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若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!  作者: 森田季節
アンデッドのタダ働き? 編

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100 楽しい休日と次のトラブルの予感

祝100話! 皆様のおかげでここまで続けることができました! ありがとうございます! そして活動報告に書籍版の新しい挿絵などアップしました! ご覧ください!

 アリエノールが留学を終えて去っていってから三日後の休日。


 俺は休日らしく、家の掃除をしていた。せっかくなので、先日、奮発していいホウキを買ったのだ。


「いやあ、やっぱり魔法設定のついてるホウキは効率いいな! どんどんホコリを固まりにして集めてくれるから、やりがいがある!」


 物事をやる時に大切な要素に達成感というものがある。今日はこれだけできた、今日はこんなに上手くいったというものがわかると、モチベーションが上がって、またやろうという気持ちになれる。


 このホウキもまさにそれで、どれぐらいきれいになったかわかりづらかった部屋の掃除が、一言で言うと、見える化されている。


「個人の家って、ものすごく泥だらけになるなんてことはないから、掃除の効果がわかりづらかったんだよな……。でも、これならホコリのボールがデカくなっていくから遊び感覚でやれる。まあ、きれいなようでこんなにホコリあるのかよっていうのはショックだけど……」


 俺が掃き掃除、メアリが窓などの拭き掃除、セルリアはお風呂掃除をしている。

 セルリアはもとからたいして服を着てないので、ぬれることが多い水仕事に向いているのだ。適材適所である。あと、あんまり詳しいことは聞いてないけど「サキュバスにとっての仕事場ですから、清潔にするのですわ」ということらしい。


「フランツ、やけに楽しそうだね。敏腕な男メイドみたいだよ」

 メアリに言われた。メアリも掃除はあまり乗り気じゃないような顔をしてるけど、きっちり手伝ってくれる。

「別に掃除が楽しくて困ることはないだろ。今日はペースがいいから、ラストのダイニングもそろそろおしまいだし、ぱぱぱっと終わらせて外食でも行こうぜ」


 もう、すでに俺たちの個室などの掃除も完了させている。

「違うよ、フランツ。もう一部屋、残ってるよ。アリエノールって子が使ってた部屋」

「あ、そうか……。まだそっちがあったな……」


 ミニ留学でやってきたアリエノール用にケルケル社長がいつのまにか増設した部屋だ。


「ちょっと! アリエノールの名前聞いて、ブルーになったりしてないよね? そういう別れた女を思い出すみたいなのは見たくないよ」

「いやいやいや、そもそもアリエノールとは付き合ってないし!」


 どうもメアリはアリエノールのことを気にしてる節がある。人間として憎んでるとか恨んでるとかじゃないけど、謎のライバル視みたいなのを感じる。アリエノールはもっと露骨に俺を好敵手と何度も言ってきてるんだけど、それとはかなり意味が違う。


 メアリはまだ不服そうだ。

「ふ~ん。付き合ってもないけど、やることはやるってことなんだ。まさに黒魔法使いのかがみだね」

「それは……その時の流れというか、勢いというか……」


「はぁ……。じゃあ、わらわも今日、王都に行った時に、そういう流れになりそうな下着でも探そうかな~」

「へ、変なこと言うなよ。メアリはそのままでかわいいから!」


「な、なんだよ、フランツ……。わらわともやることやったくせに……。しかも、いきなりかわいいとかそういうこと言って……」

 メアリの言葉はまだ攻撃的だけど、顔はやけに赤かった。

「で、でも、そこそこうれしいかな……。ありがと……」


「メアリがかわいいのは、わ、わかりきってることだからな……」

 これ、将来的に何人とでも結婚できる黒魔法的な方法がないか、調べたほうがいいかもな。


 アリエノールがいた部屋の掃除は、ハイペースで進んだ。シンプルな部屋で、今は私物も置かれてないからな。

 メアリが落ちてる髪の毛とかを徹底的に拾っていたけど、呪いとかはかけないようにしてほしい。


 さらに水仕事の終わったセルリアが手伝いに来た。まさに高い宿の一室と言っていいものになったと思う。


「とってもきれいですわね」

「うん。でも、使わない部屋のままっていうのも、もったいないな。放置してても、ホコリはたまってくるわけだし」

「社長に言って取り外してもらうのもいいと思うけどね。わらわの部屋の先にまだ部屋があるっていうのも、なんか嫌だし」


 たしかに、多趣味でものの置き場がいる同居人がいるなら、部屋が多いのはありがたいだろうけど、今の三人家族では利用価値に乏しいんだよな。


「それじゃ、王都に買い物に行きましょうか。わたくしも久しぶりにファッションを楽しみたいですわ」

「わかった。セルリアのファッションの変化、割とわかりづらいんだけど……。たまには露出抑えた服も似合うんじゃないかな」

「それはサキュバスとしてなかなか難しいですわね」


 サキュバス道も奥が深い。

 でも、どうせならもっと広範囲にファッション楽しんでほしいんだよな。あと、俺もいろんな服のセルリアが見たいし。


「でもさ、そこで逆に露出のない服で色気を感じさせることこそ、ハイレベルっていうか。エロい服で色気を出すのはある意味、当たり前だろ? セルリアはもう次の段階に進むべきなんじゃないかな」

「わかりましたわ! わたくしもご主人様のためにステップアップいたしますわ!」


 よし、これで新しいセルリアの一面を見れるぞ!

 その日は金に糸目はつけずにセルリアとメアリの服を買うことにした。お金は貯めるだけじゃなく、ちゃんと使わないと経済もまわらないからな。

 そしてお金を安心して使えるのも、俺たちの会社が安定した経営と、いい給料を出してくれるからだ。ネクログラント黒魔法社、万歳。

 いやあ、今日もいい一日だった。


 けど――まだ今日は終わりじゃなかった。

 休日を楽しんで夕方に家へ戻る道すがら、人通りの少ない道の先に何か異様なものが見えた。


 人が倒れてるっ!?

活動報告にダッシュエックス文庫書籍版の新しい挿絵なども掲載しております! ぜひどうぞ! 6月23日に出ます!

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