『火炎弾(ファイアボール)』!」


え?ちょっ!おまっ!火の玉が飛んできた!?

わざと外したのか知らないが避けなくても道路に落ちた。

落ちた瞬間軽い爆発が起きて、火の玉が落ちた部分はちょっと崩れてる。

なにこれ恐い。危ない。


「止まれ!止まらんとぶつけるぞ!」

「だから止まれと言われて止まる馬鹿がいるかって言ってんだろ!」


でもちょっと止まりたい。当たったら痛そうな火の玉の雨って何だよ。

どうしてこんなことが起きてるんだよ。なんだよあいつ。

(説明は後でするから逃げることだけ考えなさい)

幼女の声がする。だが喋った様子は無い。

こんな近いんだからわざわざ脳内に語りかけなくても……

(喋りながら逃げる余裕はあるの?)

無いです。すみません。

つーかお前も本当に何者だよ

(逃げ切れたら説明するって言ってるでしょ)


「『火炎弾(ファイアボール)』!」


数が増えた。確実にぶつけに来たのか。

うーむ、ここまでか……

心なしか火の玉の速度が遅くなった気がする。

あれ?体も普通に動いてる。避けれる……?

というか避けてる。全部後ろに落ちてる。

なにこれすげー!!

気がついたら火の玉オヤジはもう後ろにいない。

場所は1キロほど離れた公園だった。

あの数秒で一気に離れたんじゃないか?

立ち止まるとすごい疲労感を感じる。

幼女を下ろし近くのベンチに腰を下ろす。


「はぁ~何だったんだよ」


火の男のことだけではない。

自分の走っていた速度についてもだ。


「逃げ切れたんだから教えてもらうぜ?」

「屋外ではあまり話したくないわね。あなたのうちにでも連れて行ってくれる?」


まぁその辺の奴に聞かれるとマズイことなんだろう。

外だと誰が聞いているかわからないからな。

とりあえず家まで帰るか。

こっからだと結構離れちまったが……


火の男に見つからないように家に帰れた。

家には誰もいなかった。ちょうどいい、これならコイツも話せるだろう。

二階の自分の部屋で話を聞くことに


「まず、私の名前はハナ。神の使いといったとこかしら」

「俺はあ「雨宮速人ね、知ってるわ。」

「どうして知っているんだ?」

「あなたに用があって下界へきたのよ。」

「え?」

「先にさっきの火の男やあなたが高速移動したことについて話すわ、さっきの男は神から与えられた力をつかえる『能力者』、あなたもさっき使ったから同じね。」

「そういうことになるな……」

「で、あなたに用があってきたっていうのは、あなたに能力の素質があったからそれを目覚めさせるためにってこと。」

「なんで能力者を作る必要があるんだ?」

「神様は暇を持て余してるのよ。だから能力者を作って戦わせる大会を10年ごとに開くことにしたの。」

「そんなことのために命懸ける奴いるのかよ」

「一応、能力者バトル優勝者は願いを叶えることができるわ。それのために命をかけるのね。」


『願いをかなえることが出来る』か……確かに魅力的だ。

てかこれ少年漫画みたいだな。


「それっていつからやってることなんだ?」

「三百年ぐらい前かしら、詳しくは知らないわ。」

「その能力者バトルは参加拒否できるのか?」

「ちゃんとした理由があればね。でも死にたくないとかだったら拒否されるわ。」

「それ以上の理由って何だよ」

「老衰して出ても面白くないとか、既に死んでいるとかじゃないの」


ひでぇな神様、神頼みとかする気なくなるじゃん。

この若さで死にたくないんだけど……拒否が出来なそうだし出るしかないか。

願い事は……何がいいか……


「そのバトルっていつあるんだ?何年後?」

「今年、8月ね。次は十年後よ。」

「もうすぐじゃねぇか」

「まぁあなたの覚醒は遅いわね。死なないように頑張りなさい。」

「これ参加拒否できんじゃね?」

「面白くないから出なさい」


面白さで決めんな。お前のおもちゃじゃねぇんだよ。


「まだ何か聞きたいことがあれば言いなさい、分かる限りで答えるわ」

「それじゃあ俺は今後どうしたらいいか教えてくれ。」

「とりあえず特訓して死なないようにすればいいんじゃないの?」


テキトーだな。いや適当だ。


「あ、火の奴はなんでお前を捕まえようとしたんだ?」

「なんで捕まえようとしただけって言えるの?」

「そりゃあだってわざわざお前の前に出てきたりしなくても、火を操れるんだから殺そうと思えばすぐにやれたんじゃないか?」

「頭は悪くないようね……」


なんだよ、馬鹿だと思ってたのか?


「あの男は、出来るだけ殺しは避けたいけど願いは叶えたいタイプの人間なんじゃないの?私があなたと接触すればそれで能力者が出来上がってしまうから、それを避けたかったとか。」

「なんだよ、お前も詳しくは分かってないのか。」

「そうね、出くわしてすぐにあなたに助けを求めたし。向こうも言う暇は無かったわね。」

「心読めるんだろ?分からなかったのか?」

「私の読める対象はあなただけよ。そういうルールがあるもの。」


そういうことだからしょうがないってか。


「あと言い忘れてたことがあるわ、私はこれからここに住むことになるから」

「え?なんで?」

「なんでって……能力者のそばにいないと駄目でしょ。」


マジかよ……(家族が増えるよ!やったね速人君!)

脳内に直接語りかけるな。しかもお前絶対そんなキャラじゃないだろ。


「安心しなさい。私は普通の人間には見えないし、食費とかその他必要ないから」

「え?能力手に入れる前の俺には見えたぞ?」

「あなたに見えなかったらどうやって伝えるのよ」

「そりゃそうか。食費とか必要ないってのは?」

「何もいないのに食べ物が宙に浮いたりしたらどう?」


心霊現象恐いです。そういうことか。


「そういうことよ」

「考えてることを読むな」

「じゃあ喋りなさいよ」

「喋るほどのことでもないから喋ってないんだろ」

「はいはい、まだ質問ある?」

「いや、特に」


聞きたいことは今のとこないな。

いつでもいるってことは後で聞くこともできるし。


「そう、それじゃあ私はもう疲れたから寝るわ。」

「まだ7時じゃねぇか、早すぎるだろ。」

「他にすることもないし、いろいろ疲れてるのよ。」


火の男に追われたりしてたからな。

ん?でもすぐに俺が助けに入ったし……


「押入れの中貰うわね。」


ドラ○もんかよ。入れるものなくてスペース余ってるけどさ。

ハナは押入れに入っていった。

俺は腹減ったな……台所になんかねぇかな


台所に下りた俺は一枚のメモ書きを見つけた。

『速人へ 母さんと父さんはくじ引きでイタリア旅行を当てたので1ヶ月ほど戻ってきません。連れて行こうと思ったのにいつの間にか出かけてて、携帯に連絡しても速人の部屋から音がするので父さんと行くことにしました。てへ』


てへじゃねーよ!!まぁ今はちょうどいいか……

いやむしろ逃げれたからイタリアのほうが……

うん、料理つくれねぇえええええええええ!!!

しかも一ヶ月!?長すぎるだろ!!

料理どうしようかと考えて周りを見るとインスタント食品が大量にあった。

仕事が早いとかそんなレベルじゃねぇよ!

俺が出かけたのが3時で帰ってきたのが6時だぞ?

その間にイタリア旅行当てて父さんに連絡して俺がいないの確認してインスタント食品買いだめって……

無茶苦茶だな……あ、神の仕業か。そうか、そうだよな。

とりあえず、俺は一人寂しくインスタントラーメンをすする……。

ハナ起こしとけば良かったかな……?

ちゃんと構成してから書くとライブ感で暴走し過ぎなくてイイネ

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