表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
土化粧   作者: 安芸 航
17/28

仲直りのキッカケ

 敗戦の翌日、夏海高校は浩一を中心に反省会が行われた。相変わらず、双子の中は最悪だがみんな敗戦のショックはそれほどなく、次の戦いに目を向けていた。そして、反省会が終わった後、いつも通りの練習が始まった。


渚「ねぇ。昨日あの後...どうした???」

純「えっ。昨日?何のことですか?」

渚「真琴のことだ。結局まだやり合ったままなのか?」

純「えっ...まあそうですが...」

渚「別に仲直りしろなんて言わないわ。だけどね...負けたことを誰かのせいにするのだけはやめなさい。誰かのせいに出来るほど活躍したの?自分が全打席ホームラン打てば勝てたんじゃないの?無理でしょ?チームプレイなんだから。それにさ...かっこわるいじゃない」

純「・・・」


 練習が一段落して休憩中に...


忍「どうしたの?元気ないじゃん」

琴「ねーちゃんがバカみたいに口聞いてくれない。ほんと大人げないよ。こっちは謝ってんのに」

忍「かわいいね~ケンカして元気なくすなんて。でもさ~それじゃあ練習しても意味ないよ。帰りな。怪我する前に」

琴「忍さんって意外と厳しいですよね」

忍「ええ~全然厳しくないでしょ。真琴ちゃんの身体心配してあげてんだよ」

琴「すいません。気が抜けていました」

忍「がんばってね。君たちの復帰を待ってるよ」

琴「復帰?」

忍「そっ。君たちは今怪我をしてるようなもんだ。今の君たちは戦力にならない」

琴「やっぱり厳しいなぁ」


 練習が終わり、選手たちは帰路についた...


千「なるほどね~そんなことがあったの」

忍「こりゃちょっと長引くかもね」

渚「仲直りするまで練習参加禁止ってのは?」

千「いや、そういうことはしたくないんだ」


 千尋は深刻な声をしていたが、内心そこまで深く捉えてはいなかった。みんなが協力してくれてる。解決の日は早いと確信した。

そして、続く日も選手たちは必死に双子を気にかけた。


ル「試合に負けた程度でこの先何回もぶつかっていたらいつまで経っても前に進めないよ。監督が言ってたように、私たちは負けを次に生かさなきゃいけないんだから」

琴「はい...すいません...」

ル「琴ちゃんが謝ることじゃないよ。ケンカしたこともまた次に生かさないとね」

琴「はい!今日もう一回話しかけてみます!!」

ル「Good!がんばってね!!応援してるわ」


 一方その頃、普段はあまり一年生とは話さない葵が...


葵「千尋から話は聞いたわ。あなたたちまだケンカしてるのね」

純「だって...琴が悪いんです。私は別に琴が打てなかったからあんなこと言ったんじゃないのに...ただ...私含めこっちは単純に選手層が弱いと思ったから...」

葵「たしかにすぐに殴りかかるのはいけないことだったよね。でも、真琴は謝ったんでしょ?相手が悪いにしろ謝ってきた相手を許さないのは悪いことだ...」

純「あっ...」

葵「今後どうするかはあなた次第ね。長引けば長引くほど許しにくくなっちゃうよ!」

純「はい。ありがとうございます」


次の日の教室では...


琴「ねえねえ。ひろちゃんってお兄ちゃんいたよね」

大「うん、いるけど」

琴「お兄ちゃんとケンカしたことある?」

大「当たり前じゃん!しょっちゅうだよ」

琴「えっっ!?しょっちゅう?」

大「ケンカなんて当たり前だよ。昨日だってアニメの録画時間重なっててどっちを撮るかでケンカになったよー」

琴「それで?どうやって仲直りするの?」

大「うーん...仲直りかー。あんまり気にしたことないからなー。いつも気がついたらいつも通りって感じかな」

琴「へー。そんなもんなのか」

大「そんなもん、そんなもん。たしかに今回の琴ちゃんは少し簡単にはいかないかもだけど、お互いあまり意識しすぎない方がいいかもね」


 一方その頃、別のクラスでは...


純「はぁ~」

瑞「また真琴のこと?いい加減仲直りしなさいよ」

純「そんなに簡単にいかないのよ~」

瑞「最初に謝られたときに素直に許さないからよ。今じゃ正直真琴ちゃんがかわいそうだわ...それにあなたはどうしてあの時あんなことを言ってしまったの...?」

純「あんなこと?ああ、試合後のことね。あれは...単に率直に試合の感想を言っただけで...もちろん私の打力不足のこともあるし...」

瑞「でも、あそこであんなこと言ったら真琴が怒るのも無理ないわよ」

純「うっ...たしかに軽率な発言だったことは認めるわ。でも、それは私たち全員にまだ時間があるから...次に進まないといけないと思って」

瑞「それにあなた試合中にも真琴のことを攻めていたわよね。あれはチームにはもちろん。審判やスタンドも敵に回しかねないプレーよ。そういったプレーが敵につけいる隙を与えることにもなるしね」

純「私意外と熱くなりやすいんだよね...これは私の長所だとも短所だとも感じてる。たしかに今回は私の悪い面が出てしまったわ...」

瑞「なんだ。自分が悪いと自覚できてるのか。じゃあ自分から謝ってみれば?」

純「こっちが...そうね...うん。やってみる」


 その日の練習終了後、浩一がみんなに週末の予定を伝えた。


浩「今週の日曜。何があるか分かるか?」

千「埼玉県大会の決勝戦です」

浩「その通り。みんなで観に行こうと思ってる。甲子園を目指すに当たって俺たちがこれからどれほどのレベルに到達しなければいけないのかを感じてほしい。日曜日は10時半に大宮駅集合!」

「「はい!!」」

次話投稿は2月7日を予定しています。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ