すず様
ブーゲンビリア様に奥様が出来たことはまたたく間にネセシテ王国に激震が走った。生まれた時から魔術師として類まれな才能を持ちその才覚を惜しみもなく捧げ誰もが彼を尊敬してならないお方。けれどもブーゲンビリア様には恋愛の噂は全くしない。
というかフルール家の方たちは全く浮いた噂がない。三兄弟全ての方々が仕事や趣味に邁進して近寄りがたいのだ。
ただ当主であるレザン様と奥様のローズ様はとても仲睦まじい。お二人はごく普通のお見合い結婚だったがこの国では珍しく愛人などおらず奥様1筋でローズ様も献身的にレザン様を支えている。
美しく華麗であるブーゲンビリア様に恋する者は後に絶たない。まぁ、全て失恋に終わるのだが。それでも諦めつかないご令嬢が強引なアプローチなどするが
ブーゲンビリア様はあしらって遠ざける。
そんな彼に異世界からの花嫁が来たというから大騒ぎだ。
どんな方が花嫁に選ばれたか。そもそも儀式自体数百年間行われてなく存在自体がおとぎ話のような話だ。
だから花嫁であるすず様は注目の的だ。
すず様はとても不思議な方だ。
黒髪に黒い瞳に映えた純白のドレスを着こなす姿は
魔術師が使役する猫のような掴みどころがない雰囲気をしている。人格は滲み出る人の良さそうな所がローズ様に似て可愛らしい。自然なのだ。
だから皆納得した。彼女はブーゲンビリア様に相応しい方だと。そしてなんだか彼女を見ているといい出逢いが起こるのだ。国中で彼女の姿絵が流行っている。何故か持っていると人間関係がよくなる。本当に異世界人は何か特別な存在なのかもしれない。




