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第82話 集え!冒険者達よ!新たなる時代の勇者は君だ!

 全員でフェンリルの背中に乗った。


「おぉ、足も、もふもふで良かったが。背中はまるで、雲の上で寝てるみたいだな」


「確かにもふもふで、気持ちいいですが。ユーリ雲の上で寝たことあるんですか?」


「ないな」


「やはりですか。む? 何してるんですか。タヌヌ」



「タヌ、タヌゥタヌゥ! あっぷ、あっぷ」


「うわ! タヌヌ大丈夫か! んしょ」


「ありがとうございます。エクスさん。あやうく毛の海でおぼれる所でした」


「無事で良かった。危ないから、私の膝に座るといい」


「ありがとうございます。エクスさん」



「ふわふわの毛ですから気持ちいいですが、小さい方は、気をつけた方がいいですね」


「私を見て話すんじゃないわよ。リーシェさん」


「すみません。大丈夫かと思いましたので」


「これくらい余裕よ。ひゃあ! ここ深いわ」


「ほらやっぱり、むやみに歩くと危ないですから、こちらにどうぞ」


「ぐ、仕方ないわね。使わせてもらうわ」


 イフリータは、渋々リーシェさんの膝に座った。




「では、出発します」


「ゆっくり頼むぞ」


「わかってますよ。ユーリさん」


 フェンリルが、のそのそと安全に歩いていると、馬車がウルフに追われていたのを、エクリアが見つけた。



「おや、またウルフに追われてる馬車がいますね。ユーリ」


「本当だ。この辺りはウルフが多いみたいだからな。イフリータ頼めるか?」


「仕方ないわね」


「ちょっと待ってください。ユーリ様、イフリータさん1人で戦わせるのですか!」


 自身の膝に座るイフリータを見て、リーシェさんは慌てていた。


「戦うってもう終わったわよ。リーシェさん」


「へ……ウルフが燃えてる。いつのまに、これが英雄ユーリ様のパーティーのお力ですか。ライザ団長から聞いていた以上ですね」


「ふん、これくらい余裕よ」


 まぁ、このパーティーで、まともに戦えるのはイフリータとタヌヌくらいだがな。あと俺もか。


 とりあえず酔ってなければ、イフリータは最強だな。



「タヌ? ご主人様、助けた馬車からチカチカ光る物が見えますよ」


「ほんとだ。何かわかりますかリーシェさん」


「簡単ですよ。声が届かないので、お礼の合図を出しているのです」


「なるほど」モールス信号だな。けど、こんなデカイ犬に乗った奴らが助けたって、よくわかったな。


 もしかしたら、王都から来た人で、フェンリルってわかったのかな?




 町に到着するまで、モンスターに襲われたりはしなかった。


 当たり前だな。巨大なフェンリルに喧嘩売るモンスターなんて、いないだろ。


 町に到着すると、町の中は、まるで魔王を倒したような賑わいで、凱旋がいせんパレードをしているようだった。


 とりあえず英雄スマイルで手を振っておくか。ニカ。キラン!


【ユーリ様!】



「あれが……ブルーケルベロスなんてでけぇんだ。まるで家が動いてるみたいだ」


「そんな魔獣を、我らの英雄様が手懐てなずけてしまうとは、さすがだぜ」


 ふむ、町の人達の話を聞く限り、やっぱりフェンリルとは思ってないみたいだな。




「で、ご主人様、私は、お酒が飲みたいんだけど、この騒ぎで、冒険者ギルドに入れるのかしら?」


 やはり酒の話になるのかイフリータ。まぁ俺も、朝食べてないから、ごはんを食べたいが。


「確かに、これでは、人が多すぎるな」


「でしたら、私にお任せください」


「リーシェさん?」




「はいはい、みなさん。嬉しいのはわかりますが。ユーリ様の邪魔になっていますから、道を空けてくれませんか」



「防衛隊長のリーシェさんに頼まれちゃあ仕方ねぇな」


「そうだね。ユーリ様にも嫌われたくないし」




「おぉ、ずいぶん、あっさりと皆退いてくれたな」


「違うわよ。ご主人様。今のはリーシェさんの魔法よ」


「え! 魔法」


「イフリータさんの言う通り。楽しんでいる皆様には、申し訳ありませんが。人払いの魔法を使いました」


「そうだったんですね。ありがとうございます。リーシェさん」


「さぁ! これでお酒の待つ冒険者ギルドに向かえるわよ! ハイヨォ! フェンリル!」


「はいはい、わかってますって、冒険者ギルドに向かいますよ」


「やりましたね。イフリータさん!」




 やはり、イフリータ、エクリアは、酒しか頭にないようだ。


「タヌヌも、お腹ぺこぺこだから助かりました。リーシェさん。ありがとうございます」


「どういたしましてタヌヌ」


 冒険者ギルド×酒場に移動すると、建物前には、バニー姿の受付嬢クレアさんが客引きをしていた。


 なんだアレ? 夜の店でも始めたのか? 今昼なんだが? クレアさん、なんか話してるな。



「勇者の死により平和は終わった! さぁ! 新時代の勇者に君もならないか! 勇者になりたいやつは! つどえ! 冒険者ギルドへ!」


 おぉ! 力強く話すたびに、黒光するバニースーツから、暴力的な2つのメロンが今にも弾け飛びそうだ!


「冒険者登録すれば! あら不思議、スキルをもらえ! 魔法も使えるようになっちゃうよ! 使えない奴もいるが、その時は、冒険者ギルドのスタッフの道があるから安心だ!」


「宣伝をしてるみたいだな」


「無意味な事してますね」


「むいみ? どういう事ですか。リーシェさん」


「私の周りには、人払いの魔法が使われていますので、本当に冒険者ギルドに用事がある人以外は、近づく事はできません」


「そんな便利な魔法だったんですね。なら早くクレアさんに教えてあげないと」


 フェンリに下ろしてもらい、クレアさんの後ろから近づいた。


「クソ誰も来やしねぇ。さっきまで人で、あふれてやがったのによぉ」

次の更新は日曜か月曜日になります。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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