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162話 この宇宙の話①

「数多の星、世界に築かれた文明でもそうですが、宇宙に進出した我々の領域でもこの宇宙に関して全てを知っているわけではありません。ですが、我々が対処する、我々の役割は宇宙の悪と呼ばれる存在を滅すること、そんな我々と対峙するのが悪の組織『混沌神殿カオス・システム・対真善殲滅機構』――その起源はこの宇宙において特別な存在、【宇宙的存在コズミック・クラス】と呼ばれる者達の一角、『管理者』と呼ばれる存在の一人、“邪悪の管理者”アーヴァル・アルゲージュイン、我々の組織、善なる組織『無限組織アンリミデット・カンパニー・対邪悪殲滅機構』の創設者である同じく『管理者』の一人にあらせられる“真善の管理者”ミレイヴァム・レギスレータと対を成す存在によって両組織は生まれました」


 まずは最初の解答、宇宙の全てを解明できていない。

 次に両組織の起源を話したクロノスは少しの間を置いて、レイムを見る。


「『管理者』という特別な存在は、文字通り、特定の概念を管理する役割を持ち、善神様から伝わった話ではその席は十であり、その十名で宇宙を管理しています。ですが、本人の話ではそんな大変なものではなく、その意思は正常に働くシステムに異変が起きた際に立て直す役割のようです。分かりやすく格の存在で言うなら、平均が惑星級SSSランク、【宇宙的存在コズミック・クラス】以外の存在では傷すらつけられません」


 そう言い終わるとレジナインが一応の配慮として挙手をして声を上げる。


「はい。その【宇宙的存在コズミック・クラス】というものについて詳しく?」


「おい、レジナイン」


 とすぐにジュウロウが話しの進行を折るなと視線を向けるが――


「いいや、進行は大事だが、こうゆう場合は気になった時点で質問をした方がいい。情報量が多いんだから猶更だ」


「ん、どうするレイム?」


 エマは確認する。


「うん、一つ一つ片づけよう。質問を挟んでもいいよ」


 レイムから許可が下りたため、クロノスはレジナインの質問に返答する。


「詳しくは分かり兼ねますが、【宇宙的存在コズミック・クラス】という存在はこの宇宙というシステムによって定められており、『管理者』の他に『支配者』『最終者』の三つが存在します。『管理者』に関して謎は多いですが、『支配者』に関しては『管理者』と対を成し、このクラスは資格を持つ者なら、一介の生命が『支配者』となり得ることが可能です。そして『最終者』ですが、こちらも謎は多いですが、伝承では宇宙の維持を役割として『管理者』と『支配者』以上の戦闘能力を持つとされます。これが概要です」


 提示された情報をそれぞれが租借する。ソージに関しては以前、レオンと対峙した場所で謎の存在から『最終者』に関しては聞いていた。


「ふん、謎が多い。その理由はそもそも【宇宙的存在コズミック・クラス】と出会うのが無理だからだろう?」


「はい。その通りです。会おうと思って会えるものではないので、我々の境遇が良かったとしか言いようがないです」


「多分だが、当人にとっては己の存在、役割をしっかりと理解しているんだろうな」


 レジナインとクロノスの会話にジュウロウが言葉を挟む。

 それはまるで自分を重ねて言葉を紡いでいるようだが、その理由をレジナインとクロノスはしっかりと理解している。

 レイムは、とりあえず混乱せずに記憶にインプットして、話しが進む。


「では、本題というか、なぜ、悪の組織がレイム・レギレス様を狙っているのか。私の推測になりますが、端的に申し上げるなら、レイム様が――善なる組織を創設したミレイヴァム・レギスレータにそっくりから、でしょう」


「……は?」


 一見、根拠になりそうでなり得なさそうな答えにレイムとエマ、『無限の星』の半数が拍子抜けの感想を抱いたが、少数は違った。


「顔が似てるだけで、追い回されるなんて」


「くははははッ、とんだ不運だなレイム!!」


 レイムは心底、落胆し、その様子をエマは笑う。

 そう、一見、根拠になり得ないものだったが、レイムは思い返して――

 顔が似ている人物に会ったことは――いや、ある。


「まぁ、でもレイネルくらいじゃない?」


「でも、それが根拠になるなら――」


 気になることがあったソージ・レスティアルは挙手をした。


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