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埋没

作者: 神林 醍醐郎

○埋没



朝 目覚め 職場へ向かう時


僕は 埋没する


地下鉄の中では


会社員


学生


その他 よく分からない人々が


ぐちゃぐちゃに押し込まれ


目的地に向かう




その時 僕は 僕ではなくなる


単なる背景


有象無象の一つになる


その時 僕は 幸せを感じる




誰も僕に 何かを求めない


仕事が出来ることも


いい人であることも


何も求めない


見知らぬ人たちの 群れに混じって


幽霊のように 行進する時


この上もない 幸福を感じる




けれど その幸福は続かない


この身は 間もなく 職場に着いて


何者かに ならねばならない


仕事をこなして 結果を紡ぐ


「社会人」にならねばならない




目的地に着く 僅かな時間


その埋没の時にだけ


僕の心は 救われる


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