第94話 封印魔法ブラッディーローズ開花 封印されし者ツボミ姫?
仲間の貴族が次々と気を失うと。俺の背後には、巫女みたいな格好を露出狂みたいに着こなす美女が、赤い花の上に立っていた。
「ボウヤには、私を解放してくれたお礼に、ご褒美をあげなくちゃね。何がいいかしらぁ?」
「かいほう? なんのはなしだ?」おれは何をしたんだ?
「この枯れない花は、ボウヤの魔法でしょ」
バレてるだと! あの花は、エルザお嬢様の匂い消し魔法だったものだが。
俺の願望スキル暴走で具現化した物に間違いない。
当然、他の連中には気づかれてないが。この女は、なんで知ってるんだ。
今は、こいつの正体が知りたいし、答えた方がいいな。
幸い他の連中は、気を失ってるから、話しても聞かれないだろ。
「あぁ、この花は俺の魔法だ」
「ふふ、やっぱり。同じ魔力の香りがしたのよね」
魔力の香り? 確か召喚獣のフェンリルも、魔力の香りがわかるとか話してたし。やっぱり人間じゃないのか。
「魔力の香りなんてわかるのか? 俺には、わからないんだが」
「わかるわよ。だっておねぇさんは、魔力を食べる者達をすべる者。サキュバスクイーンだからね」
「サキュバスだと!」確か男を惑わして、ろうらくするタイプのモンスターだったかな? やったゲームの設定だが……。
「ゴクリ……」ろうらくか。
スラリと長い脚、ムチムチした太もも、キュッとしまった腰、汗で輝く、むね! 誘惑するようにクチビルを舐める舌! 見てるだけで、魅了されてしまいそうだ!!
いかん、先ずは状況を整理し、この状態をどうにかしなくては、俺までトリコにされてしまう!
「それで、何で花の中に居たんだ?」
「それなのよねぇ。ちょっと魔力を吸いすぎちゃったみたいでねぇ」
「すいすぎた? どういう意味だ??」
「そうねぇ。気がついたら、国の人みんなの魔力を、足腰立てなくなるまで、吸い出してたのよねぇ」
あしこし立てなくだと! ゴクリ……。
「ちょっと、ばかし、やり過ぎだったみたいねぇ。こくちゃんと、遊んでただけなんだけどぉ」
「こくちゃん?」
「そうよ。こくちゃん、国王の事よ」
国王をこくちゃんとか呼んでんじゃねぇよ!
「まぁ感覚からして、だいぶ時間が経ってるから、死んでるでしょうけどね」
「で、その、昔の国王……こくちゃんと遊んでたのには、何か理由があるのか?」
「そうなのよぉ。暇だったから、国王を唆して、ちょっと奥さんを、いじめてたんだけど」
暇つぶしで、国王の嫁いじめるなよ!
「私が酔い潰れた隙に、騎士団長たちが、私を封印魔法ブラッディーローズで封印したみたいなのよね。花が魔力を吸収するから、私の力ほとんど使えなかったのよ」
「それで、その封印とやらを、俺の魔力を花から吸収して解除したわけか」
「そうよ。今までに感じた事のない程、強大で失神するほどの魔力だったわ」
そりゃぁ。賢者の石の無限の魔力ですし。
「お姉さん、魔力に驚いて、封印を解除する前に、ボウヤにトリコにされるところだったわ」
ゴクリ……トリコにしたい。
「それと、あの子の魔力は、絶品だったわ」
ん? サキュバスが指差してるのは、エルザか。魔王の娘の魔力だからな、絶品だろうさ。
「けど、この子の魔力だけでは、私は封印から解放されなかったのよね」
「だから、俺に感謝してるわけか」
「えぇ、ボウヤの魔力がなかったら、封印から解放されることは無かったわ」
もしかしなくても、こいつの封印が解けたの俺のせいですか!!
てか、魔王の娘の魔力でも解けない封印って、こいつヤバいだろ!
人を攻撃できたって事は、勇者が現れた500年より、前に封印されたモンスターって事だよな。
こいつを野放しにしたら、国が簡単に滅びそうなんだが……どうしよう。
「あらあらどうしたのかしらボウヤ? さっきから何も話さないで、凄い汗よ」
ふきふき。
「もしかしたら、喉が渇いてるのかしら?」
確かに喉は乾いてるが。話さないのは状況についていけてないだけだ。俺のせいで国が滅びそうなんだぞ。どうしたら……。
「困ったわねぇ。おねぇさん、何も持ってないのよねぇ」
そりゃ着崩した巫女の服みたいな格好じゃ、何も持ってないだろうよ!
クネクネ動くたびに、太ももが!!
「そうだわ。これならあるわよ」
ギュッ! ポヨン。
おぉ! なんだ! 前屈みになって胸の谷間を見せてきたぞ! まさか色仕掛けか!!
「さっきの魔力が凄すぎちゃって、おねぇさん、全身、びっしょりなのよぉ。ほら、好きなだけお飲みなさい。ボウヤ」
胸の谷間に、透き通った聖水!
混じりっ気のない汗の向こうには、光り輝いた胸、まるで宝石の様だ。
いやいや、飲んでどうする! どう見ても、こいつが原因で、みんな倒れたんだぞ。
「ぐっ、えんりょ……しておこう……」
「あら、残念ね。私の力に逆らう子なんて、おねぇさん興味津々だったから、奴隷にしてあげようと思ったのに」
奴隷! あの汗にそんな効果が……危なかった。
「けど、断るなら、この子達の魔力を全部吸い出して、殺しちゃおうかしら」
なんだと!! 魔王の娘に……ゴミ貴族……むぅ。正直、死んでも困らないんだが。
1人は魔王の娘だし。
「じゅるる、リディアァァ。もうたべられないよぉ」
本当に魔王の娘だよな? 完全にサキュバスクイーンにやられてるんだが。
むぅ、けど魔王の娘は、悪い奴に見えなかったし、この状況で俺だけ生きててもなぁ。
貴族を見殺しにした罪で、結局処刑されそうだし……チラチラ。
ポヨンポヨン、ちゃぷん……「ゴクリ……」仕方ない。
別に! あの、こぼれ落ちそうな胸に触りたいからじゃないぞ! みんなの為だからな!
「ふふ、それでいいのよ。ボウヤ」
「スーーゴクッ」汗のはずだが、甘くフルーティな味わい、この甘い香りは桃かな?
「ふふ、飲んだわね。契約の証に、足に口づけをしなさい」
「え、いや、流石にそれはちょっと、魅力的な足だが。遠慮しておくよ」
「な! おかしいわね。わたしの汗には惚れ薬の効果があるのに、おねぇさんの命令に、したがわないなんて」
惚れ薬……だから奴隷になるって言ってたのか。だが、俺に効果がないなら。
「あら? これはまさか!!!」
お! サキュバスの胸にハートマークがあわられたぞ。
「あらあら、これはおねえさん。しくじったかしら。わたしが奴隷にされたみたいね」
どうやら、成功したようだな。こんなおねぇさん奴隷にしたいと願えば、俺の願望スキルが発動すると思ったんだよな!
ぬはははは……はぁ発動してよかった。
次は土曜日、予定です。無理な時は、あらすじに書きます。
ブックマークありがとうございます。
更新遅い作品を読んでくれて、ありがとうございます。
それでは、またお願いします。




