表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/22

9 魔王ザラの最後通告

 両足が元に戻ったナオト国王が、宮殿の庭園で歩行練習をしていた。大勢の家臣が控え、姫軍師フーカや宮廷魔法師イワンもそばにいた。


 その時、突然宮殿の真上の空に黒い穴が開き、そこから猛烈な勢いで何かが落下した。

 それは、魔王ザラだった。


「あら、あら、あら。ナオト国王、両足が元に戻ったのね。私の魔力を完全に打ち消した人間は、たぶん、あのおじいさま、大魔法師マーリーでしょう。ところで、今日は私が知らない女の子と御一緒ね。私に御紹介いただけますか。」


「お前に紹介なぞ………」

 彼がそう言いかけたのを彼女がさえぎり前に出た。

「私は姫軍師フーカです。陛下を助けることに命をささげています。」


 魔王は彼女をじっと見た。

 すると、みるみるうちに顔が真剣になり、やがて笑い始めた。


「ほほほ。フーカ、自分でもわかっているの。あなたのスキルはすごい。人間でそれほどの力をもつ者はいないわ。魔族の中でも、私か数人の強い家臣でしか対等に戦えないわ。それに国王と同じ、あなたも転生者ね。」


「確かにナオト国王と同じ転生者です。」


「わかった!!!私の夫にしてあげると国王に提案した時、断る理由になった女の子ね。うーん、確かに美しいわ。外面だけではなく内面の美しさも合わせると、もしかしたら私より美しいかも。私も好きかもしれない………決めた!!!フーカ、私の妹になりなさい。過酷な運命を国王と共有する縛りを、私が切ってあげるわ。」


「お断りします。魔王様の意に沿うことはできません。私はこれからナオト国王と一緒に、過酷な運命に精一杯あらがうつもりです。その結果、運命に勝つことができず、たとえ死んでしまったとしても全く悔いはありません。」


「フーカ。あなたはほんとうにいい子ね。ますます好きになったわ。それでは、次のフェーズ、戦いを開始しましょうか。ナオト国王、魔王ザキはフランツ王国に最後通告する。今日から半年後、10万の魔王軍を組織してあなたの国に堂々と侵攻させる。その時はフーカよ、姫軍師として見事に防いで見せなさい。」


 そう言うと魔王ザラはジャンプし、一瞬で宮殿の真上の空に開いていた黒い穴まで上り消えた。


 フランツ王国が魔王から10万の軍の侵攻を通告され、その様子を見ていた大勢の家臣のなかに、大きな動揺が広がっていた。家臣達に大きな動揺が広がるのを見て、姫軍師フーカが強い口調で言った。


「魔王軍がどんなに大軍でも、私フーカがいる限り我が軍は絶対に負けない。聞いていましたか、魔王ザラは私の実力を対等だと認めました。それに、戦う場所は我が国の中、地の理はこちらにあります。そしてみなさんが私に協力してくれて人の強固な和ができれば、負けるはずはありません。」


 その言葉を聞いて家臣達の動揺は収まり、大きな歓声が起こった。


 ナオト国王が姫軍師フーカに正式に告げた。

「姫軍師、魔王軍を迎え撃つ軍を編成する司令官にそなたを任ぜる。ところで、魔王軍はいったいどこから侵攻してくるのだろう?」


「魔王ザラは、10万の魔王軍を組織して堂々と侵攻させると言いました。魔界からこの世界に大軍が降り立ち、軍の編成を整えてこの王都イスタンまで、複雑な戦略を立てず単純に前進させると予告しているのです。私は、ダリル平原に大軍が降り立ち、オリンピア街道を前進すると思います。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ