後悔する質問(前編)
俺はまず寮に向かった。なぜなら今日から俺は寮に住むからだ。俺の家はここから乗り物を使って3時間程度かかるのだ。
「まぁ、走ればすぐ来れるがな」
寮の部屋は俺の勇者時代の部屋みたいに汚くてベットも無いような部屋だと思っていたが、全く違った。
とにかくキレイな部屋だった。それにベットもあったのだ。俺は今後のここでの生活が楽しみになった。
部屋にどんなものがあるか探検しているといつの間にか学校に行く時間になっていた。
学校に着くと入り口になんだか人がたくさんいた。勇者時代の勘からしてこれは何かを見ているのだろう。こっちの世界です言う野次馬というものだ。
「何があるんだ?」
と近くにいた男子に聞いてみたが、返事が返ってこなかった。
何かを集中して見ているようだが何か気になったので、彼らが見ている方向を見てみた。
「なるほどな」
彼らが見ている方向には美女がいた。彼女は言葉で表現できないくらい美しかった。まぁ俺はなんとも思わないがな。
俺は一度痛い目にあってから女子に興味が無くなってしまった。あの時はマジでやばかったわ。女子に近づかないようにしようと誓ってしまうぐらいやばかった。
そんな勇者時代の悲しい過去を思い出しながら俺はその場を立ち去った。
俺のクラスは1年3組だった。なんとこの学校は1年のクラスだけで5組もあるのだ。俺の通っていた小学校も中学校もクラスは2組しかなかったので未だに驚きを隠せられないでいる。
教室の扉が急に開いた。先生だろうかと思っていると、周りの人たちが急に歓声を上げた。俺はその理由がわからないでいた。
だがその理由はすぐわかった。なぜなら入ってきたのがあの美女だったのだ。そして俺は一つの疑問が出来た。それはいくら自分で考えても答えが出ないので隣の人に聞いてみたのだ。その質問は
「あいつって誰?」
あそこまで歓声を受けるのなら、なにかの有名人かなにかだと思ったのだ。でも俺は全くテレビというものを見ないのでそこら辺は詳しくないのだ。だから興味本位で聞いてみたのだ。
だが俺はこの質問をしたことを後悔することになる。