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小説家になろうラジオ大賞7

風鈴催眠アプリの罠

作者: 夜狩仁志

なろうラジオ大賞7 参加作品。

テーマは「風鈴」

 僕にはもったいないくらいの彼女ができた。

 才色兼美のお嬢様。涼音すずねさん。


 隣同士の席になったのがきっかけで、簡単にお付き合いする関係になるなんて、僕は幸せ者だ。

 なんの不満もない。


 ……と言ったら嘘になる。



 僕が頼りなさすぎて、彼女にリードされっぱなし。

 涼音さんが完璧有能過ぎて、近くにいるだけで緊張してしまうのだ。


 美人過ぎて直視できないし、

 話すのもぎこちないし、

 未だに手を繋いだこともないし!


 こんな調子なら夜の営みで愛を育む事なんて……


 一生出来ない!?


 そんなある日、スマホに差出人不明のメールが届いた。


『幸運な貴方は1億人の中から一人抽選で選ばれました!』


 という怪しさ満点のタイトル。


 なんでもこの『風鈴アプリ』を使って相手に風鈴の音を聞かせると催眠状態に陥り、一日一回一行動だけ言う事を聞く、らしい。


 風鈴の音には1/fゆらぎというリズムが……

 脳波をα波がリラックス効果を……

 音が風をイメージし条件反射で涼しいと……


等、もっともらしい説明が述べられてる。


 本当だろうか?

 というわけで、試しに使ってみることにした。


 二人っきりになるタイミングで、

「あの、涼音さん、これ聴いてくれる?」


 スマホから、アプリの風鈴の音を聞かせる。


「あら、風鈴? 良い音色ね」

「涼音さん? なんか今、暑くない? 上着脱いでみたくない?」


「……そうね」


 寒いにも関わらず、上着を脱ぎ始めた!


 次の日にも試してみる。


「今日、寒いよね。抱きしめて暖まりたくない?」

「……そうね」


 と、ギュッと抱き締めてくれる!


 凄い!

 本物だ、このアプリ!

 これをくれた人、感謝します!

 これを使って僕はもっと涼音さんと仲良くなります!






 ……素敵だわ、彼。


 私が送った幼稚な手に騙されるなんて。

 それも含めて大好きなんだけど。


 彼、奥手だし、真面目だから。

 女の子に興味ないの?なんて考えてしまうくらい。

 でもよかったわ。健全な男の子で。


 彼、パブロフの犬の古典的条件づけ、知ってるかしら?

 風鈴の音を聞かせ、私がエッチな仕草を繰り返せば、そのうち彼は音を聞くだけで興奮するように。

 そうなったら私のもの。

 好きな時に風鈴を奏でれば、彼は無意識に興奮して私を求めるように。


 楽しみだわぁ〜♡


 私好みの仔犬に躾けてあげる。

 風鈴という首輪とリードを付けて……


 健気に尻尾を振る姿を想像しただけで興奮しちゃう。


 次の夏までに躾しないと。

 私の部屋に吊るした風鈴の響き渡る音色に、私達は熱帯夜が霞むほど熱い夜を迎えるのよ。

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