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第71話 探し物ならフェンリのワンダフルマジックに任せて下さいよ!


 騎士団の団員を眠らせた犯人を探すため、酒場×冒険者ギルド裏の、ゴミ置き場にきていた。



 グッ近くにくると、鼻が曲がりそうな悪臭が混ざり合ってるな。


 二日酔いのイフリータ、エクリアは、こなくて正解だな。


「えと、フェンリ、ここなんだが頼めるか? 変わった匂いの痕跡とか、わかるか?」


「ふっ。まぁ見ててくださいよユーリさん! 私の鼻を使えば、簡単ですから! ワンダフルゥゥ!」


 頼もしいのはいいんだが、なんか、フェンリの奴、特撮の変身ポーズしてるぞ? 願望召喚、今回は、何を間違えたんだろうか……


「ノース!!」


 サッ!


「クンクン!」


 なんかシュールな絵だな。普通に人が四つん這いで、辺りの匂い嗅いでるみたいだ。


「ぐっ! ぶふぁ!」


「どうした! フェンリ! 何かわかったか!」


「タヌ? フェンリさん、体がふるえてますよ? 爪先もガクブルです、大丈夫でしょうか?」


「グッ!!! ガハ!」バタァァン! ぷにゅう。


「な! なんだ! 倒れたぞ!」


「タヌ! 大丈夫ですか! フェンリさん!」


 胸がでかいからクッションになったみたいだが。


 ガバ!


「がはぁ! 臭すぎて意識が吹き飛びそうですよ! ユーリさん! タヌヌ!」


「タヌ。無事でよかったです」


「俺でも臭いし、フェンリは犬族だしな。悪いなフェンリ」


「それはいいんですけど、変なんですよぉ、ユーリさん!」


「何がだ?」


「犬族は、確かに鼻はいいんです。けど嫌な匂いは減らしたりできる、便利機能があるんですよ!」


「へぇなら、問題ないじゃないか」


「でもその機能が使えないどころか、匂いが犬族の嗅覚の100万倍はマシマシなんですよ! ユーリさん!」


「確かにヤバそうだな」


「タヌ! 100万倍ですか。それは辛いですね」


 もしかして、俺が召喚の時に、犬族だから鼻がいいとか願ったから、普通より鼻がよくなったのか?


 ん? フェンリのシッポがピンッと真っ直ぐになったぞ?


「2人とも誰かきますよ」


「ん? 酒場の人か?」


「このままだと息できないので、ワンダフルノース解除。はぁはぁ、臭いけど普通に息ができました」


 フェンリは、力を使うと嗅覚が良くなるのか? 力を使わなければ生活に問題はなさそうだな。



 ザッザッ……


「む? 誰かと思えばユーリ殿では、ありませんか」


 げ! ライザ団長! に団員達! とりあえず誤魔化すか。


「ははぁ。いやぁぐうぜんだなぁ」


「ぐうぜん? やだなぁユーリさん、忘れちゃったんですかぁ? 犯人探しじゃないですかぁ」


 ……俺の仲間にはバカしかいないのか……まぁ、俺もバカだったな。ゴミ置き場で偶然もないよな。


「よくわからないが。ユーリ殿、その者は犬族のようだが……犯人探しとは」


「えと、ライザ団長が困ってるみたいだったので、何か手伝えないかと思って、犬族の中で協力してくれる方はいないかと探してみたら、このフェンリさんが手伝ってくれるとのことだったので、お願いしました」


「フェンリです! よろしくお願いします。ライザさん」


「それは本当ですか! フェンリさん!」


「はい。かまいませんよ」


 なんだそんなに驚くことだったのか?


「この町で協力してくれる犬族がいるとは、驚きました」


 団員達も騒いでるし、ありえないことだったのか? 


 人と仲のいい獣人もいるって話だったから、問題ないと思ったんだが。今後のために、確認しとくか。


「ライザ団長、この町では犬族と人間は、そんなに仲が悪いんですか?」


「この町近くの領主様が、かなりの犬族を奴隷にしているらしく、この町でも、獣人、とくに犬族は、人間と目を合わせる者も少ないでしょう」


「そうなんですね」


 確かに、この町で知らない獣人とは、話もしてないもんなぁ。


 んん、フェンリルを召喚したのは、まずかったのか?




「それで、フェンリさん何かわかったのですか?」


「そうですね。魔力を感じるラベンダーの香りがしました」


 なに! フェンリの奴、あのクンクンだけで臭くて倒れたのに、わかったのか!



「ラベンダーですか。睡眠効果のある薬に使われる物ですね。それで、フェンリさん。他に何か気になる匂いはありますか?」


「それならライザさん。持ち主の魔力もわかったので、追跡してみますか?」


「そんなことができるのですか!」


「はい、簡単ですよ。ライザさん」


「タヌ! フェンリさんは凄いですね。ご主人様」


「そうだな」


 ライザ団長も団員も騒いでるし、普通の技じゃないんだろうが。


 今更やめれないし仕方ないな。


 一応フェンリには、人前では、詠唱してから魔法を使うように、言ってるから大丈夫だろ。




「フェンリ、犯人を追跡してくれるか」


「任せて下さいよ。ユーリさん。私の鼻からは逃れられない! たとえ暗黒世界の地の底だろうと貴様を探し出して、オッパイを、もませてもらいます!」


 なんでそこで、オッパイなんだよ! また俺の願望なのか!


『ワンダフルトラッキング!』


【オッパイ?】


「今犬族の方がオッパイって」


「聞き間違いだろ、関係ねぇだろオッパイなんて」


「そうよね」



 みんな気にしてんじゃねぇか。


 お? フェンリの周りの地面が光りだした? これは、あしあと?


「タヌゥ。キラキラ光っていて、きれいですね」


「足跡が光っている……犬族の中には、こんな魔法が使える者がいるのですね。ありがとうフェンリさん。それにユーリ殿」


「これくらい楽勝ですよ。ライザさん」


「役に立てたならよかったです」


「フェンリさんの協力なく、我々が王都に帰る日までに、犯人を見つけるのは無理だったでしょうから、役に立ったどころではありませんよ。ユーリ殿」


「はは、言い過ぎですよ」


 むぅ、盛り上がりすぎだな。話題をそらすか。


「それより! ライザ団長。王都には、いつ帰られるんですか!」



「代わりの部隊がくる頃ですから、1週間ほどになります」


「そうですか。せっかく仲良くなれたのに、寂しくなりますね」


「ユーリ殿は、旅を目的にしているのなら、いつか会えますよ」


「そうですね!」




「すぐに準備をしますので、少しお待ちください。みな、戦闘の装備を装備して下さい」


【はい!】


 戦闘用の装備? そんなの魔王配下の時は着てなかったと思うんだが?


 魔物と戦うために準備したのか? こっちも準備するか、まぁタヌヌを安全な場所に行かせるだけだが。


「タヌヌ。これからは危ないかもしれないから、酒場でエクス達と待っててくれるか」


「わかりました! 気をつけて下さいね。みなさん。ご主人様!」


 タッタッタッタ。カランカラン。



 これでよし。で騎士団は何してるんだ? さっきから後ろで。ガチャガチャ、カチカチ。音が鳴ってるが! な! あの丈夫そうな、鎧は!


 騎士団の格好がゴツくなってやがる! しかも、俺が倒したマジェスティの戦利品が混ざってやがるじゃねえか!


 騎士団のくせに人の物盗んでんじゃねぇよ!


 なぁぁぁ! 前衛職の生脚が銀色に輝く、鉄くずに防がれて見えなくなっちまったぁ!


「ユーリ殿? ユーリ殿!」


「へ? ライザ団長?」


「どうかしたのか? 元気がないようだが」


「いえ、大丈夫です。考え事をしていただけなので」


「そうですか。ならばよいのですが」


 落ち込んでも仕方ないよな。モンスターが攻撃してくるんだから、今までの肌むき出しの軽装じゃ無理だよな。はぁ。


 めのほうようがぁ。




 フェンリの見せている、足跡を追って歩いていると、町の出口についてしまった。


「ふぅ、やはり外ですか」


「どうします? ライザ団長」


「目的を考えれば、遠くにはいっていないはずです」


 目的? ライザ団長、団員を眠らせた奴に心当たりがあるのかな?


「まずは団員を集め、外に出る準備をします。かまわないかユーリ殿」


「はい。かまいませんよ。ライザ団長」




 騎士団が集まるのを待ちながら、俺は考えていた。


 フェンリは、お願いを聞いてくれるし、優秀だ。


 だが問題は、俺の願望が原因だろうが、力を使うと嗅覚が強くなりすぎて、匂いを嗅ぐだけで、倒れてしまうほどだ。


 しかも、フェンリは呪文でオッパイとか言ってたんだよなぁ……


 なんか対策しないと、これから召喚する召喚獣たちが、公共の場で、オッパイオッパイと叫ぶ、変態集団になってしまう……

次は土曜日予定です。


評価、ブックマークありがとうございます。


メインメンバー人数制限のために、理由作って退場させてます。


本当は全員出したいのですが、会話が長くなるだけで、話が進まないので、今はこの書きた方で書きます。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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