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第73話 神手の英雄ユーリの魔法は、おパンツ??


 ガラガラ……ヒヒィン!


 ん? 馬車が止まった。


 ガダガタ。馬車を操る団員が慌ててる?


「ライザ団長! 前方にウルフの大群を確認しました!」


 てき!


「状況はどうなっています」


「さいわいウルフに動く気配はありません。ですがウルフの群れの中心に、屋敷が見えます」


 やしき? ウルフに屋敷が襲われてるのか?


「よくわかりませんね。まずは状況を確認しましょう。ユーリ殿、フェンリさん。馬車を降りましょう」


【はい】


 ガチャ、ギィィ。


 周りは山と草原に一本の木だな、ウルフはあれか。


「うわぁ。ユーリさん。本当に、屋敷がウルフの大群に囲まれてますよ」


「そうだな」けど、ウルフは屋敷の周りを警戒してるみたいに見える。


「あれは屋敷を守ってるんじゃないか?」


「モンスターが屋敷をですか?」




「そうですね。ユーリ殿の言う通り、あれは屋敷を守ってるように見えます」


「ですよね、ライザ団長。それに、なんで、こんな何もない草原に屋敷があるんでしょうか?」


「今回の騒動は、おそらく奴隷国家の者が関与しています」


「奴隷国家!」


 確か、魔王配下マジェスティの分身シャドーの生贄にされてた奴も、奴隷国家の人間だったな。


 じゃあ、あの屋敷の中に奴隷国家の奴がいるのか。フェンリの見せる足跡も、屋敷の方角に続いてるし、団員を眠らせた犯人は確定だな。



「ライザ団長。奴隷国家だと、モンスターに戦わせたりできるんですか?」


「奴隷国家には、獣タイプの魔物を操る、獣使いがいると記録で読んだことがあります」


「獣使い……よんだ? 記録ですか?」



「今までは魔物を操っても、勇者様しか攻撃できませんでしたから、意味がありませんでした。ですから我々の世代では、獣使いを知る者はいません」



「なるほど、勇者狙っても返り討ちですもんね」


「ですが、これからは国の襲撃にも使えるでしょう」


「それやばいんじゃ」


「いえ、色々と制限もありますから大丈夫でしょう。無制限に魔物を操れるなら、魔王が現れる前に奴隷国家が全ての国々を制圧していたでしょう」



「なるほど」


 とりあえずは、戦争とかにはならなそうだな。



 ザッザッ。


「ライザ団長。先陣はユーリ様が、やるとのことでしたが、この状況ですし、どうしましょうか」


 そういや、馬車の中で、そんな話してたな。まぁ冗談だろうが。


「せっかくですから、英雄ユーリ殿の力を見せてもらいましょう」



 な! おれのちから! 馬車の中での話、冗談じゃなかったのか! まさか! ライザ団長、俺の正体に気づいてるのか……


「いや、ライザ団長。その……あの大群はむりかと100体はいますし」



「大丈夫です、ユーリ殿。何かあれば私達がフォローをしよう。ちょうどいい練習と思えばよいのです」


 まっすぐのすんだひとみ……


 はぁ、仕方ない。英雄白銀とは違う戦い方をするか。


 さいわい白銀の時は、魔法を爆乳竜、魔法擬人化、光のライザ。みたいに特殊な魔法しか使ってないから大丈夫だろ。


 いざとなったら、フェンリもいるしな。


「ポカポカで、気持ちいいですよ。ユーリさん」


 草原で犬らしく、日向ぼっこしてるが大丈夫だよな……


 ビュー!


【きゃ!】


 お! 美少達のスカートがいっせいにめくれた! 神風だ!


「くっ、なんという風ですか」


「えっちぃのは許せません」



 なんか、ついてるし。うまくいく気がするぞ! ん? 褐色と眼鏡の団員が話してる。



「ユーリ様かぁ。支援ギルドに置き去りにされてたけど、どんな戦い方するのかな」


「たしか、ジルが酒場で見せてもらった話では、魔法の形を変えてたらしいわよ」


「魔法の形を変えるかぁ。なんか白銀様みたいだな」




 げ! 白銀の話題が出てるぞ。かなり違う戦い方をしないとまずい!


 ちょうどいいところに、折れた大きな木があるから、これを使って元の世界の兵器をモデルに何か作るか。


 触れただけで、紫結晶を加工できたんだから、上手くいくはずだ。


 木彫りの銃器ガトリングで、中はスカスカの空洞をイメージ。


 無詠唱とバレないように、詠唱を唱えて、神の手らしく、木に手で触れる。



 ビキビキ、バキバキ。


「おぉ! 手で触れただけなのに、木が風魔法で削られるみたいに、形が変わっていくぞ! まさに神の手だな!」


「これは何かしら? でべそな、おなか? 大きなお口?」


 木の砕け散る音を立て、俺の兵器が完成した。



「タヌキか? わたしには、これ系はさっぱりなんだが、わかるか。文系」


「だれが! 図書館ですか!」


「いや、いってねぇよ」


「文系も同じでしょ! まったく。魔導兵器とも違いますし、タヌキの口から飛び出てる無数の穴から魔法が飛び出すのでしょうか? 独特のデザインセンスを感じますね。ますますユーリ様は、興味深いですよ」


「それだけか……」


「仕方ないでしょ! 資料でも、みたことない物なんだから!」


「文系でもわからないのか。まぁ使ってみたらわかるよな」


「まったく、あなたときたら」



 ぽんぽこガトリング『ハリボテ』がイメージ通りに作れたのはいいんだが。


 この世界にない物作り出したら、目立つに決まってるよな。


 けど、白銀の話題が出る中、魔法の形変えたりしたら、白銀とバレるかもしれないし、魔王配下を倒した白銀と、うたがわれるよりはいいよな。



「ライザ団長。準備ができましたが、どうしたらいいですか?」


「ユーリ殿の攻撃がウルフに命中したのを合図に、我々も攻撃をするので、好きなタイミングで攻撃をしてかまいませんよ」


「わかりました。ライザ団長」


 木彫りタヌキの背中に手を当て、タヌキの巨大な腹に、小声でみんなに聞こえないよう「エアロボール」を無詠唱で出して。


 腹のエアロボールから息を吐き出すように、口にあるガトリングから魔法エアロボールの弾丸よ飛び出せ!



 あ、これ回転するのか? ハリボテをイメージしたんだが。ガトリングの銃口が回り出したぞ。


 ギィィィィィ……


「おぉ、重低音と共に、回り出したぞ」


「魔法とは、思えませんわね。英雄と呼ばれるだけありますわね」



 いや、これ木なんだが。なんで鉄のこすれる音がしてるんだ? 作った俺にもわからないんだが。


 みんなが騒ぐ中、草原に無数の銃声音が鳴り響いた。


 ダダダダダ……


「すごいわ! 回ったら中から無数のだんがん?」


「いや、あれは私達のパンツだぞ!」


 シュバ! バサバサ。


「パンツが羽ばたいて、空を飛んでますわ」




「ユーリ殿、あれは、なんなのだ」


「ははは、なんでしょうかね。ライザ団長……」


 どうしてこうなるんだ!


「ユーリさん。今から戦闘かと思いましたが。遊んでくれるんですか!」ブンブン!


「いや、違うから待ってくれフェンリ」


「そうでしたか」シュン。



 フェンリは、フリスビーと勘違いしたのか。落ち込んでしまったな。


 あとで遊んでやるか。問題は、あの空飛ぶ弾丸パンツは役に立つんだろうか……

次は土曜日予定です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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