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かつての盛者、嫉妬狂う

作者: クラクラ堂

 私が彼と会ったのは1年前である。

 とある業界で彼は17年以上も長くいて数ある作品を作り続けた。1つの界隈で名をとどろかせるほど彼は人気であり非常に知的であった。

 ファンもおり同じ作家から敬意を払われているため彼を慕う人は多かった。

 しかし、彼には欠点があった。彼は非常に“真面目”だった。

 とりあげる作品を調理するのはうまい。が、彼は“ギャグ”が非常に苦手で真面目になりやすかった。彼より知名度のある作家はギャグがうまく真面目やギャグどころか他の感情も吸収していた。

 結果、彼は「1つの界隈としては有名だが大局的には無名」だった。



 *



 そして、彼は“嫉妬狂った”。長くい続けたのに報われない自分に対して優秀な作家や自分より劣る作家をあの手この手で攻撃した。

 他者の失敗をあざ笑い、自分より技術がないのに対して人気な作家を妬み、新参で技術あるものを嫌い、自らの環境を破壊する者を憎悪した。

 かつての真面目はどこにいったのかわからない。ただ、おのれの栄光……いや、報われたいという一心が彼をつき動かしているだろう。

 しかし、それでも彼は報われたいこともありがむしゃらに吸収をした。それでも変わらなかった。

 なぜなら、彼は「真面目」に帰結する。

 真面目ゆえに吸収が難しく世界がすでに完成し穴埋めできる空間がない。もはや自壊する他、なかった。



 *



 ついに彼は自らのルールを他人に押し付けた。しかも彼が絶対に使わない素材に対してもルールを押し付けてきた。

 誰が見ても彼の精神がすり減っているのは目に見えている。

 ついに彼が心のありどころにしていた環境が破壊された。破壊した来た者たちの内、彼によって壊されかけた者もいた。

 彼は狂いに狂いはじめ手当たり次第、攻撃しついには彼が本来持つ審美眼ですら失った。直感でダメと感じた物ですら彼は名作と感じるほど審美眼を失った。

 彼の気の狂いはおさまらず作風にまであらわれ彼の作風はかつてのさえた物は消えて無くなり界隈における無名作家と同じ作風になった。

 彼はもう終わったのだ。



 *



 私が彼を見たのは1年前だ。あの界隈に来たのは彼が私の知人を攻撃したことが始まりだったかもしれない。

 もっとも私はあの界隈についてある程度の知識はあったから興味があった。

 ただ、彼の行動を見て教訓を得た。



「真面目だけでは生きて行けない。作家に報われないことは誰でもある」


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