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不憫魔法の無能魔王-家に帰るためには勇者にならねばならぬ-  作者: 狼の着ぐるみ
一章:冒険開始編
4/5

魔王、森を出ました

森の中を、我は泣きそうになりながら脱出した。

詳細は省くというか、魔法も何も使えないために必死になったこと以外覚えていない。鬱蒼としており、何もないだけの森を何日かかけて駆けまくって仮面の中で泣きながら、やっとようやくひらけた人里に出ることができた。


そう、何日もかけてしまった。ので服も臭いしボロ布だ。なので、辿り着いた村の外れで座っていた。人里には来たが、方針も何も決まっていない。弱体化しながら森の外に出ざるを得なかったのに、次はコミュニケーションを取らねばいけない。サポートしてくれるコミュ強の側近もいない。


引きこもりにはきついわクソが……ッッ!


森の入口で座り込んでいると、どこからかきたのか目の前をウォータースライサー(準中級Ⅱ)が飛んでいく。自分は蛇口から零れた水(初級にも満たない水を出せるかどうかの瀬戸際の魔法)なのに……。こんなに無力だっただろうか。

魔王は絶望した。絶望ついでに命まで絶とうとなりそうだったが、残した臣下を思えば帰るしかない。魔王城が心配で仕方ない。


しかし、眺めているとやけに閑散としている街のようだが、小さいギルドぐらいはあるだろうか。


できれば1ヶ月……とは言わないから半年か1年ぐらいで帰りたい。ここ(初心者クエスト)から。どんな鬼畜ゲームだ。ただし現実である。なんの試練だ。


今更だが、なぜ飛ばされたのかもまだ分かっていない。ああ、考えることが多すぎる。ゲームの戦略考えているときみたいに頭を使うので、ちょっと楽しい自分がいて嫌かもしれぬ。

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