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15.喪失
よろしくお願いします。ストーリーに少し矛盾があるかもしれませんが、お目溢しください。
朝の光が差す部屋で、クラウスはベッドに横たわっていた。
うっすらと目を開けて、天井を見上げた。
「……今……何時だ……?」
身体は重く、頭が霞んでいた。
昨日のことを、思い出そうとするが、
何かが、霧の向こうにあった。
――何か、大切なことがあったはずだ。
スマートフォンを見ても、通知はなかった。
誰かと、話していた気がする。
優しい声だった気がする。
金色の髪が揺れていたような……。
だが、思い出せない。
思い出せないことだけが、
やけに胸に残っていた。
なぜ、こんなにも――喪失感があるんだ。
クラウスは顔を手で覆い、
静かに深く、ひとつ息を吐いた。
Elniの影響は、始まっていた。
それは、記憶の境界をゆっくりと溶かし始めていた。




