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20 戦略を立てる6

 一方、工事にきわだった才能をもつコンクリは、魔法で亜空間の迷路を作っているイワンの助力をすることになった。既に数個の迷路が完成しており、コンクリは実際にその中に入って、測量やスケッチを続けた。

 数日後、コンクリがイワンに図面と地図を渡した。


「イワン様、私が設計した迷路です。この図面と地図に従って造っていただけませんか。」

「わかりました。非常に正確でわかりやすいですね。これならばすぐに造れます。」

 イワンの魔法で亜空間の迷路はすぐに完成した。


「実際に兵士のみなさんに体験していただきたいのですが。」

 ナオト国王と姫軍師フーカの前で、迷路に侵入する状況が披露された。


 数十人の兵士が迷路の中に入った。すると………

 1時間後に全ての兵士が全速力で出口から出て来て、その場に倒れ込んでしまった。兵士達は口々に同じようなことを言った。


「歩いても歩いても出口がわからず、体力と気力が奪われました。そしてふいに、ほんとうに突然、出口がかすかに見えたと思った瞬間、全速力でそちらに向かって走っていました。」

「迷路に支配されていました。」


 それを見てナオト国王が言った。

「単に迷路と呼ぶのはふさわしくない。これは迷宮だな。」


 フーカが鑑定能力で見てみた。

「やはり迷宮ですね。全体が強い魔力を発しています。転生前の世界にあった古代ギリシアのクレタ島のラビリンスや有名な諸葛孔明の石兵八陣(せきへいはちじん)以上の力があります。」


「この迷宮は魔王軍との戦いに十分に役立つものだな。」

「そのとおりです、陛下。戦略として、魔王軍をできる限り分散させ、迷路の出口を高い空の上、深い海の底、暑い火山の火口にして殲滅(せんめつ)させようとしていますが、かなりの効果を上げると確信します。」



 ………



 ドワーフの2人の若者、エンジンとコンクリはフランツ王国の大きな力となりつつあった。

 ある日、ドワーフの村から連絡があり、長老のソタがナオト国王とフーカに献上したい物があるということだった。イワンが瞬間移動魔法で出迎えに行った。


 ソタとその従者は宮殿で国王と謁見した。彼女も同席した。

「国王陛下、それに姫様、今日はお2人に献上したき物があり参上しました。」

 ソタの従者が品物を運んできた。それは2本の剣だった。


「この2つの剣は、太陽の剣、月の剣と申します。いにしえの昔から私達ドワーフの宝物庫に保管されているもので、ドワーフが未来を託することができる勇者に献上するようにという言い伝えがあります。国王陛下と姫軍師様がまさに勇者であると確信がもてましたので、本日献上させていただきます。」


「どうして、私達が勇者であると確信したのか?」

 彼が聞いた。


「こちらに派遣させていただいておりますエンジンとコンクリから、時々手紙がきております。そして、2人が武具製造と迷宮建設で自分達の力を多いに発揮することができ、フランツ王国の皆様から高い評価をいただいていることを喜ぶ気持ちが書かれていました。…」


「…一方、10万もの魔王軍に決して屈することなく対峙しようとされているとも。フランツ王国の皆様、特に国王陛下と姫軍師様への尊敬の気持ちが強く書かれていました。魔族にこの世界を支配されないよう、立ち向かうのが勇者です。この世界の未来はドワーフの未来でもあります。」

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